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仲のいい友達
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しおりを挟む私と緋々来は高校時代からの仲のいい友達だった。
私と緋々来は感性もリズムも、そしてバイオリズムも似ているので、皆まで話さなくても通じ合ってしまう。不思議な相手に出会った、と思っていたし、それはまた、緋々来も思っていたらしい。
ふとしたきっかけから、私が声をかけたのが、私たちの関係のはじまりだ。
この後、私の親友花菜野と、緋々来の親友、常盤をあわせた四人で過ごすことが増えた。
私と緋々来はノリとテンポが同じだ。一方の花菜野と常盤は落ち着いている。ゆったりのペースで同調し合っている関係だった。バランスがいい配置だなぁ、と私は思っていたし、友人関係としては、とてもいい感じだ、と思っていたのだ。
高校三年生のある日、店の手伝いに出ていたときに、常盤がお見舞い用の花を買いに来たことで、私と常盤には一筋の関係が生まれた。
以降私はたびたび常盤と会うことになり、常盤のお母さんとも知り合いになる。私の家と常盤の家が近いこともあって、家にご飯を食べに来ることも増えた。
「碧衣、ごめん。そんなつもりなかったんだけど」
と言いながら、我が家の食卓に、常盤がいることも増える。
のんびり屋の常盤は、私の母や姉からの評判もいい。
上背のある常盤は店の手伝いに来てくれることも増えて、私たちは時間を共有する機会が増えた。
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