207 / 211
モテ男、戸惑いの初恋
斧しか貰えませんか?
しおりを挟む微笑んだセーラを見て、見えない矢が胸に刺さったリュシアンは再度床に倒れた。
「クレマン副騎士団長!?」
「ヤバい・・・です・・・」
「どうしました?どこか痛みますか?」
顔を間近で覗き込むセーラに、さらに心拍数が上がったリュシアン。
「痛いです・・・胸が痛いです!セーラ嬢の笑顔は破壊力抜群です。ドキドキしすぎて心臓が爆発しそうです。僕、胸に爆弾かかえてるなんて知りませんでした」
「ふっ・・・ふふっ・・・はははっ」
「セ、セーラ嬢!?」
「ははっ・・・ふふっ・・・ごめんなさい・・・おかしくて」
「女神だ・・」
「え?」
「女神がいる・・・僕は金の斧も銀の斧もいりません。欲しいものが他にあるから」
「ん?」
(これは・・・話をあわせればいいのかしら?)
「・・・そなたは金の斧も銀の斧もいらないと言うのですね?欲しいものとはなんですか?言ってみなさい」
「セーラ・ファビアンをください」
「・・・」
「やっぱり斧しか貰えませんか?僕は木こりではないので、生活に斧は活躍しないので・・・困りました・・・でも、綺麗な女神様から貰えるなら、家宝にして毎日磨いてピカピカにします」
「・・・ですか?」
「?」
「セーラ・ファビアンではなくてはならないのですか?」
「はい、セーラ・ファビアン以外は不要なので、送り付けられても受け取り拒否します。僕は、セーラ・ファビアン以外はいりません」
「・・・」
「セーラ嬢?」
「では、条件があります」
リュシアンががばっと起き上がり、セーラの両手を自身の両手で包み込み、数センチの距離まで顔を近づけた。
「何ですか!?条件をクリアすれば、セーラ嬢が貰えるんですか!?それはどんな条件ですか?教えてください!!」
「ち、近いです」
セーラの顔が真っ赤に染まっている。
ーーーーーーーーーーーーーーー
次回
じゃあ、毎日確認してくれますか?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
137
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる