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処罰方法
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ああ、怖い!返ってくる手紙が怖い!
ローランドは覚悟を決めて隼を飛ばした。
知らせるのは恐ろしいがもし、自分が知らせるのが遅れてノエルが傷でもつけられたらもっと恐ろしいことになると、そう思い3羽の隼を放した。
3羽とも一直線に王都を目指して飛んで行く。それらを見送り、自分の役割は何かと考えると爺とアーノルドを思いっきり恨んだ。どう考えても自分はノエルを自ら助けに行けないからだ。しかもアレを見た両親の対応は今のままなら間違いなく自分になるだろう…。
自分は幼かったからあまり知らされていないし覚えていることも少ないが、ノエルが城を出されその後に刺客やら拐かしが企まれた。ノエルは機転を利かし(?)難を逃れ企みは全て暴かれた。その企みをくわだてた輩はなんとも恐ろしい事になった。
一番優しい罰を与えられたのはアーノルドの実父のデジレだったが、一番優しいと言ってもαとしてのプライド、父としてのプライドそして今までの功責を無にされたのだ。大勢の前で婚姻が発表され、夫となった人物に“帰国の出発前に婚姻を成立させる”と連れ出された。それは“今からヤります”と言ったも同然で翌朝出発が延期された事で“抱かれた”と確定になった。
成長しこれを知ったローランドは他の者達の事も調べた。
ノエルを亡き者にしようと企んだ者はそのバース性にかかわらず、一族郎党、鉱山の下働きに落とされた。それだけか?と疑問を抱き詳しく調べると、鉱山の下働きはどのような事をしても黙認されているらしい。つまり、企んだ当主はもとよりその妻、息子、娘、嫁、その子供、嫁入りした者…ことごとく捉えられ、その昔廃止された性奴隷以下の存在に落とされたのだ。
この罰によりαだった当主はβの労働者達に嬲られ正気を失ったが死ぬことは許されず生きているらしい。
そして、ノエルを拉致して自分の良いように扱うつもりだった者達はやはり一族郎党捕まり身分剥奪財産没収で泥炭地に送られ重労働を科せられているという。この泥炭地は貧困層が多く貴族を憎む者も多いため相当つらい日々になっているだろう。
そしてこれらの一族に対して父王が出した慈悲もあったのだがこれが慈悲になっているのかと言われれば更なる罰としか思えない事でもあった。
……一族の中のαと男性の去勢はどこが慈悲なのか?まぁ…これ以上悲惨な子孫が生まれないという点でしかない。
捕らえられる際に最早これまでと自死した者もいたというがそれが一族にとっても自身にとっても一番の道だった事におののいた覚えがある。
今回はどうだろうか……貧困層の者がノエルと知らずに誘拐して金を掴もうとしただけならおそらく長期間の重労働刑ですむ。だが貴族が関わっていた場合は前回の比ではないだろう。なんせ今回はもう誘拐が実行されてしまっているのだから。
……両親からの返信が届く前に…いや、近衛兵が送られてくるだろう。兵の到着前に足取り……では駄目だ!居場所の確認か犯人の正体、出来れば確保をしておかなければ!
ローランドは覚悟を決めて隼を飛ばした。
知らせるのは恐ろしいがもし、自分が知らせるのが遅れてノエルが傷でもつけられたらもっと恐ろしいことになると、そう思い3羽の隼を放した。
3羽とも一直線に王都を目指して飛んで行く。それらを見送り、自分の役割は何かと考えると爺とアーノルドを思いっきり恨んだ。どう考えても自分はノエルを自ら助けに行けないからだ。しかもアレを見た両親の対応は今のままなら間違いなく自分になるだろう…。
自分は幼かったからあまり知らされていないし覚えていることも少ないが、ノエルが城を出されその後に刺客やら拐かしが企まれた。ノエルは機転を利かし(?)難を逃れ企みは全て暴かれた。その企みをくわだてた輩はなんとも恐ろしい事になった。
一番優しい罰を与えられたのはアーノルドの実父のデジレだったが、一番優しいと言ってもαとしてのプライド、父としてのプライドそして今までの功責を無にされたのだ。大勢の前で婚姻が発表され、夫となった人物に“帰国の出発前に婚姻を成立させる”と連れ出された。それは“今からヤります”と言ったも同然で翌朝出発が延期された事で“抱かれた”と確定になった。
成長しこれを知ったローランドは他の者達の事も調べた。
ノエルを亡き者にしようと企んだ者はそのバース性にかかわらず、一族郎党、鉱山の下働きに落とされた。それだけか?と疑問を抱き詳しく調べると、鉱山の下働きはどのような事をしても黙認されているらしい。つまり、企んだ当主はもとよりその妻、息子、娘、嫁、その子供、嫁入りした者…ことごとく捉えられ、その昔廃止された性奴隷以下の存在に落とされたのだ。
この罰によりαだった当主はβの労働者達に嬲られ正気を失ったが死ぬことは許されず生きているらしい。
そして、ノエルを拉致して自分の良いように扱うつもりだった者達はやはり一族郎党捕まり身分剥奪財産没収で泥炭地に送られ重労働を科せられているという。この泥炭地は貧困層が多く貴族を憎む者も多いため相当つらい日々になっているだろう。
そしてこれらの一族に対して父王が出した慈悲もあったのだがこれが慈悲になっているのかと言われれば更なる罰としか思えない事でもあった。
……一族の中のαと男性の去勢はどこが慈悲なのか?まぁ…これ以上悲惨な子孫が生まれないという点でしかない。
捕らえられる際に最早これまでと自死した者もいたというがそれが一族にとっても自身にとっても一番の道だった事におののいた覚えがある。
今回はどうだろうか……貧困層の者がノエルと知らずに誘拐して金を掴もうとしただけならおそらく長期間の重労働刑ですむ。だが貴族が関わっていた場合は前回の比ではないだろう。なんせ今回はもう誘拐が実行されてしまっているのだから。
……両親からの返信が届く前に…いや、近衛兵が送られてくるだろう。兵の到着前に足取り……では駄目だ!居場所の確認か犯人の正体、出来れば確保をしておかなければ!
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