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雪島真冬
真冬パパ
しおりを挟む真冬パパ達の設定はあんまり考えてないけど多分これが完成系です…
真冬を高校生で襲いたいので新パパは高校生の時に再婚
※真冬パパの話なので震災要素があります注意
洗脳で無理矢理ですが寝取られに感じるかもしれないので苦手な方は注意。
ーーー
(真冬side)
もうあの人は帰ってこない。
そう言えば永遠の別れが思い浮かぶかもしれないけど、実際は違う。
『帰還困難区域』
あの人はまだ生きている。
「………」
ただ、場所が分からない。
あの人の大切な物が流されてしまって、少ししてから、
借金を抱えた父はある日突然僕の元からいなくなった。
「お父さん、どこ……どこに居るの」
それを知っていそうな母も教えてくれない。
生きているのか死んでいるのかも分からないまま、あの人の行方を探して数年が経った。
もしかしたら、父はこの先にいるんじゃないかって、そう思って、
毎週土曜日、夏休みや冬休みでもずっとここで待っているのに、あの人は戻ってきてはくれなかった。
(お父さんの店が流された時、これからどうなるのか分からなかった、でも、きっと大丈夫だって、)
そう……思ってたのに、
全然大丈夫なんかじゃなかった。
「真冬、今日はもう帰ろ?」
「……」
高校生になってから、一緒に待ってくれる友達が出来た。
高山李世、可愛くて小柄、そして僕が憧れているものをいくつも持っている。
「……今日」
「うん?」
今日はいつも以上に帰りたくなかった。
「お母さんの恋人が来る………泊まってく」
「あー…じゃあ今日はボクの家でお泊まり会だね」
「…ううん、大丈夫」
李世なりの気遣いだったんだろうけど、ここで逃げていては駄目だと思って、
電車に乗って、李世と別れて家に帰った。
「おかえり、真冬」
帰ったらいつもより身なりに気合を入れた母が出迎えてくれた。
「もうすぐ七瀬君来るから、その後ご飯食べようね」
そう言って楽しそうに微笑む母に、本当のことなんて言えない。
「父親を探して元の家の近くまで行っていた」なんて。
「…そっか……」
笑顔は作れなかったけど。
ーーー
お母さんが僕のことを見ていないんじゃない、僕が見えないようにしている。
悩みがあっても言わない、顔に出さない。
そうやって生きてきた。
「久しぶり紫月さん、この間ぶりだね」
「七瀬君!久しぶり、待ってたの、ご飯食べましょう」
僕はこの男が好きじゃない。
僕を見下すような視線、母から突き放そうとしているのも嫌いだった。
「よ、真冬。相変わらず喋れないのか?」
「……」
この人の嫌味は無視するようにしてる。
無視していればそのうち飽きる、やめてくれるだろうと、
そんな甘いことばかり考えていた。
……けど、
「真冬、今日は大事な話があるの」
嫌な予感がした。
「え………」
「お母さんね、この人と結婚する事にしたの」
テーブル越しに向かい合った2人の表情はとても幸せそうで、
嫌な予感が的中した僕はそれとは正反対の表情をしていて、
「ぁ………」
今にも逃げ出したかった。
「どう?…真冬が嫌なら、すぐにじゃなくても………「やだ」」
我慢していた言葉が溢れてきた。
「え……「やだ、お願い…結婚しないで」真冬…?どうして、」
認めてくれると思っていたのかもしれないけど、そんな訳ない、絶対に嫌だ。
「お願いします………」
頭を下げてまでお願いした。
それ程この男の事が嫌だった、お母さんがお父さんの事を忘れていくようで怖かった。
「…お父さんに会いたい」
最後に聞こえないくらいの小さな声でそう言い残して、自室に戻って行った。
「真冬…真冬!なんで………」
「また今度だね、やっぱり高校生とはいえ難しい年頃だから」
ーーー
部屋で布団にくるまって泣きじゃくって、目が覚めたら次の日の早朝になっていた。
(お父さん…お父さん、)
僕はただ父に会いたいだけなのに、
腫れぼったい瞼を擦って、部屋を出た。
一番早い電車に乗って、いつもの場所に来た。
「帰還困難区域」と書かれた看板。その少し後ろには人の身長より少し大きいくらいの柵。
(いつになったら帰ってくるの………)
その前で体育座りをして、ずっとずっと待っていた。
お父さんに、帰ってきて欲しかった。
「ただいま」
…そう言って欲しかった。
けど、今の声は違う。
咄嗟に顔を上げると、そこにいたのは
「…なんて、言って欲しかったか?真冬」
あの男が1人立っていた。
「ぇ……なんで」
どうしてこの男がここに、
「お前のあとをついて行ったらこんな所にいたんだな………昔の父親のことばっかり、お母さんもきっと悲しむな」
嫌だ、聞きたくない
「うるさい…うるさい、うるさい」
こんな奴親じゃない。
「でもこれからは俺が新しいお父さんだ。…間違えるなよ」
…………怖い
「ぁ”…………ッ!!」
追い詰められて、頬を叩かれた。
「躾だ躾、分かるだろ?」
…怖くてたまらない、逃げ出してしまいたい
「ちが…こんなの、ッやだ、やだ!!!」
襟首を掴まれて、そのまま地面に体を押し付けられた。
「いいから黙って言うこと聞こうな~お前ももう高校生なんだからさ、我慢くらい出来るだろ?」
そんなもの、今まで何度もしてきたのに、
「まだ生意気なままだな、…じゃあここで」
次の瞬間、途端に足元が涼しくなった。
「あ…ぁ、」
服が脱がされてる。
「や…やだ、なんで、やめて」
下着ごと脱がされて、外の空気が肌に直接触れて気持ち悪い。
「昔の父親なんて忘れろよ、これからは俺がお前の『お父さん』なんだから」
………嫌だ
僕の父親はあの人だけなのに、
『真冬、真冬のことはお父さんが守ってやるからな!』
『真冬のやりたいことをやればいいんだよ、周りの目なんて気にしなくていいんだ』
僕にそんなことを言ってくれるのはあの人しかいない。
僕とは正反対で、明るくて優しかったあの人。
「……助けて」
助けに来て欲しかった、
けど、
「ぁ”……ッ、あ、ぁぐ、」
「こんなの抵抗にもならないよなぁ、あー弱」
「ひ…ッ、やだ、やだ……!!」
「うるさい、ぶん殴るぞ」
「はぁ…ッ、はぁ、ごめんなさ、ごめんなさぃ………」
「外でヤるって新鮮だなぁ……まぁこんなとこ誰も来ないだろうけど」
来てくれる訳なかった。
抵抗しても謝っても簡単にねじ伏せられて、殴られて犯されて、
生きている心地がしなかった。
ーーー
それからもこの男は、母がいないところで何度も僕を犯してきた。
「じゃあ一週間友達と旅行だけど……ほんとに2人で大丈夫?」
「大丈夫だよ、なあ真冬!」
「……っ、………」
今更「助けて」って言えなくて、「行ってらっしゃい」って無理に平気そうな表情を作るだけ。
助けてくれないんじゃない、僕がそう仕向けてるから。
…………だから、
「ッ痛い、いたぃいた”い”!!!」
「まだ入んないか、まぁいいや無理矢理押し込むか」
玩具で沢山遊ばれて、一週間休み無しで犯された。
「ねぇやだッ、たすけて、たすけてお父さん……!!」
そう言ってしまう度にこの男は酷くしてきた。
「ひ……ッ」
「真冬ー、お父さんはここにいるぞー、誰の事言ってるんだ?なぁ」
笑いながら玩具を増やしてくるのが怖くて、でもついお父さんと言ってしまう。
「も……ゆるして………」
誰か、助けて
ーーー
「はぁ……はぁ……はぁ、」
もう解放されたかった、この地獄から。
「真冬、…なぁ、なんか言う事あるだろ」
そう言えば解放してくれる。
だから、
「………ご、
ごめんなさい……、お父さん」
乱れた髪、服、涙でぐちゃぐちゃになった顔。
自分の中で「父親」が変わった気がした。
ーーー
父親を認めてから、この人の僕への対応が変わった。
「はい真冬、朝ご飯」
ご飯を作ってくれるようになって、もう何もする気の起きない僕にベッドの上で食べさせてくれる。
(もう何もしたくない………)
土曜日なのに、あの場所へ行く気すら起きない。
それでも、
「ッ………!?」
「お、即効性は早いな~、味の区別もつかなくなったか?」
それには性欲剤が入れられていた。
それもかなり強い、理性が飛びそうなくらいの。
「はッ……、はぁ、はぁ、ッ~~…!!」
苦しくてたまらない、体が熱い。
(…もうやだ)
「たすけて…!!お願い、お願いします、」
「誰に言ってるんだ?」
どう足掻いても、楽になんてなれない。
「…お父さん、助けて………」
僕は一生、この人には逆らえない。
ーーー
翌日。
『真冬、昨日はどうしたの?いつもなら…「ごめんなさい、」…え?』
もう全部どうでもいい、
「ただいまー」
「…あ、帰ってきた」
どうせ何も変わらない
あの人だって戻ってこない
「おかえり…お母さん」
「ただいま!…あら、2人でお出迎え?」
……だから、もう、
「真冬、なんか言う事あるだろ」
無理矢理にでも、この人を受け入れるしかない。
伝えた後の母の嬉しそうな表情が、ずっと頭から離れなかった。
ーーーーー
何十年かぶりに昔の家まで来てみた。
……と言ってもその場所は入れないので、その手前までしか行けなかったけど。
「うわぁ…久しぶりだな、昔この道、通ってたなぁ」
と言ってももう人っ子1人いないような場所だけれど、
「……元気にしてるといいな、真冬」
また、会えたらいいけど。
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