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バルトロス帝国編
売却
「あっ、やった!!レベルがまた上がってる!!」
「……おめでとうっ」
レナが黒猫亭に宿泊してから2日が経過し、朝からコトミンに「聖属性」を施していると熟練度と共にレベルが「5」に上昇している事に気付く。彼の予想通り、付与魔法を施す対象の規模が大きいほどに熟練度の上昇率も大きく上がり、これで火属性の熟練度を上回った事になる。
「コトミンはどんな感じ?」
「だんだんと慣れてきた……これなら一週間ぐらいはこの姿のまま保てると思う」
「それは良かった」
「……レノの魔法は暖かくて気持ちいい」
コトミンは何故か若干頬を染めて猫の様にレナに身体を摺り寄せ、心なしか髪の毛の癖っ毛が猫耳を想像させる。レナは自分の気のせいかも知れないが彼女の意思に合わせて癖っ毛が動いているように感じられ、彼はコトミンの頭を撫でながら自分の掌を確認する。大分魔法を扱うのも慣れてきたため、他の魔法を試してみる事を考えていた。
「今の時点で俺の魔法はどれくらいの効果があるのかな」
「……多分、下級回復薬を飲んだ時よりも回復してると思う」
「そうなの?」
コトミンの言葉には信憑性があり、実際に彼女の話によると下級回復薬を飲用した時よりもレナに聖属性を施された時の方が人間の姿を保てる時間が大きく延びたという。彼女の言葉が正しければ今現在のレナの回復魔法は下級回復薬よりも効果は高く、しかもレベルの上昇のお蔭で魔力容量も増幅され、今では人間が相手でも1日に10回程度ならば聖属性の付与魔法を問題なく扱える。
だが、このまま現在の所持金が尽きるまで聖属性の魔法の練習ばかりを行う訳には行かず、レナは今日もコトミンを宿に残して魔道具店に向かう。今回も店の裏で弓矢の練習を行う予定であり、それと同時にあちらの世界から持ち込む事が出来た道具を買い取ってくれないのか相談するつもりだった。
「おはようございます。ホノカさん」
「おはようレノ君。今日も来たんだね」
「あの……俺の名前は」
「それで今日はどんな用事だい?」
「……はい」
扉を開いて早々に回復薬の硝子瓶を磨いているホノカの姿を発見し、レナはこの店はいつも客は見かけないので営業に問題ないのかと考えながらも彼女の下に移動を行い、まずは机の上に鞄を置く。ちなみに自分の名前の否定の方もしたかったがホノカは彼の所持している鞄に興味を抱いたらしく、レナは中身を開いて鞄の中に仕舞い込んでいた教科書や財布、そしてスマートフォンを机の上に並べる。
「こういうのは買取できますか?」
「これは驚いたね……最初に見た時から気になってはいたんだが、予想外の代物が出てきたね」
ホノカは物珍しそうに国語の教科書を手に取り、中身を読もうとするが眉を顰める。こちらの世界の文字ではないため彼女では解読できないようだが、レナのような「翻訳スキル」の所持者ならば異世界の教科書だろうと読む事が出来るだろう。
「ふむ……これは見た事もない文字だね。僕の知っている限りの国の文字にどれも当て嵌まらない。これは何処の国の書物なんだい?」
「日本です」
「ニホン?聞いたことが無いが……君の故郷かい?」
「そうですね。その本には色々な国の物語とかが記されていますよ」
「ほう……こっちは?」
「それは数学の教科書で――」
レナはホノカの質問に次々と答え、ある程度の教科書の説明を行うと彼女は思案するように机の上に山積みされた教科書を確認する。正直に言えば元の世界に戻った時に教科書の類が無いと学校の授業を受ける時に困るのだが、今は何としても当面の生活費の確保であり、出来ればこちらの世界には必要のない物なので彼としては買い取ってほしいが、ホノカは眉を顰める。
「確かに興味深い代物だが、文字が読めないのでは役に立たないな」
「ですよね……」
「だが、翻訳スキルの持ち主ならば文字の解読が出来るはずだ。僕は生憎とスキルは持ち合わせていないが、知り合いに1人だけ翻訳スキルを所持している人間がいる。彼女ならこの本の価値も分かるかも知れない……1冊銀貨5枚でどうだい?」
「そんなに貰えませんよ!?」
今回持ち込んだ教科書の数は6つであり、ホノカの提案だと銀貨30枚(日本円で30万円)で取引する事になり、幾ら何でも公平な取引ではないとレナは驚いたが、彼女は首を振って教科書を手に取る。
「君の話を聞く限り、もしかしたらこの本は大きな可能性を秘めているんだ。むしろ銀貨5枚は安すぎたね。ここは金貨で取引させてもらうよ」
「そんな……金貨なんて尚更受け取れませんよ」
「まあ、話を聞いてくれ。そこまで言うのならこういうのはどうだろう?今から僕はこの教科書を買い取らせてもらうが、君に渡す代金の半分を別の物で取引するというのはどうだろう?」
「別の物?」
「効率よく魔法を覚えたり、あるいは魔法の熟練度を上げる方法を知っているかい?」
ホノカは壁際の棚に収められている青色の書物を取り出し、レナに差し出す。彼は受け取ると表題には「付与魔法:水属性」と記されており、レナが所持している魔法と同名の表題だった。
「あの……これは?」
「魔法書と呼ばれる魔道具さ。その本を読み解く事で新しい魔法を覚えたり、あるいは熟練度を上昇させる事が出来るんだ」
「本当ですか!?」
まさかそんな便利な物があるとは思わず、付与魔術師のレナは付与魔法以外は覚える事は出来ないので新しい魔法を覚える事は不可能だが、彼女の説明によると魔法書を読み込む事で既存の魔法の熟練度を向上させる事も出来るという。今まではレナは魔法を使用しなければ熟練度は上昇しないと思い込んでいたが、本を読むだけで熟練度が上昇するという話に驚愕した。
「まあ、魔法書と言っても中身は短編小説みたいなものさ。主に過去に実在した魔法使いの物語が記されているね。その物語を最後まで読み続けると魔法の修得や熟練度が向上するらしいよ」
「へえ……それは少し面白そうですね」
「どうかな……人によっては小説の趣向が違うからね。興味も抱けないような内容の文章を最後まで読み解くというのは中々辛いよ」
「確かに……」
「それに高位の魔法書ほど記されている文章が読みにくい様に複数の国家の文字が使用されている事もあるよ。まあ、翻訳スキル持ちの人間には関係ないだろうけど……」
「なるほど」
ホノカの説明によると翻訳スキルの所持者であるレナならば魔法書を読み解くのは何も問題はなく、魔力を消費せずに熟練度が向上できるという話にレナは強い興味を抱く。
「……おめでとうっ」
レナが黒猫亭に宿泊してから2日が経過し、朝からコトミンに「聖属性」を施していると熟練度と共にレベルが「5」に上昇している事に気付く。彼の予想通り、付与魔法を施す対象の規模が大きいほどに熟練度の上昇率も大きく上がり、これで火属性の熟練度を上回った事になる。
「コトミンはどんな感じ?」
「だんだんと慣れてきた……これなら一週間ぐらいはこの姿のまま保てると思う」
「それは良かった」
「……レノの魔法は暖かくて気持ちいい」
コトミンは何故か若干頬を染めて猫の様にレナに身体を摺り寄せ、心なしか髪の毛の癖っ毛が猫耳を想像させる。レナは自分の気のせいかも知れないが彼女の意思に合わせて癖っ毛が動いているように感じられ、彼はコトミンの頭を撫でながら自分の掌を確認する。大分魔法を扱うのも慣れてきたため、他の魔法を試してみる事を考えていた。
「今の時点で俺の魔法はどれくらいの効果があるのかな」
「……多分、下級回復薬を飲んだ時よりも回復してると思う」
「そうなの?」
コトミンの言葉には信憑性があり、実際に彼女の話によると下級回復薬を飲用した時よりもレナに聖属性を施された時の方が人間の姿を保てる時間が大きく延びたという。彼女の言葉が正しければ今現在のレナの回復魔法は下級回復薬よりも効果は高く、しかもレベルの上昇のお蔭で魔力容量も増幅され、今では人間が相手でも1日に10回程度ならば聖属性の付与魔法を問題なく扱える。
だが、このまま現在の所持金が尽きるまで聖属性の魔法の練習ばかりを行う訳には行かず、レナは今日もコトミンを宿に残して魔道具店に向かう。今回も店の裏で弓矢の練習を行う予定であり、それと同時にあちらの世界から持ち込む事が出来た道具を買い取ってくれないのか相談するつもりだった。
「おはようございます。ホノカさん」
「おはようレノ君。今日も来たんだね」
「あの……俺の名前は」
「それで今日はどんな用事だい?」
「……はい」
扉を開いて早々に回復薬の硝子瓶を磨いているホノカの姿を発見し、レナはこの店はいつも客は見かけないので営業に問題ないのかと考えながらも彼女の下に移動を行い、まずは机の上に鞄を置く。ちなみに自分の名前の否定の方もしたかったがホノカは彼の所持している鞄に興味を抱いたらしく、レナは中身を開いて鞄の中に仕舞い込んでいた教科書や財布、そしてスマートフォンを机の上に並べる。
「こういうのは買取できますか?」
「これは驚いたね……最初に見た時から気になってはいたんだが、予想外の代物が出てきたね」
ホノカは物珍しそうに国語の教科書を手に取り、中身を読もうとするが眉を顰める。こちらの世界の文字ではないため彼女では解読できないようだが、レナのような「翻訳スキル」の所持者ならば異世界の教科書だろうと読む事が出来るだろう。
「ふむ……これは見た事もない文字だね。僕の知っている限りの国の文字にどれも当て嵌まらない。これは何処の国の書物なんだい?」
「日本です」
「ニホン?聞いたことが無いが……君の故郷かい?」
「そうですね。その本には色々な国の物語とかが記されていますよ」
「ほう……こっちは?」
「それは数学の教科書で――」
レナはホノカの質問に次々と答え、ある程度の教科書の説明を行うと彼女は思案するように机の上に山積みされた教科書を確認する。正直に言えば元の世界に戻った時に教科書の類が無いと学校の授業を受ける時に困るのだが、今は何としても当面の生活費の確保であり、出来ればこちらの世界には必要のない物なので彼としては買い取ってほしいが、ホノカは眉を顰める。
「確かに興味深い代物だが、文字が読めないのでは役に立たないな」
「ですよね……」
「だが、翻訳スキルの持ち主ならば文字の解読が出来るはずだ。僕は生憎とスキルは持ち合わせていないが、知り合いに1人だけ翻訳スキルを所持している人間がいる。彼女ならこの本の価値も分かるかも知れない……1冊銀貨5枚でどうだい?」
「そんなに貰えませんよ!?」
今回持ち込んだ教科書の数は6つであり、ホノカの提案だと銀貨30枚(日本円で30万円)で取引する事になり、幾ら何でも公平な取引ではないとレナは驚いたが、彼女は首を振って教科書を手に取る。
「君の話を聞く限り、もしかしたらこの本は大きな可能性を秘めているんだ。むしろ銀貨5枚は安すぎたね。ここは金貨で取引させてもらうよ」
「そんな……金貨なんて尚更受け取れませんよ」
「まあ、話を聞いてくれ。そこまで言うのならこういうのはどうだろう?今から僕はこの教科書を買い取らせてもらうが、君に渡す代金の半分を別の物で取引するというのはどうだろう?」
「別の物?」
「効率よく魔法を覚えたり、あるいは魔法の熟練度を上げる方法を知っているかい?」
ホノカは壁際の棚に収められている青色の書物を取り出し、レナに差し出す。彼は受け取ると表題には「付与魔法:水属性」と記されており、レナが所持している魔法と同名の表題だった。
「あの……これは?」
「魔法書と呼ばれる魔道具さ。その本を読み解く事で新しい魔法を覚えたり、あるいは熟練度を上昇させる事が出来るんだ」
「本当ですか!?」
まさかそんな便利な物があるとは思わず、付与魔術師のレナは付与魔法以外は覚える事は出来ないので新しい魔法を覚える事は不可能だが、彼女の説明によると魔法書を読み込む事で既存の魔法の熟練度を向上させる事も出来るという。今まではレナは魔法を使用しなければ熟練度は上昇しないと思い込んでいたが、本を読むだけで熟練度が上昇するという話に驚愕した。
「まあ、魔法書と言っても中身は短編小説みたいなものさ。主に過去に実在した魔法使いの物語が記されているね。その物語を最後まで読み続けると魔法の修得や熟練度が向上するらしいよ」
「へえ……それは少し面白そうですね」
「どうかな……人によっては小説の趣向が違うからね。興味も抱けないような内容の文章を最後まで読み解くというのは中々辛いよ」
「確かに……」
「それに高位の魔法書ほど記されている文章が読みにくい様に複数の国家の文字が使用されている事もあるよ。まあ、翻訳スキル持ちの人間には関係ないだろうけど……」
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