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例え世界を敵に回しても
ミーファの力
甲高い金属音と共に、小さな火花が飛び散る。
「なんでその力を、人間に向けるんだ」
「この力を、向ける理由?なんで言わなければならない」
アーティは、フラガラッハの風魔法を展開すると同時に、結界魔法も展開する。
「結界魔法か。なかなか面倒だな」
アーティの攻撃を避けた先に、ミアが”龍のブレス”の発動した直線上にミーファの体は移動する。
ミーファは少し驚いた表情で、体を大きく捻る。
「うお。すごい連携だ。殺しに来ているのを感じるぞ」
「そうだよ。お前を殺す覚悟はできている」
アーティは覚悟していた。だがそれだけでは、ミーファには届かなかった。
ミーファは、少し離れた距離から狙ってくる敵たちを、懐から暗器を取り出し、魔法を付与して飛ばす。その暗器はアーティとミアの間を通り抜けて、後ろにいる兵士に刺さっていく。
アーティはそれを見ることしかできなかった。
「くそ」
アーティの行動が単純化する。それは、自身には何もできないことが悔しかったからだ。
「くそ、くそ、くそくそがあああ」
「アーちゃん落ち着いて」
ミアの声がアーティには、届かない。
「”空間の完全支配者”」
「ほぉ。なんだこれは」
「お前を、確実に、殺す能力だ」
その言葉を聞いたミーファは、驚く顔、恐怖の顔ではなく、笑ったのだ。
「あははははは。なんだこれ。めっちゃ面白いな」
「なぜ笑える」
「いやー。面白いな。やっぱ、この戦いに参加できてよかったわ」
その瞬間”空間の完全支配者”が壊される。それを見たアーティは後退りする。
「なんで、あり得ない。あり得ないだろ。何で壊せるんだよ」
「なんでだろうね」
「ーっ」
アーティは声が出せない。さらにミーファは追撃を仕掛ける。
アーティはその追撃を結界魔法で防ごうとする。だが、その結界魔法を、アーティはたやすく破壊した。
「お終いにしようか。アーティ」
「くそおおお」
アーティに剣が向けられた時、アーティの体は横に飛ばされる。
「ほう」
「ぎやあああああ」
「ミアアアアアアアアア」
ミーファの振り下ろした剣が、ミアの左腕を切り飛ばした。
アーティは、時が止まったような気がした。この光景を、アーティは見たことがあった。つい先日の話だ。ミーヤと同じ光景と重なる。
「うああああああああ」
アーティは叫びながら、ミアに近づきなき腕に回復魔法をかける。止血をするべきだ。頭ではわかっている。今止血したら、アーティの命はない。それでも回復魔法をかける。
「興覚めだな」
ミーファは、アーティ達に背を向ける。それは、アーティの敗北を意味していた。
「つまらないな……。エモンの息子もその程度ってことか」
ミーファはそれだけ言い残し、その場を離れた。
アーティは、完全敗北した。アーティの切り札、ミアの切り札でさえ、足止めができなかった。
アーティはその日泣いた。ミアを抱きしめる。止血はできている。息もしている。鼓動も感じる。
なのに、何もできなかった。何もできないならよかったのに、また失った。失わないって決めたのに、失ったんだ。
「くそ、なんで、なんでこうなるんだよ……」
その声は、ほかの悲鳴にかき消されていった。
「なんでその力を、人間に向けるんだ」
「この力を、向ける理由?なんで言わなければならない」
アーティは、フラガラッハの風魔法を展開すると同時に、結界魔法も展開する。
「結界魔法か。なかなか面倒だな」
アーティの攻撃を避けた先に、ミアが”龍のブレス”の発動した直線上にミーファの体は移動する。
ミーファは少し驚いた表情で、体を大きく捻る。
「うお。すごい連携だ。殺しに来ているのを感じるぞ」
「そうだよ。お前を殺す覚悟はできている」
アーティは覚悟していた。だがそれだけでは、ミーファには届かなかった。
ミーファは、少し離れた距離から狙ってくる敵たちを、懐から暗器を取り出し、魔法を付与して飛ばす。その暗器はアーティとミアの間を通り抜けて、後ろにいる兵士に刺さっていく。
アーティはそれを見ることしかできなかった。
「くそ」
アーティの行動が単純化する。それは、自身には何もできないことが悔しかったからだ。
「くそ、くそ、くそくそがあああ」
「アーちゃん落ち着いて」
ミアの声がアーティには、届かない。
「”空間の完全支配者”」
「ほぉ。なんだこれは」
「お前を、確実に、殺す能力だ」
その言葉を聞いたミーファは、驚く顔、恐怖の顔ではなく、笑ったのだ。
「あははははは。なんだこれ。めっちゃ面白いな」
「なぜ笑える」
「いやー。面白いな。やっぱ、この戦いに参加できてよかったわ」
その瞬間”空間の完全支配者”が壊される。それを見たアーティは後退りする。
「なんで、あり得ない。あり得ないだろ。何で壊せるんだよ」
「なんでだろうね」
「ーっ」
アーティは声が出せない。さらにミーファは追撃を仕掛ける。
アーティはその追撃を結界魔法で防ごうとする。だが、その結界魔法を、アーティはたやすく破壊した。
「お終いにしようか。アーティ」
「くそおおお」
アーティに剣が向けられた時、アーティの体は横に飛ばされる。
「ほう」
「ぎやあああああ」
「ミアアアアアアアアア」
ミーファの振り下ろした剣が、ミアの左腕を切り飛ばした。
アーティは、時が止まったような気がした。この光景を、アーティは見たことがあった。つい先日の話だ。ミーヤと同じ光景と重なる。
「うああああああああ」
アーティは叫びながら、ミアに近づきなき腕に回復魔法をかける。止血をするべきだ。頭ではわかっている。今止血したら、アーティの命はない。それでも回復魔法をかける。
「興覚めだな」
ミーファは、アーティ達に背を向ける。それは、アーティの敗北を意味していた。
「つまらないな……。エモンの息子もその程度ってことか」
ミーファはそれだけ言い残し、その場を離れた。
アーティは、完全敗北した。アーティの切り札、ミアの切り札でさえ、足止めができなかった。
アーティはその日泣いた。ミアを抱きしめる。止血はできている。息もしている。鼓動も感じる。
なのに、何もできなかった。何もできないならよかったのに、また失った。失わないって決めたのに、失ったんだ。
「くそ、なんで、なんでこうなるんだよ……」
その声は、ほかの悲鳴にかき消されていった。
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