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24.隣国の変化
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私はエルムルナ様とともに、アグナヴァン様の元に呼び出されていた。
私達が二人とも呼び出されるということは、恐らくドルマニア王国で何か進展があったのだろう。
そう思い、私は少し身構える。
「察しているかもしれませんが、ドルマニア王国のパストマン教授から手紙が届きました」
「……そうですか? パストマン殿はなんと?」
「彼は、国王に直談判を行い、事件の原因が聖女ホーネリアにあることを追求しました。その結果、聖女ホーネリアは牢に入れられることになったようです」
「ホーネリアが?」
アグナヴァン様の説明に、私は驚いた。
ホーネリアが牢に入れられた。それは、私にとって信じられない報告である。
だが、彼も先生も嘘をつくような人ではない。つまり、これは現実であるということだ。
「闇に落ちた聖女の愚行は、とりあえず止められたという訳ですか……」
「ええ、しかしながら、事態は変わらず深刻です。ドルマニア王国には、既に闇の魔力が充満しているようです。残念ながら、影響が出る前に止めることはできなかったようです」
「……そうですか」
アグナヴァン様の言葉を聞き、エルムルナ様は少し落ち込んでいた。
しかし、それは仕方ないことだろう。誰も闇の魔力なんて知らなかったのだ。それを止めることができる訳はない。
「パストマン教授は、それをどうにかするために動いているようです。ただ、有識者がどれだけ集まっても、闇の魔力を払うことは難しいようです」
「……闇の魔力は、非常に凶悪なものです。魔力が低い者が対処するのは、かなり困難であるといえるでしょう」
「方法は、ないのですか?」
「……ない訳ではありません。強力な魔力を持つ者が、浄化の魔法を使えば、闇の魔力を払うことはできるでしょう。例えば、私やフェルーナさんなら……」
エルムルナ様は、真剣な顔でそう呟いた。
その視線は、私に向いている。それは恐らく、私に闇の魔力を払わせたいということなのだろう。
私は、少し考える。ドルマニア王国には、恨みを抱いている。そんな私に、その役目が果たせるのか。そう思ってしまったのだ。
しかし、私は思考を切り替えた。今回は、あの地に暮らす民のために動くべきなのだと。
聖女であるエルムルナ様は、この国を離れることはできない。私以外、あちらの王国の人々を救える者はいないだろう。
きっと、アグナヴァン様やエルムルナ様はあちらの国を救いたいと思っているはずだ。そんな二人の思いを叶えるためにも、私は意識を変えるべきなのだろう。
私達が二人とも呼び出されるということは、恐らくドルマニア王国で何か進展があったのだろう。
そう思い、私は少し身構える。
「察しているかもしれませんが、ドルマニア王国のパストマン教授から手紙が届きました」
「……そうですか? パストマン殿はなんと?」
「彼は、国王に直談判を行い、事件の原因が聖女ホーネリアにあることを追求しました。その結果、聖女ホーネリアは牢に入れられることになったようです」
「ホーネリアが?」
アグナヴァン様の説明に、私は驚いた。
ホーネリアが牢に入れられた。それは、私にとって信じられない報告である。
だが、彼も先生も嘘をつくような人ではない。つまり、これは現実であるということだ。
「闇に落ちた聖女の愚行は、とりあえず止められたという訳ですか……」
「ええ、しかしながら、事態は変わらず深刻です。ドルマニア王国には、既に闇の魔力が充満しているようです。残念ながら、影響が出る前に止めることはできなかったようです」
「……そうですか」
アグナヴァン様の言葉を聞き、エルムルナ様は少し落ち込んでいた。
しかし、それは仕方ないことだろう。誰も闇の魔力なんて知らなかったのだ。それを止めることができる訳はない。
「パストマン教授は、それをどうにかするために動いているようです。ただ、有識者がどれだけ集まっても、闇の魔力を払うことは難しいようです」
「……闇の魔力は、非常に凶悪なものです。魔力が低い者が対処するのは、かなり困難であるといえるでしょう」
「方法は、ないのですか?」
「……ない訳ではありません。強力な魔力を持つ者が、浄化の魔法を使えば、闇の魔力を払うことはできるでしょう。例えば、私やフェルーナさんなら……」
エルムルナ様は、真剣な顔でそう呟いた。
その視線は、私に向いている。それは恐らく、私に闇の魔力を払わせたいということなのだろう。
私は、少し考える。ドルマニア王国には、恨みを抱いている。そんな私に、その役目が果たせるのか。そう思ってしまったのだ。
しかし、私は思考を切り替えた。今回は、あの地に暮らす民のために動くべきなのだと。
聖女であるエルムルナ様は、この国を離れることはできない。私以外、あちらの王国の人々を救える者はいないだろう。
きっと、アグナヴァン様やエルムルナ様はあちらの国を救いたいと思っているはずだ。そんな二人の思いを叶えるためにも、私は意識を変えるべきなのだろう。
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