59 / 523
ウィルフレッドの手紙17
しおりを挟むーーーーーーーーーーーーーーーーーー
また社交シーズンが始まるな。君が夜会などに出れば、一躍社交界の花になってしまうのだろうな。せめて近くで君を守る騎士にしてくれたら嬉しいな。他の令息の手を取る君を見るのは辛いが・・・君が他の令息に恋をしてしまったら、一番近くで見せてくれ。そうしないと、君を諦める事はできなさそうだ。目の前で失恋したら、諦める事ができるかもしれない。その時は、容赦なく振ってくれ。君への気持ちが跡形も残らないように。
I like you just the way you are.
(そのままの君が好き)
ウィルフレッド・アバンス
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ウィルフレッドside】
一年も手紙を書き続けた。日課のようになってしまったな。でも、レティシア嬢を想って手紙を書く時間は幸せだった。たとえ返事がこなくても。もう、会えないのだろうか・・・。返事は書かないと言われたが、さすがに一年も何もなければ堪えるな・・・。俺には何の感情も持ってもらえなかったという事だろうな。さすがに諦めないといけないなと思うようになってきた。だが両親が勧めてくる縁談を受ける気にははれない。俺の願いを聞いてくれるだろうか。他の男を選ぶのなら、目の前で見せてほしい。どんな男に君が心惹かれたのか気になるというのもあるが、盛大に振って欲しい。でないと、諦めがつきそうにない。どうせなら、容赦なく振って欲しいものだ。
【レティシアside】
跡形も残らないように振ってくれ・・・ね・・・。何故わざわざ見せつけるような事をしないといけないのよ。私の気持ちは決まっている・・・。
ーーーーーーーーーーーーーー
次回
私はどうでもいいんです
興味がないですから
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
313
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる