あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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望む戦い

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「ふぅーーーー、終わった終わった」

水竜、ジャイアントオーガを討伐し、更に数回Bランクモンスターを討伐。
途中、複数体のCランクモンスターを引き連れて戦うBランクモンスターもいたが、ティールたちは特に苦労することなく試練を突破し続け、報酬である宝箱を手に入れ……奥へ奥へと進み続けた。

そして、最後の部屋でBランクモンスター、Bランクドラゴンである火竜……だけではなく、他にも風竜と土竜と、もう二体のBランクドラゴンがいた。

普通なら絶望する状況である。
ティールたちが転移トラップを踏んだ個所、階層の探索適性ランクはD~C。

彼らからすれば、最初の水竜ですら鬼門も鬼門。
そんな鬼門を何度も乗り越え続けた結果、最後の最後に三体もの属性ドラゴンが、Bランクモンスターを倒さなければならないとなれば……戦う前から闘争心が消えてもおかしくない。

しかし、ティールたちにとっては……お祭り騒ぎである。

Bランクドラゴンが一体だけであれば、誰が戦おうかと悩む。
だが、ティールたちが三人なのに対し、部屋のボスモンスター? の数も三体。
まさに丁度ピッタリな数。

そしてティールは火竜を、ラストは土竜を相手にし、アキラは風竜を担当。

これまでの戦闘も……状況的に可能であれば一人で戦おうとしていたため、決して楽な道のりではなかった。
そんな中、最後の最後に一人でBランクドラゴンと戦うことになった三人。
三人の中で総合的な戦闘力は一番であるティールも、本格的にBランクドラゴンと戦うのは今回が初めてということもあり、岩窟竜レグレザイアには劣るものの……それでも全身に圧し掛かるようなプレッシャーを感じた。

笑みを零しながらも、ラストやアキラも同じ感想だった。

それでも……全員、仲間の力を借りることなく、一人の力だけでBランクドラゴンという間違いなく強敵と断言出来るモンスターを討伐した。

「やはり、ドラゴンなだけあったな」

「パワーはジャイアントオーガよりも上だった?」

「うむ…………そうだな。純粋な腕力だけなら解らないが、土竜にはジャイアントオーガ以上の重さがあった」

当初、ラストは土竜相手にも最初は素手で殴りかかろうと思ったが……それは無意味だと悟り、直ぐに武器を大剣に変更。

土竜……といっても多少の種類があるが、その中でも今回ラストが対峙した土竜はオーソドックスな大きく、全体的に太いタイプ。

その巨体はジャイアントオーガよりも大きく、その分重さは増す。
重さは物理攻撃に加算される。
ラストの判断は正しく、仮に魔力を纏い……強化系スキルを発動していても、爪撃に対して拳で対応しようとしていれば、拳にヒビが……最悪、潰されていた可能性も否定出来ない。

「それと、とにかく堅かった。戦い応え、斬り応えがある相手ではあったが、攻撃の方は攻撃の方で確かな恐ろしさがあった。それを思うと…………いや、ふっふっふ。だからこそ、あそこまでの高揚感を得られたというものか」

ラストは……大前提として、勝利が欲しい。
それは噓の尽きようがない本音である。

では、どういった戦いがしたいのか。

一方的な残虐、蹂躙。
偶にオークやコボルトなどのモンスターの群れをバッサバッサと斬り裂きたいと思わなくもないが、それが一番望む戦いではなく、本当に偶に体験出来れば良い。

彼が渇望するのは、心の底から闘争心を満たせる戦い。
土竜との戦闘は……まさにそれだった。

総合的な戦闘力だけなら天猿やマウンテンベアの方が、もしかしたら勝るかもしれない。
ランクが上のジェットガルーダ、ブラックグリフォンには敵わない。

ただ、どれもソロで討伐したのではなく、仲間たちと共に協力して討ち取った。

だが、今回の土竜戦はラスト一人のみ。
グリフォンやジャイアントオーガよりも……彼の闘争心は、確かに満たされた。

因みに、ヴァルは一つ前の部屋でBランクモンスターと戦ったため、今回は大人しく後ろで控えていた。
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