上 下
184 / 233

第184話 地下十四階層のアイテム

しおりを挟む
地下十四階層。

メドゥーサたちは翼を使い浮いているので動きが予測しづらいもののモンスターとしての強さはコボルト程度だったので慣れてくれば意外と簡単に処理することが出来た。

メドゥーサを退治しながらアイテムを集めていく。

「ククリ、この鎧はなんだ?」
宝箱の中からカラフルな鎧を持ち上げる。

「それは防御力+20のミラクルアーマーです。それを装備していると魔力の消費が半分に抑えられます」
「へー、いいじゃないか」

俺は穴の開いたパワードスーツを脱ぐとミラクルアーマーを早速装備した。
かなり目立つがこの際気にしない。


◇ ◇ ◇


「ククリ、これは?」
「それは真実のメガネというアイテムです。そのメガネをかけると相手の考えていることが読めます」
「相手の考えていることがねー……」
俺は真実のメガネをかけてみた。

ククリを見る。
今何を考えているのだろう?

(なんですか?)

「おおっ!」
ククリの後ろになんですか? という文字が浮かび上がっている。
心の声を聴くというアイテムではなく本当に読むアイテムなんだなこれ。

「ククリ、俺に黙っている秘密はあるか?」
(はい? ありませんよそんなの)

「本当に?」
(本当です)

「あれ、おっかしいな。ククリには秘密がないのか?」
「マツイさん、そのアイテムは今考えていることを読むだけですから心を読まれているとわかっていて心の中で秘密を話すわけないじゃないですか」
「うーん、そういうものか……?」

俺はスラにも試してみる。

「スラ、俺のことどう思ってる?」
『大好きだけど、それが何?』
(大好きだけど、それが何?)

「……いや、なんでもない」

せっかく面白いアイテムを手に入れたと思ったのにこのふたりには使っても意味がないな。
……つまらん。
俺は割れて目に入っても危ないので真実のメガネを外すと異次元袋にしまった。


◇ ◇ ◇


「ククリ、このアイテムはなんだ?」
俺はきらきら光る液体の入った容器を見せた。

「それは聖水です。アンデッド系のモンスターに当てると一撃で倒せます」
「それってフロアボスでも?」
「はい、もちろん」
「ふーん、悪くないな」


こうして地下十四階層では三つのアイテムを手に入れることが出来た。
そして、

『ようマツイ、また会ったな』

通路から部屋に入るとベアさんとの再会も果たした。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

『向量操作』で世界を覆す

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:270

万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai
ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:2,443pt お気に入り:3,466

愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす

恋愛 / 完結 24h.ポイント:5,374pt お気に入り:6,132

天使志望の麻衣ちゃん

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:177pt お気に入り:1

【完結】捨てられ正妃は思い出す。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:930pt お気に入り:5,614

限界集落で暮らす専業主婦のお仕事は『今も』あやかし退治なのです

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:2,016pt お気に入り:1

いっぱいの豚汁

児童書・童話 / 完結 24h.ポイント:1,235pt お気に入り:0

処理中です...