異世界でDP稼いでたら女神って呼ばれちゃった

まったりー

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9章離れた場所

175話 大会の出し物

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「さて研究の出し物は決まったかしら?ナックくん」


研究している部屋に入り、リーダーをしているナック君に聞いてみました。

控えの選手ってよりも研究チームね、名前と爵位はこんな感じよ。


ナック・アバルト
子爵5男

ガルドアノス・テマール
テマール商会の長男

ママノ・エリトス
男爵家4女

プリム・ノノスト
ノノスト商会の次女


って感じです、商会の子たちは名誉男爵の子供だそうよ。


「まぁ一応は」


そう言ってナック君から資料を貰いました、どうやって動かすのかとか、魔石がどう使われているとかが書かれています、もちろん試作機も置いてありますよ。


「ふむふむ、風の魔石を使った物を作ってるのね」


扇風機みたいな風が出る筒状の物です、素材は木ですね。

木を筒状にするのは製作魔法と言う物があるんです、もちろん属性とかもかなり別れていますよ。

それを使って木を操作して加工します、そしてスキルのレベルが高くないと精密な筒の形にならなかったりと大変なんですよ。


「これ、涼しい、先生」


ママノちゃんが私に風を当ててくれました、この子はあまりしゃべらないけど、私によく話しかけてくれるの、この容姿のおかげかしらね。


「ほんとね、ありがとママノちゃん、うん涼しいわ」


「うん、でも、時間足りない」


資料に書いてある時間は30分です、それに屑魔石ではなく小魔石を使って30分では、実用性は無いわね。


「良いのよママノちゃん、これは試作機だもの、今後考えればいいのよ」


「そうよママノ、これから考えましょ」


プリムちゃんがママノちゃんの頭に手を持って行って撫でながら言っています、私もしたいけど届かないのよね。


「でも、考えがない」


みんながママノちゃんの言葉を聞いてしょんぼりしてるわ、これは少し助け船を出さないとダメかしら?


「やっぱさ魔法陣を足そうぜ、そうすれば魔石ももう一つ使える」


「ダメだよガルド、それじゃ費用が掛かり過ぎる、それに時間だって1時間になるだけだよ」


ナック君とガルド君が言い合ってるわ、確かに魔法陣を追加してそこに魔石を使ったんじゃ変わらないわ、私のように使わないと。


「やっぱり、魔法陣」


「そうよねぇママノ、魔法陣が複雑すぎるのよ、もっと簡単にして」


「「それじゃ動かないよ」だろ」


私は資料の魔法陣を見てみました、確かに効率が悪いわ。

今の魔法陣は動作が1つずつ組み込まれているの、だから1つ1つの魔法陣が大きくなって魔力を消費してしまってるわ。


「じゃあ魔石を2つ繋げてみれば?」


「「「「「え!?」」」」」


イビルディア先生まで驚いてるわ、まあそれをしてるのは私だけだからね、分かるけど、少し考えれば出来そうなんだけど、なんでみんなしないのかな?


「ど、どうやってですか先生」


「こうやってよナック君」


私はイビルディア先生に抱かれたまま魔法陣の部分に魔石を置きました。


「そんで、この魔法陣のこことここを広くして、魔石の魔力を流れるようにするの」


魔法陣には魔力が流れる方向があります、まあ電気と同じね、だから魔石を付ける部分を増やしてつなげればいいのよ。


「これで持続力が4倍になるわ」


「し、信じられない、こんなことって」


ナック君がそう言ってみんなも茫然としてるわ、そんなにすごい事なの?


「これはもう製品で使ってる所があるわよ、これね」


私はアルエドが作ったホットプレートを出しました、これは特殊な銅線に魔力を通して熱を出せるんだけど、魔力効率を上げているの。

今までの魔法陣じゃ出来ないからね、もっとすごいのはあるんだけど、今はこれで我慢して貰ったの、アルエドが渋ってたわ。


「ほんとだぜ、これと同じだ、先生これって何処で売ってるんですか」


「この王都で売ってるわ、もう売り切れてるけどね、ちょっとした知り合いだったから譲って貰ったのよ」


ホットプレートをテーブルにおいて私はみんなを見ました、ホットプレートにくぎ付けね。


「これならいけるかもしれない」


「そうねナック、これで稼働時間は問題ないわ」


「でも、もっと変えれそう」


ママノちゃんが何かスイッチが入ったようね、魔法陣を書き始めたわ、これはもっといい物が出来そうね。


「じゃあこれは良いわね、他には何か考えてるの?」


私がそう言ったらみんなで顔を見合って何も言わなくなってしまったわ、これだけじゃちょっとインパクトがないわよね。


「こうしたいとか、具体的でなくてもいいのよ、こうなったら便利とかでいいの」


「そ、そう言われても、ねぁガルド」


「そうだなぁ、これだって今までは手で仰いだり、風の魔法を使ってたのを魔石にしたんだぜ先生」


ふむふむ、手や魔法でしていたことを魔石でも出来るようにしたのね。


「じゃあ遊びでも良いのよ、例えばこうやって木の玉を」


魔道具を上にして、風を上に出しそこに木を削った玉を入れました。


「なにこれ、すごい!?」


「玉、浮いてる」


ママノちゃんとプリムちゃんが驚いてるわ、玉が浮いているのが珍しいのよね。

私は科学のテレビとかで見たことあるけど、ほんとはピンポン玉の方が良いんだけど、ここにはないからね。


「ね、こうやって運んで遊ぶの、他にも軽い物を飛ばすことも出来るわ」


私は魔道具の小さい筒の方に木の玉を入れ風を出しました。


「すげえ!飛んでったぞ」


「ほんとだね」


これももっと風の力をあげて飛ばしたりも出来るわよね、それに空気を圧縮するとかね。


「ね、使い方はまだまだあるわ、色々考えて見て」


みんなが頷いて考え始めました、今やったことを考えれば他にも出来るのよ、頑張って。


「さすがマーコト商会の長ですね、ケティー先生」


「そうですかね?でもここからはみんなで考えてほしいんです、全部を言ってしまったら意味ないですからね」


あの子たちがあれを見て色々考えてくれたら嬉しいわ。


「でも行き詰ったら助け船を出すのでしょ、優しいですからねケティー先生は」


「まあそうですけど、イビルディア先生苦しいです」


イビルディア先生の抱きしめが強くなり過ぎです。


「あらごめんなさい、でもこれで出し物も問題ないですね」


「今の段階ではそうですね」


「じゃあ私の部屋に行きましょう、これからの事を話し合うのですよ」


イビルディア先生が目をキラキラさせて言ってきました、そう言っていつも可愛い洋服を私に着せて、最後には抱き枕にして終わるんですよ、まあ話すことは無いので良いですけど。

そう言えば最近はあの怖い顔をしなくなったね、何かあったのかな?
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