清らかに致すだけ~下剋上後の主従が「その一線を越えてこい」ってするだけだけどそれが本人たちには意外と難しいって話

「君は僕の友達、お前は僕の騎士、貴方は僕のお父さまで、僕の王様」

 大陸中央の国ファーリズの地方貴族の公子オスカー(ニュクス)と王甥クレイは、紆余曲折あって、現在は北西の国エインヘリアの成り上がり皇帝(保護者)と北西の国にお持ち帰りされた被保護者(婚約者)。ついでに忠誠を誓った騎士と主――そんな本人たちも戸惑う複雑な関係性。

「父のように兄のようにお世話をする、俺は俺からこの弱者を守らなければならない」
 ニュクスは、元々他国の血が混ざる公子だった。
「騎士の高貴さは血筋ではなく人格による」
 幼少期、騎士に憧れた公子に親や兄は言った。
「金も権力もある。欲しいものは奪え、お前は周囲を踏み台にして、人生を楽しむのだ」
 俺はクレイに手を出してもいい立場なんだ――だというのに俺の中の俺が「主君に手を出してはいけない」と叫ぶのだ!

「オスカー、君は知らないね。僕が君を攻略したのだと」
 一方のクレイは実父から「相手は一時的に惑っているが、そのうち対象外になるだろう」「いざとなったら婚約破棄してやるので、限られた期間を好きに遊べ」と言われている。
「僕は悲劇趣味なので、捨てられても大丈夫。それも幸せ」
 僕の騎士だか王様だかは、やんちゃで可愛い!
 なんでもお世話をしたがって、たまにドキドキさせるイケない色香を放つのだ……。

 ――と、こんな二人が清らかに(?)仲良く致すお話。

表紙イラスト:卯佐(うすけ)様作。


※こちらは、完結したライトBL作品に登場するキャラクターたちの外伝で、本編とは独立した内容のものとなっております。

元作品:https://www.alphapolis.co.jp/novel/313185858/164633708

本編関係なく、この作品だけでお楽しみ頂けるようにキャラクターと関係性のまとめを用意しています。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/313185858/573659028/episode/6037554


完結のあと、作者の気分でもしかしたら番外編を追加することもあるかもしれません。
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