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【ノアールside】屋根の上では
しおりを挟むサロンを出てオーロラと別れたノアールは、また屋根の上で天を仰いでいた。
オーロラ様は本当に16歳なのか?中身は別人が入ってるんじゃないかと疑っちまいそうになるな。自身の独自の情報網や、影を持ってる事を考えても王家も舌を巻くレベルかもしれんな・・・。
はぁ・・・雲・・・王家にいた時にこんなにのんびりする事なんてなかったよな。時間にも心にも余裕がなかった。
それにしてもオーロラ様・・・斜め後ろに立った時に、つい覗いたようになってしまったが・・・いやぁ・・・胸大きかったなぁ・・・後ろからこう・・・モミモミ・・・両手でこう・・・モミモミ・・・
いやっ!何考えてんだ、俺!?これじゃルーカスの野郎と一緒じゃねぇか!
・・・いや、しかし、俺の方が優勢だ!あーんして貰って、添い寝もして貰ったんだぞ!その上抱きしめたらしいからな。寝てたから覚えてないのが悔しいが・・・。
ん?またなんか声がするな。ルーカスの事でも愚痴ってるのか?
「しかし、ルーカス様、本当に気持ち悪い!」
散々な言われようだな・・・気持ち悪いか・・・俺も気をつけよう。
「しかし、ルーカス様、本当に気持ち悪い!何なのよあれ!でも、きっと嫉妬したわね・・・ノアールを見る目が敵意剥き出しだったもの。ノアール、ライバル認定されちゃったんじゃないかしら?」
確かにもの凄い剣幕で睨まれたな。
「仕方ないわよね、だって素敵なんですもの。ルーカス様の女性の扱いに慣れてる所も、好みのご令嬢には受けがいいかも知れないけど、私は断然ノアールよ!」
ふえっ!?そ、そうなのか・・・断然、俺なのか・・・う、嬉しい・・・
「ノアールのガッチリしすぎてない、鍛えた身体がたまらないわ!抱きしめられた時の包容力が凄いのよ!」
お望みとあらばいつでも抱いてやる・・・ち、違う、間違えたっ、抱きしめてやるだ!
「でも、この魅力はあまり人には話せないわね。ノアールがご令嬢達に人気が出たら困るわ!」
いや、ないから心配はいらないと思うぞ?でも、他の女に取られたら嫌だとか・・・うぅぅ・・・俺だって思ってるさ!オーロラ様が他の男とだなんて嫌だ・・・
「はぁ、早く夜会でノアールとダンスを踊りたいわ・・・こうしちゃいられない!ドレスや宝石、戦闘準備しなきゃ!ノアールも着飾りたいわね・・・楽しみぃ!!」
何か物騒な単語が聞こえたがスルーしよう。うん、やっぱり何回聴いても照れるな・・・今絶対顔が赤い、だって異常に熱い!
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