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17章:女神の薬師はダンジョンへ
207.捨てられた契約獣と、テイマーな私の遭遇
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それは早朝の事だった。
キャンプ地としたぽちの兄弟達の巣の近くで、朝食を皆で食べて終わった後、食後のお茶を配っていた私は、二重写しとなった森の光景にふと目を見開いた。
何度もやっていたからか、動いてない時には目を開けていても森の様子を見られるようになっていたんだけど、今見たものは、とてもショックな事実だったんだ。
「なんてことなの……」
「どうした、ベル?」
私の呟きを拾い、タンポポコーヒーを飲んでいたアレックスさんがカップをテーブルに置き不思議そうな顔で聞いてくる。
酒飲みさん達のチームは、少し離れた場所のテーブルで楽しげに雑談していた。
それは、平和な朝の風景だった、のだけれど。
「……あの、テイマーが」
私はドキドキする胸を押さえて、何とか今見たばかりの光景を伝えようとした。
「村潰しが、どうした」
「お気に入りのはずの、七色の鳥を……今、捨てていったの」
アレックスさんがギョッとした顔をする。
「……何? あの鳥は、奴が村を潰す理由になっただろうお気に入りのやつだったんじゃないか?」
「ええ、多分そう。けれど、少し枝に止まって休憩しただけで、用無しとばかりにあの男はその枝の下を走り抜けていった」
「そんなバカな」
その鳥はこの三日の間、ずっと先頭を飛び続けていた。
殆ど不眠不休で走り続ける集団を引っ張っていくのは、それは大変だったことだろう。
だというのに、あの村潰しという男は、疲弊した鳥が木の枝に停まり少し休憩した、それだけで。
あの美しい鳥を置き去りにしたんだ……。
「どうして、こんなこと……」
怒りとか、悲しみとか、色んな感情がごちゃ混ぜになって私は震える手をギュッと握りしめた。
今までも出来る限り、村潰しが置いていった契約獣達は森から切り離した隠れ場所のようなところで、保護してきた。
足が遅いだとか、森の動物やモンスターと戦いになった時などにあの男は平気で己と契約した獣達を捨てていく。
大事な筈の契約獣達を役立たずだからと捨てていくのがあの人のやり方だと、この数日で散々思い知らされていた筈なのに、それでもモヤモヤするんだ。
「あのひとには、心がないの? 誰かを傷つけても手に入れたものすら捨てていくなんて、どうして」
どうして、あの人は。今もぴったりとくっついて私の側を離れずにいるぽちを震える手で撫でて、その温かさにほっと息を吐きながらも私は思ってしまう。
テイマーにとっての相棒、契約獣は、自分の命と同じぐらいに大事なものではないの? ……って。
「こんなの、絶対間違ってるよ……!」
私はたまらずに駆け出した。どうしても、捨てていかれた獣達の所に行きたくなって。
ぽちは私のそんな気持ちを汲んだように、腰を落とし背を見せて、私にその背に乗るよう促す。
ぽちに跨った私は、キャンプ地を抜け、あの鳥の元に向かおうと駆け出した。
「ベル! 司令役のお前が抜けてどうするんだ!」
「あん、うるせえなアレックス。さっきから一体何だよ……っていうか、ガキがいねえ!」
後ろから、アレックスさんや、別のテーブルで食事していた酒飲みさん達の声が聞こえた。
でも、今の私はそれどころではなくって。
朝霧に潤う緑なす森を駆け抜けて、あの鳥へ向けて駆けていくことしか、頭になかったんだ。
◆◆◆
森の中をぽちに乗って風のように駆ける。
女神の森はいつものように豊かで、土の匂いと緑の濃い匂いが全身を包み込むようにして私の荒れた心を柔らかく包んでくれた。
ねえ、ぽち。
私はぽちの背にしがみついたまま彼に心で話し掛けた。
あなた達にとって、テイマーとの契約ってどんなもの、って。
ぽちから返ってきた答えは、およそ言葉には表せないものだった。
嬉しいとか側にいたいとか大好きとか……ただ、私に対する親愛の気持ち。
それを感じた私は、目の前がぼやけるような感じがした。
そうだ。私とぽちの繋がりはそういう気持ちだ。
あの西の赤茶色の風景の中で伝え聞いた、女テイマーと劣竜とのお話にも感じた、温かなもの。
だからこそ、余計にあの村潰しという男にモヤモヤしたものを感じてしまうんだろう。
どうして、心より愛するものをあんなに簡単に手放すの、って、あの村潰しと呼ばれるテイマーに問い掛けたくなる理由は、そこにあるんじゃないかって、思うんだ。
森と同調し見た位置をぽちに送ったからか、迷わず走れば七色鳥の元まで半刻程の距離だった。
思った以上に、あの男は近づいていたんだね。
その鳥は、最初に見た光景と変わらず枝で休んでいる。
私はぽちの背からから降りて、木の下からそっと声を掛けてみる。
「七色鳥さん、おはよう、それから初めまして。少しは疲れが取れた? ここは強いモンスターが一杯いるから、もう少し安全な場所に移動しない?」
見上げた先にいるその鳥は、じっと私を見た。
そのまましばらく見つめあうけど、攻撃とかは特にしてこないね。敵意も感じないし……そういえば今、彼はどんな状態なのかな。まだ契約は結ばれてる? それとも、捨てられた時点で打ち切られてるのだろうか。謎だ。
しかし本当に綺麗な鳥だ。前世でネットか何かで見た、ライラックニシブッポウソウ、だったかな? あの多色の可愛い鳥さんにサイズ感とかカラフルなところが似ている。可愛いなぁ。
なんでこんな見惚れるような綺麗な子を、あの男は置いていったんだろう。森の中でも一際目立つ、この子を。
その目にも鮮やかな姿に自然と微笑んでしまった私は、七色鳥をなんとか説得しようと必死に声を掛ける。
「無理に捕まえようとか、何処かへんな所に連れてくなんて思ってないよ。ただ、ここだと本当に危ないんだ。安全な所に行かない? ぽちが案内するからついてきてくれると嬉しいな」
必死な説得が、何とか届いたのか。
「……ピィ」
呟くような小さな声でその鳥は答える。その目はじっと、こちらを向いたまま。
えっと、今の返事は着いていくよ、ってことかしら。
「今から、貴方の同僚? 仲間? ……ええと、とにかく貴方が知ってる動物達が休んでいるところに連れて行くね。そこで、ゆっくり……」
「ピ」
「休んでね……って、ええっ」
か、肩の上に乗った。思った以上にフレンドリーな子だよ、この子。
「え、ええっと、じゃあ移動しまーす。ぽち、お願い」
「わん」
ということで、肩に乗ってる鳥をあまり揺らさないように気をつけつつ、仲間のところまで移動することにした。
一応、縄張り争いとか始まらないように、女神様から教わった獣避けの魔法で区分けした場所に彼の仲間を置いてるんだよね……。彼らの餌はって? 最長で二日ぐらい隔離しちゃってるけど、森は豊かで、ワームや野ネズミとかも捕食出来るし、果樹も生えてるから自由に採って食べてると思うよ。
そこでは、色んな動物……いや、テイマーが手なづけてるものって基本的にモンスターだったっけ……が、思い思いにくつろいでいる姿が見えた。
同じテイマーに飼い慣らされていたからか、限られた場所でも各自距離を取って上手いこと共存してるみたいだね。
「はい、着きました。ほら、見えるでしょう? あそこに貴方の仲間がいるの。じゃあ私は帰るから……」
「ピッピ」
安全な所に案内したし、七色鳥を仲間のところに置いてキャンプ地に戻ろうとしたら。
何故か七色鳥は、今度は私の腕にひょいと降りてきて、そこから動こうとしない。
「え、仲間のところに行かないの?」
腕の上に上手にバランスを取って乗っている彼に聞くと、つぶらな目でじっと私を見たあと、ピルル、と調子よく鳴いて髪を啄む。
「あ、あの髪で遊ばないで……ええと、とにかく付いてきたいのね? ああひょっとして、ご主人様が気になるとか」
「ピッ」
「当たらずとも遠からず……かな」
ぽちも鳥では通訳出来ないのか困ったような顔してるし、今のところはご機嫌な声の調子から、こちらが勝手に推測するしかない。
「えっと……まあ、とりあえず仲間のところに帰るよ。人が一杯いるけど、大丈夫かな?」
「ピッ」
そんな感じで、何故だか綺麗な鳥さんがついてくる事になった。うーん、いつもながら思いつきで動くと、おかしな事になりがちだよね、私。
……アレックスさん達、村潰しの契約獣を連れていったら驚くだろうなぁ。どう説明したらいいものか。
キャンプ地としたぽちの兄弟達の巣の近くで、朝食を皆で食べて終わった後、食後のお茶を配っていた私は、二重写しとなった森の光景にふと目を見開いた。
何度もやっていたからか、動いてない時には目を開けていても森の様子を見られるようになっていたんだけど、今見たものは、とてもショックな事実だったんだ。
「なんてことなの……」
「どうした、ベル?」
私の呟きを拾い、タンポポコーヒーを飲んでいたアレックスさんがカップをテーブルに置き不思議そうな顔で聞いてくる。
酒飲みさん達のチームは、少し離れた場所のテーブルで楽しげに雑談していた。
それは、平和な朝の風景だった、のだけれど。
「……あの、テイマーが」
私はドキドキする胸を押さえて、何とか今見たばかりの光景を伝えようとした。
「村潰しが、どうした」
「お気に入りのはずの、七色の鳥を……今、捨てていったの」
アレックスさんがギョッとした顔をする。
「……何? あの鳥は、奴が村を潰す理由になっただろうお気に入りのやつだったんじゃないか?」
「ええ、多分そう。けれど、少し枝に止まって休憩しただけで、用無しとばかりにあの男はその枝の下を走り抜けていった」
「そんなバカな」
その鳥はこの三日の間、ずっと先頭を飛び続けていた。
殆ど不眠不休で走り続ける集団を引っ張っていくのは、それは大変だったことだろう。
だというのに、あの村潰しという男は、疲弊した鳥が木の枝に停まり少し休憩した、それだけで。
あの美しい鳥を置き去りにしたんだ……。
「どうして、こんなこと……」
怒りとか、悲しみとか、色んな感情がごちゃ混ぜになって私は震える手をギュッと握りしめた。
今までも出来る限り、村潰しが置いていった契約獣達は森から切り離した隠れ場所のようなところで、保護してきた。
足が遅いだとか、森の動物やモンスターと戦いになった時などにあの男は平気で己と契約した獣達を捨てていく。
大事な筈の契約獣達を役立たずだからと捨てていくのがあの人のやり方だと、この数日で散々思い知らされていた筈なのに、それでもモヤモヤするんだ。
「あのひとには、心がないの? 誰かを傷つけても手に入れたものすら捨てていくなんて、どうして」
どうして、あの人は。今もぴったりとくっついて私の側を離れずにいるぽちを震える手で撫でて、その温かさにほっと息を吐きながらも私は思ってしまう。
テイマーにとっての相棒、契約獣は、自分の命と同じぐらいに大事なものではないの? ……って。
「こんなの、絶対間違ってるよ……!」
私はたまらずに駆け出した。どうしても、捨てていかれた獣達の所に行きたくなって。
ぽちは私のそんな気持ちを汲んだように、腰を落とし背を見せて、私にその背に乗るよう促す。
ぽちに跨った私は、キャンプ地を抜け、あの鳥の元に向かおうと駆け出した。
「ベル! 司令役のお前が抜けてどうするんだ!」
「あん、うるせえなアレックス。さっきから一体何だよ……っていうか、ガキがいねえ!」
後ろから、アレックスさんや、別のテーブルで食事していた酒飲みさん達の声が聞こえた。
でも、今の私はそれどころではなくって。
朝霧に潤う緑なす森を駆け抜けて、あの鳥へ向けて駆けていくことしか、頭になかったんだ。
◆◆◆
森の中をぽちに乗って風のように駆ける。
女神の森はいつものように豊かで、土の匂いと緑の濃い匂いが全身を包み込むようにして私の荒れた心を柔らかく包んでくれた。
ねえ、ぽち。
私はぽちの背にしがみついたまま彼に心で話し掛けた。
あなた達にとって、テイマーとの契約ってどんなもの、って。
ぽちから返ってきた答えは、およそ言葉には表せないものだった。
嬉しいとか側にいたいとか大好きとか……ただ、私に対する親愛の気持ち。
それを感じた私は、目の前がぼやけるような感じがした。
そうだ。私とぽちの繋がりはそういう気持ちだ。
あの西の赤茶色の風景の中で伝え聞いた、女テイマーと劣竜とのお話にも感じた、温かなもの。
だからこそ、余計にあの村潰しという男にモヤモヤしたものを感じてしまうんだろう。
どうして、心より愛するものをあんなに簡単に手放すの、って、あの村潰しと呼ばれるテイマーに問い掛けたくなる理由は、そこにあるんじゃないかって、思うんだ。
森と同調し見た位置をぽちに送ったからか、迷わず走れば七色鳥の元まで半刻程の距離だった。
思った以上に、あの男は近づいていたんだね。
その鳥は、最初に見た光景と変わらず枝で休んでいる。
私はぽちの背からから降りて、木の下からそっと声を掛けてみる。
「七色鳥さん、おはよう、それから初めまして。少しは疲れが取れた? ここは強いモンスターが一杯いるから、もう少し安全な場所に移動しない?」
見上げた先にいるその鳥は、じっと私を見た。
そのまましばらく見つめあうけど、攻撃とかは特にしてこないね。敵意も感じないし……そういえば今、彼はどんな状態なのかな。まだ契約は結ばれてる? それとも、捨てられた時点で打ち切られてるのだろうか。謎だ。
しかし本当に綺麗な鳥だ。前世でネットか何かで見た、ライラックニシブッポウソウ、だったかな? あの多色の可愛い鳥さんにサイズ感とかカラフルなところが似ている。可愛いなぁ。
なんでこんな見惚れるような綺麗な子を、あの男は置いていったんだろう。森の中でも一際目立つ、この子を。
その目にも鮮やかな姿に自然と微笑んでしまった私は、七色鳥をなんとか説得しようと必死に声を掛ける。
「無理に捕まえようとか、何処かへんな所に連れてくなんて思ってないよ。ただ、ここだと本当に危ないんだ。安全な所に行かない? ぽちが案内するからついてきてくれると嬉しいな」
必死な説得が、何とか届いたのか。
「……ピィ」
呟くような小さな声でその鳥は答える。その目はじっと、こちらを向いたまま。
えっと、今の返事は着いていくよ、ってことかしら。
「今から、貴方の同僚? 仲間? ……ええと、とにかく貴方が知ってる動物達が休んでいるところに連れて行くね。そこで、ゆっくり……」
「ピ」
「休んでね……って、ええっ」
か、肩の上に乗った。思った以上にフレンドリーな子だよ、この子。
「え、ええっと、じゃあ移動しまーす。ぽち、お願い」
「わん」
ということで、肩に乗ってる鳥をあまり揺らさないように気をつけつつ、仲間のところまで移動することにした。
一応、縄張り争いとか始まらないように、女神様から教わった獣避けの魔法で区分けした場所に彼の仲間を置いてるんだよね……。彼らの餌はって? 最長で二日ぐらい隔離しちゃってるけど、森は豊かで、ワームや野ネズミとかも捕食出来るし、果樹も生えてるから自由に採って食べてると思うよ。
そこでは、色んな動物……いや、テイマーが手なづけてるものって基本的にモンスターだったっけ……が、思い思いにくつろいでいる姿が見えた。
同じテイマーに飼い慣らされていたからか、限られた場所でも各自距離を取って上手いこと共存してるみたいだね。
「はい、着きました。ほら、見えるでしょう? あそこに貴方の仲間がいるの。じゃあ私は帰るから……」
「ピッピ」
安全な所に案内したし、七色鳥を仲間のところに置いてキャンプ地に戻ろうとしたら。
何故か七色鳥は、今度は私の腕にひょいと降りてきて、そこから動こうとしない。
「え、仲間のところに行かないの?」
腕の上に上手にバランスを取って乗っている彼に聞くと、つぶらな目でじっと私を見たあと、ピルル、と調子よく鳴いて髪を啄む。
「あ、あの髪で遊ばないで……ええと、とにかく付いてきたいのね? ああひょっとして、ご主人様が気になるとか」
「ピッ」
「当たらずとも遠からず……かな」
ぽちも鳥では通訳出来ないのか困ったような顔してるし、今のところはご機嫌な声の調子から、こちらが勝手に推測するしかない。
「えっと……まあ、とりあえず仲間のところに帰るよ。人が一杯いるけど、大丈夫かな?」
「ピッ」
そんな感じで、何故だか綺麗な鳥さんがついてくる事になった。うーん、いつもながら思いつきで動くと、おかしな事になりがちだよね、私。
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