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ゴブリンキング編
乱入者
「むうっ……こんな下等生物を虜に出来ないなんて自信無くすなぁっ」
『グゥッ……コ、コロセェッ!!』
「ギィイイイッ!!」
ゴブリンキングがカトレアと視線を反らして魅了の眼から逃れ、他のゴブリンナイトに攻撃を命じる。だが、空を飛んでいるカトレアの攻撃手段は限られ、彼等は自分が所有している武器を投擲するが彼女は翼を羽ばたかせて回避する。瞳を反らされた事で魅了の眼の効果は切れてしまうが、懲りずに次の標的に視線を向ける。
「なら、君でいいや」
「ギィアッ!?」
カトレアは一体のゴブリンナイトの前に移動を行い、瞳を見つめて「魅了」する。ゴブリンキングの時と違い、今度は一瞬で相手を虜にする事に成功し、ゴブリンナイトはカトレアの前に跪き、その光景に他の個体に動揺が走る。
「ギィイッ……?」
「ギィイイイイッ!!」
心配した別のゴブリンナイトがカトレアに魅了された個体の肩を掴むが、次の瞬間に顔面を殴り込まれ、その様子を確認したカトレアはその場を離れる。すると魅了の効果が切れたゴブリンナイトが正気を取り戻し、自分の傍に倒れこんでいるゴブリンナイトに気付き、戸惑いの表情を浮かべる。
「ギィッ!?」
「グギィイイッ!!」
混乱を起こしたゴブリンナイトに先に顔面を殴り込まれた個体が激怒して相手の頭部に頭突きを放ち、鼻血を吹き出しながらカトレアに操られたゴブリンナイトが倒れ込み、すぐに起き上がると憤怒の表情を浮かべてお互いに殴り合いを始めた。
『ギィイイイッ……!!』
『ヤメロッ!!ナニヲシテイル!?』
「次は貴方ぁっ」
「ギィッ!?」
ゴブリンキングが仲間割れを始めたゴブリンナイト達に動揺するが、その隙にカトレアは別のゴブリンナイトに近づき、自分の虜にすると他の個体に襲い掛からせる。彼女が離れると魅了の効果を失って正気を取り戻すが、知能は高くても血の気が多いゴブリンナイトは仲間であろうと自分に危害を加えた存在を許さない。
カトレアが魅了を数回繰り返したころにはゴブリンナイト達が仲間同士で激しく殴り合い、ゴブリンキングが止めようとしても興奮している状態では彼の指示を聞き入れない。
『ヤメロッ!!ヤメンカァッ!!』
「貴方、人間っぽいねぇっ」
『グゥッ!!』
仲間の凶行を止めようとしたゴブリンキングにカトレアが接近し、今度こそ瞳を捉えて操ろうとするが、ゴブリンキングは片腕で両目を抑えて反対の腕を振り回し、カトレアを振り払う。
「見てくださいよレノさん……あれ」
「凄いな……改めて敵に回すと本当に厄介な能力だな」
「でも今は味方」
「頼りになるな……今のうちにゴンゾウを移動させよう」
「すまない……」
レナはカトレアがゴブリンキングの注意を引いている内に避難するため、ゴンゾウを抱えるために聖属性の付与魔法を発動し、体力的には消耗が激しいが彼を抱えて近くの建物の中に避難を行う。疲労して動けない状態のゴンゾウを移動させるのは危険であり、一先ずは建物に隠れて様子を伺う事にする。
「アイリィ……回復薬は?」
「すいません……ずっと戦い続けていたのでもうありません。ここまでの道中で一般人の方にも分けていましたし……」
「俺も使い切ったか……聖水をもっと用意しておくべきだった」
「コトミンさんは……」
「……無理。私も少し休憩が必要」
回復液を生み出せるコトミンも疲労しており、ここまでの道中でレナ達は回復薬を使い切り、レナ達の疲労も大きい。それでもゴブリンキングとゴブリンナイトをここで食い止めなければ民衆に大きな被害が生まれるのは間違いなく、カトレアが時間を稼いでいる間に次の手を考えなければならない。
「……最後はこいつが頼りか」
「それは……いつも訓練の時に使う硬貨じゃないですか」
強力な魔道具を取り出すのかと期待していたアイリィはレナが握りしめている硬貨に気付いて落胆の表情を浮かべるが、この硬貨は完全魔法耐性を備えており、彼はこれを利用して最後の奥の手を試そうとした時、窓の外から見慣れた人物が通り過ぎたのを確認する。
「えっ……あの人」
「どうしました……あれ?」
「……?」
レナ、アイリィ、コトミンは窓の外の光景に気付き、窓を通過した「彼女」はその肩に身の丈を遥かに超える戦斧を抱えながらゴブリンキングとカトレアの方向に駆け抜ける。慌ててレナは少女を呼び止めようとしたが、彼女の様子が可笑しい事に気付く。
「――はぁああああああっ!!」
「えっ……きゃんっ!?」
『っ!?』
建物の外からカトレアの悲鳴が響き渡り、レナは窓を乗り越えて外に移動すると、そこにはワルキューレ騎士団の「アメリア」がカトレアの翼に向けて戦斧を振り下ろす姿が視界に移り、彼女は今までに見せた事ない笑顔を浮かべ、ゴブリンキングから引き剥がすように彼女を振り払った。
『グゥッ……コ、コロセェッ!!』
「ギィイイイッ!!」
ゴブリンキングがカトレアと視線を反らして魅了の眼から逃れ、他のゴブリンナイトに攻撃を命じる。だが、空を飛んでいるカトレアの攻撃手段は限られ、彼等は自分が所有している武器を投擲するが彼女は翼を羽ばたかせて回避する。瞳を反らされた事で魅了の眼の効果は切れてしまうが、懲りずに次の標的に視線を向ける。
「なら、君でいいや」
「ギィアッ!?」
カトレアは一体のゴブリンナイトの前に移動を行い、瞳を見つめて「魅了」する。ゴブリンキングの時と違い、今度は一瞬で相手を虜にする事に成功し、ゴブリンナイトはカトレアの前に跪き、その光景に他の個体に動揺が走る。
「ギィイッ……?」
「ギィイイイイッ!!」
心配した別のゴブリンナイトがカトレアに魅了された個体の肩を掴むが、次の瞬間に顔面を殴り込まれ、その様子を確認したカトレアはその場を離れる。すると魅了の効果が切れたゴブリンナイトが正気を取り戻し、自分の傍に倒れこんでいるゴブリンナイトに気付き、戸惑いの表情を浮かべる。
「ギィッ!?」
「グギィイイッ!!」
混乱を起こしたゴブリンナイトに先に顔面を殴り込まれた個体が激怒して相手の頭部に頭突きを放ち、鼻血を吹き出しながらカトレアに操られたゴブリンナイトが倒れ込み、すぐに起き上がると憤怒の表情を浮かべてお互いに殴り合いを始めた。
『ギィイイイッ……!!』
『ヤメロッ!!ナニヲシテイル!?』
「次は貴方ぁっ」
「ギィッ!?」
ゴブリンキングが仲間割れを始めたゴブリンナイト達に動揺するが、その隙にカトレアは別のゴブリンナイトに近づき、自分の虜にすると他の個体に襲い掛からせる。彼女が離れると魅了の効果を失って正気を取り戻すが、知能は高くても血の気が多いゴブリンナイトは仲間であろうと自分に危害を加えた存在を許さない。
カトレアが魅了を数回繰り返したころにはゴブリンナイト達が仲間同士で激しく殴り合い、ゴブリンキングが止めようとしても興奮している状態では彼の指示を聞き入れない。
『ヤメロッ!!ヤメンカァッ!!』
「貴方、人間っぽいねぇっ」
『グゥッ!!』
仲間の凶行を止めようとしたゴブリンキングにカトレアが接近し、今度こそ瞳を捉えて操ろうとするが、ゴブリンキングは片腕で両目を抑えて反対の腕を振り回し、カトレアを振り払う。
「見てくださいよレノさん……あれ」
「凄いな……改めて敵に回すと本当に厄介な能力だな」
「でも今は味方」
「頼りになるな……今のうちにゴンゾウを移動させよう」
「すまない……」
レナはカトレアがゴブリンキングの注意を引いている内に避難するため、ゴンゾウを抱えるために聖属性の付与魔法を発動し、体力的には消耗が激しいが彼を抱えて近くの建物の中に避難を行う。疲労して動けない状態のゴンゾウを移動させるのは危険であり、一先ずは建物に隠れて様子を伺う事にする。
「アイリィ……回復薬は?」
「すいません……ずっと戦い続けていたのでもうありません。ここまでの道中で一般人の方にも分けていましたし……」
「俺も使い切ったか……聖水をもっと用意しておくべきだった」
「コトミンさんは……」
「……無理。私も少し休憩が必要」
回復液を生み出せるコトミンも疲労しており、ここまでの道中でレナ達は回復薬を使い切り、レナ達の疲労も大きい。それでもゴブリンキングとゴブリンナイトをここで食い止めなければ民衆に大きな被害が生まれるのは間違いなく、カトレアが時間を稼いでいる間に次の手を考えなければならない。
「……最後はこいつが頼りか」
「それは……いつも訓練の時に使う硬貨じゃないですか」
強力な魔道具を取り出すのかと期待していたアイリィはレナが握りしめている硬貨に気付いて落胆の表情を浮かべるが、この硬貨は完全魔法耐性を備えており、彼はこれを利用して最後の奥の手を試そうとした時、窓の外から見慣れた人物が通り過ぎたのを確認する。
「えっ……あの人」
「どうしました……あれ?」
「……?」
レナ、アイリィ、コトミンは窓の外の光景に気付き、窓を通過した「彼女」はその肩に身の丈を遥かに超える戦斧を抱えながらゴブリンキングとカトレアの方向に駆け抜ける。慌ててレナは少女を呼び止めようとしたが、彼女の様子が可笑しい事に気付く。
「――はぁああああああっ!!」
「えっ……きゃんっ!?」
『っ!?』
建物の外からカトレアの悲鳴が響き渡り、レナは窓を乗り越えて外に移動すると、そこにはワルキューレ騎士団の「アメリア」がカトレアの翼に向けて戦斧を振り下ろす姿が視界に移り、彼女は今までに見せた事ない笑顔を浮かべ、ゴブリンキングから引き剥がすように彼女を振り払った。
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