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53、男の子がいい理由

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「ジル、まだ信じられないわ」
「子がいる事か?」
「えぇ、ジルとわたくしの赤ちゃん・・・」
「ティアに似て可愛い子がいいな」
「あら、私はジルに似たほうがいいわ」
「俺に似たって、平凡で面白味なんてないぞ?」
「いいえ、私はジルにそっくりな男の子がほしい」
「えらく拘るな」
「ふふっ当然じゃない」
「何でだ?」
「ジルはわたくしの5歳の姿を知ってるのよ?わたくしはジルのこどもの頃を知らないわ」
「確かにそうだが・・・なんだ?こどもの頃の俺を見てみたいって事か?」
「あたり!絶対可愛いわよ!」
「いやあまり期待するな」
「はぁ、絶対男の子がいいわ」
「まぁ元気に産まれてくれれば俺はどっちだっていい。ティアと俺の子なら間違いなくかわいい。さぁ、ティア、今日もゆっくり休め。明日も元気なティアを見せてくれ」

バージルはミーティアのこめかみにキスをした。

「おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ俺の愛しい人」

ミーティアはすぐに寝息を立て始めた。バージルはそんなミーティアの寝顔をしばらく見つめていた。

「産まれるのは春か・・・名前何にしようか・・・ねぇ、ティア・・・」

ミーティアの金の髪を手で梳きながら、眠るミーティアの額にキスを落とした。


しばらく経ち、ミーティアのお腹の子も六ヶ月目に入り安定してきた。少しずつお腹の膨らみが見えるようになってきて、隠し通すのも難しいだろうと懐妊を公表することにした。



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次回

また、仲間はずれか・・・
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