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真夜中の図書室は結構怖い。
幽霊さん、私は善良な市民です。危害は加えませんので今夜は出てこないで下さい。
ランプ一つを相棒に図書室を徘徊する。
ニコラス様はどの辺りからさくらんぼ姫を持って来ていただろうか?探したが見つからない。
もしかしてニコラス様の部屋にあるのかもしれない。
仕方ない。アリー様の心の平穏の為、ニコラス様の部屋に忍び込もう。
果物の話をしていたつもりが、童貞好きと思われたと知ったら、居たたまれないだろう。
もうすぐ花嫁になるのに憂いは不要だ。
ニコラス様の部屋に忍び足で入ると、違和感がして鼻をピクピクさせる。あれ?ニコラス様の部屋ってこんな匂いだったっけ?
耳を澄ますと、寝息がソファーの方から聞こえて来た。
床に積みあがった本に足を取られないように慎重に歩みを進める。
手始めに机に地層のように積みあがった分厚い本の中に、薄い本が無いか目視で確認していく。
次にソファーの横で四つん這いになり、床の本の海を低い姿勢で探していると、背後でニコラス様がごぞごぞ動き出した。
息を止め気配を探ろうとした時、白い物が頭に降って来た。
「っ!」
思わず叫びそうになり片手で口を押える。
心臓が早鐘を打つなか、頭からかぶった物を掴むと……ニコラス様のシャツだった。
よ、よかった、幽霊じゃなかった。
小さく息を吐き出し、後ろを振り返って眠りながら脱衣したニコラス様を睨む。
今度はパジャマのズボンに手を掛けている。
寝ているのに器用に脱ぐものだと感心していると、ズボンまでこっちに投げて来た。
同じ手は食わぬとパシッと片手で受け止めて、ニヤリと笑いながらニコラス様を見ると……卑猥パンツを穿いていた!!!
真っ赤なパンツから、赤黒いブツがはみ出している。
横向きに眠るニコラス様の太ももの前にパンツで左右に分断された袋が苦しそうに押し出され、皺が伸びつるりと丸い形を露わにしている。
小窓の隙間からは黒々とした茂みが逆立つようにはみ出し、まるで茂みをリボンで結んでいるように見える。
パンツの上部からはエラの張った陰茎が突き出ており、眉間に皺を寄せたニコラス様の手が伸びる。
「んっ」
亀頭を可愛がるように指先で撫で、ドキリとするような息を漏らし……剥ぐようにパンツをズリ下げた。
さらけ出された陰茎を片手で握り込むと
「ふぅ」
と、落ち着いた吐息をこぼした。
あわわっ、思わず見入ってしまった。
見るのは二度目だけど、中性的なニコラス様にこんな凶悪なアレが付いているなんて信じられない。
前より大きくて血管が浮き出ている気がする。
はっ!なにじっくり観察しているのよ!
ニコラス様に意識を残したまま、視線を無理やり引き剥がし床の本に目をやるが、背後のゴソゴソ音が気になって仕方がない。
……も、もしかしてニコラス様の手が動いている?
ダメダメ。気にしちゃダメ!
「んっ……ぁ」
見ちゃダメ!
「……んっ、く、クロエ」
とっさに振り向いてしまった。
全裸になったニコラス様の左手の指に脱いだパンツが引っかかっていて、何かを探すように彷徨わせている。
右手は……陰茎を握り込み、まるで搾り上げるように動かしている。
どんな表情をしているのだろうと顔を見ると、い、いかがわしいっ!でもキレイ……。少し顎を上げ、荒い息が薄く開いた唇から押し出されている。微かに揺れる右肩から腕へと視線を動かし、またアレを見……
あっ、あった!ソファーとニコラス様の背中の間に『さくらんぼ姫とチェリー』が挟まっている。
もうアレは見ないぞと自分に言い聞かせてから近づき、彷徨う左手を避けながら本を掴む。
後は撤退のみと体を引いた時、ニコラス様の片手が私の顔に当たり、ざらりとした物が唇に押し付けられた。
手をやるとまだ微かに温かい卑猥パンツだった……。
……叫ばなかった自分を褒めてあげたい。
扉から出るとき、「クロエ」とまた切なげな寝言が聞こえた気がしたが今度は振り返らなかった。
――部屋に戻ってきてから気が付いた。
本と一緒に卑猥パンツまで持って来てしまった……。
【マーガレット様、もう二度と馬鹿なことはしないと誓います】
幽霊さん、私は善良な市民です。危害は加えませんので今夜は出てこないで下さい。
ランプ一つを相棒に図書室を徘徊する。
ニコラス様はどの辺りからさくらんぼ姫を持って来ていただろうか?探したが見つからない。
もしかしてニコラス様の部屋にあるのかもしれない。
仕方ない。アリー様の心の平穏の為、ニコラス様の部屋に忍び込もう。
果物の話をしていたつもりが、童貞好きと思われたと知ったら、居たたまれないだろう。
もうすぐ花嫁になるのに憂いは不要だ。
ニコラス様の部屋に忍び足で入ると、違和感がして鼻をピクピクさせる。あれ?ニコラス様の部屋ってこんな匂いだったっけ?
耳を澄ますと、寝息がソファーの方から聞こえて来た。
床に積みあがった本に足を取られないように慎重に歩みを進める。
手始めに机に地層のように積みあがった分厚い本の中に、薄い本が無いか目視で確認していく。
次にソファーの横で四つん這いになり、床の本の海を低い姿勢で探していると、背後でニコラス様がごぞごぞ動き出した。
息を止め気配を探ろうとした時、白い物が頭に降って来た。
「っ!」
思わず叫びそうになり片手で口を押える。
心臓が早鐘を打つなか、頭からかぶった物を掴むと……ニコラス様のシャツだった。
よ、よかった、幽霊じゃなかった。
小さく息を吐き出し、後ろを振り返って眠りながら脱衣したニコラス様を睨む。
今度はパジャマのズボンに手を掛けている。
寝ているのに器用に脱ぐものだと感心していると、ズボンまでこっちに投げて来た。
同じ手は食わぬとパシッと片手で受け止めて、ニヤリと笑いながらニコラス様を見ると……卑猥パンツを穿いていた!!!
真っ赤なパンツから、赤黒いブツがはみ出している。
横向きに眠るニコラス様の太ももの前にパンツで左右に分断された袋が苦しそうに押し出され、皺が伸びつるりと丸い形を露わにしている。
小窓の隙間からは黒々とした茂みが逆立つようにはみ出し、まるで茂みをリボンで結んでいるように見える。
パンツの上部からはエラの張った陰茎が突き出ており、眉間に皺を寄せたニコラス様の手が伸びる。
「んっ」
亀頭を可愛がるように指先で撫で、ドキリとするような息を漏らし……剥ぐようにパンツをズリ下げた。
さらけ出された陰茎を片手で握り込むと
「ふぅ」
と、落ち着いた吐息をこぼした。
あわわっ、思わず見入ってしまった。
見るのは二度目だけど、中性的なニコラス様にこんな凶悪なアレが付いているなんて信じられない。
前より大きくて血管が浮き出ている気がする。
はっ!なにじっくり観察しているのよ!
ニコラス様に意識を残したまま、視線を無理やり引き剥がし床の本に目をやるが、背後のゴソゴソ音が気になって仕方がない。
……も、もしかしてニコラス様の手が動いている?
ダメダメ。気にしちゃダメ!
「んっ……ぁ」
見ちゃダメ!
「……んっ、く、クロエ」
とっさに振り向いてしまった。
全裸になったニコラス様の左手の指に脱いだパンツが引っかかっていて、何かを探すように彷徨わせている。
右手は……陰茎を握り込み、まるで搾り上げるように動かしている。
どんな表情をしているのだろうと顔を見ると、い、いかがわしいっ!でもキレイ……。少し顎を上げ、荒い息が薄く開いた唇から押し出されている。微かに揺れる右肩から腕へと視線を動かし、またアレを見……
あっ、あった!ソファーとニコラス様の背中の間に『さくらんぼ姫とチェリー』が挟まっている。
もうアレは見ないぞと自分に言い聞かせてから近づき、彷徨う左手を避けながら本を掴む。
後は撤退のみと体を引いた時、ニコラス様の片手が私の顔に当たり、ざらりとした物が唇に押し付けられた。
手をやるとまだ微かに温かい卑猥パンツだった……。
……叫ばなかった自分を褒めてあげたい。
扉から出るとき、「クロエ」とまた切なげな寝言が聞こえた気がしたが今度は振り返らなかった。
――部屋に戻ってきてから気が付いた。
本と一緒に卑猥パンツまで持って来てしまった……。
【マーガレット様、もう二度と馬鹿なことはしないと誓います】
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