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2、起きたら抱きしめていた
しおりを挟む(ん・・・うぅ・・・朝か・・・全身痛い・・・)
「!?」
(おい、ちょっと待ってくれ・・・なんでこんな事になってるんだ!?)
目が覚めたら、腕の中に少女がいた。
(えっと、俺・・・確か・・・トワイライト家に調査に来て・・・屋根で女神様に会って・・・屋根!俺、落ちた!!・・・で?)
「あら、目が覚めましたのね?」
腕の中にいる少女が男を見上げていた。
「えっと・・・おはようございます?」
「えぇ、おはよう」
「あの、何故このような事になっているのでしょうか?」
「あなたが怪我しているからよ」
「怪我・・・」
「背中に大きな怪我をしてますわ」
少しでも動くと確かに背中に激痛が走る。
「いっっったぁぁっ!!」
「ね?無意識に寝返りをうつと痛いでしょうから、抱き枕になってあげましたの」
「・・・ありがとう・・・ございます」
少女は腕の中からするりと抜け、ベッドから出た。
「どういたしまして、とりあえず怪我が治るまでうちでゆっくりしていきなさいな」
「いや、でも・・・」
「どっちにしても今は動くのもままならないでしょ?しかし・・・今回は、そうね・・・第二王子あたりかしら?」
「なぜ、それを・・・」
「あの、バカ王子の考えそうな事ね。どの程度の令嬢か見てこいなんて言ったのではなくて?」
「・・・はい」
「まあ、いいわ。少し待ってて」
そう言うと、金の髪をなびかせ、少女は部屋を出ていった。
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