804 / 864
望む戦い
しおりを挟む
「ふぅーーーー、終わった終わった」
水竜、ジャイアントオーガを討伐し、更に数回Bランクモンスターを討伐。
途中、複数体のCランクモンスターを引き連れて戦うBランクモンスターもいたが、ティールたちは特に苦労することなく試練を突破し続け、報酬である宝箱を手に入れ……奥へ奥へと進み続けた。
そして、最後の部屋でBランクモンスター、Bランクドラゴンである火竜……だけではなく、他にも風竜と土竜と、もう二体のBランクドラゴンがいた。
普通なら絶望する状況である。
ティールたちが転移トラップを踏んだ個所、階層の探索適性ランクはD~C。
彼らからすれば、最初の水竜ですら鬼門も鬼門。
そんな鬼門を何度も乗り越え続けた結果、最後の最後に三体もの属性ドラゴンが、Bランクモンスターを倒さなければならないとなれば……戦う前から闘争心が消えてもおかしくない。
しかし、ティールたちにとっては……お祭り騒ぎである。
Bランクドラゴンが一体だけであれば、誰が戦おうかと悩む。
だが、ティールたちが三人なのに対し、部屋のボスモンスター? の数も三体。
まさに丁度ピッタリな数。
そしてティールは火竜を、ラストは土竜を相手にし、アキラは風竜を担当。
これまでの戦闘も……状況的に可能であれば一人で戦おうとしていたため、決して楽な道のりではなかった。
そんな中、最後の最後に一人でBランクドラゴンと戦うことになった三人。
三人の中で総合的な戦闘力は一番であるティールも、本格的にBランクドラゴンと戦うのは今回が初めてということもあり、岩窟竜レグレザイアには劣るものの……それでも全身に圧し掛かるようなプレッシャーを感じた。
笑みを零しながらも、ラストやアキラも同じ感想だった。
それでも……全員、仲間の力を借りることなく、一人の力だけでBランクドラゴンという間違いなく強敵と断言出来るモンスターを討伐した。
「やはり、ドラゴンなだけあったな」
「パワーはジャイアントオーガよりも上だった?」
「うむ…………そうだな。純粋な腕力だけなら解らないが、土竜にはジャイアントオーガ以上の重さがあった」
当初、ラストは土竜相手にも最初は素手で殴りかかろうと思ったが……それは無意味だと悟り、直ぐに武器を大剣に変更。
土竜……といっても多少の種類があるが、その中でも今回ラストが対峙した土竜はオーソドックスな大きく、全体的に太いタイプ。
その巨体はジャイアントオーガよりも大きく、その分重さは増す。
重さは物理攻撃に加算される。
ラストの判断は正しく、仮に魔力を纏い……強化系スキルを発動していても、爪撃に対して拳で対応しようとしていれば、拳にヒビが……最悪、潰されていた可能性も否定出来ない。
「それと、とにかく堅かった。戦い応え、斬り応えがある相手ではあったが、攻撃の方は攻撃の方で確かな恐ろしさがあった。それを思うと…………いや、ふっふっふ。だからこそ、あそこまでの高揚感を得られたというものか」
ラストは……大前提として、勝利が欲しい。
それは噓の尽きようがない本音である。
では、どういった戦いがしたいのか。
一方的な残虐、蹂躙。
偶にオークやコボルトなどのモンスターの群れをバッサバッサと斬り裂きたいと思わなくもないが、それが一番望む戦いではなく、本当に偶に体験出来れば良い。
彼が渇望するのは、心の底から闘争心を満たせる戦い。
土竜との戦闘は……まさにそれだった。
総合的な戦闘力だけなら天猿やマウンテンベアの方が、もしかしたら勝るかもしれない。
ランクが上のジェットガルーダ、ブラックグリフォンには敵わない。
ただ、どれもソロで討伐したのではなく、仲間たちと共に協力して討ち取った。
だが、今回の土竜戦はラスト一人のみ。
グリフォンやジャイアントオーガよりも……彼の闘争心は、確かに満たされた。
因みに、ヴァルは一つ前の部屋でBランクモンスターと戦ったため、今回は大人しく後ろで控えていた。
水竜、ジャイアントオーガを討伐し、更に数回Bランクモンスターを討伐。
途中、複数体のCランクモンスターを引き連れて戦うBランクモンスターもいたが、ティールたちは特に苦労することなく試練を突破し続け、報酬である宝箱を手に入れ……奥へ奥へと進み続けた。
そして、最後の部屋でBランクモンスター、Bランクドラゴンである火竜……だけではなく、他にも風竜と土竜と、もう二体のBランクドラゴンがいた。
普通なら絶望する状況である。
ティールたちが転移トラップを踏んだ個所、階層の探索適性ランクはD~C。
彼らからすれば、最初の水竜ですら鬼門も鬼門。
そんな鬼門を何度も乗り越え続けた結果、最後の最後に三体もの属性ドラゴンが、Bランクモンスターを倒さなければならないとなれば……戦う前から闘争心が消えてもおかしくない。
しかし、ティールたちにとっては……お祭り騒ぎである。
Bランクドラゴンが一体だけであれば、誰が戦おうかと悩む。
だが、ティールたちが三人なのに対し、部屋のボスモンスター? の数も三体。
まさに丁度ピッタリな数。
そしてティールは火竜を、ラストは土竜を相手にし、アキラは風竜を担当。
これまでの戦闘も……状況的に可能であれば一人で戦おうとしていたため、決して楽な道のりではなかった。
そんな中、最後の最後に一人でBランクドラゴンと戦うことになった三人。
三人の中で総合的な戦闘力は一番であるティールも、本格的にBランクドラゴンと戦うのは今回が初めてということもあり、岩窟竜レグレザイアには劣るものの……それでも全身に圧し掛かるようなプレッシャーを感じた。
笑みを零しながらも、ラストやアキラも同じ感想だった。
それでも……全員、仲間の力を借りることなく、一人の力だけでBランクドラゴンという間違いなく強敵と断言出来るモンスターを討伐した。
「やはり、ドラゴンなだけあったな」
「パワーはジャイアントオーガよりも上だった?」
「うむ…………そうだな。純粋な腕力だけなら解らないが、土竜にはジャイアントオーガ以上の重さがあった」
当初、ラストは土竜相手にも最初は素手で殴りかかろうと思ったが……それは無意味だと悟り、直ぐに武器を大剣に変更。
土竜……といっても多少の種類があるが、その中でも今回ラストが対峙した土竜はオーソドックスな大きく、全体的に太いタイプ。
その巨体はジャイアントオーガよりも大きく、その分重さは増す。
重さは物理攻撃に加算される。
ラストの判断は正しく、仮に魔力を纏い……強化系スキルを発動していても、爪撃に対して拳で対応しようとしていれば、拳にヒビが……最悪、潰されていた可能性も否定出来ない。
「それと、とにかく堅かった。戦い応え、斬り応えがある相手ではあったが、攻撃の方は攻撃の方で確かな恐ろしさがあった。それを思うと…………いや、ふっふっふ。だからこそ、あそこまでの高揚感を得られたというものか」
ラストは……大前提として、勝利が欲しい。
それは噓の尽きようがない本音である。
では、どういった戦いがしたいのか。
一方的な残虐、蹂躙。
偶にオークやコボルトなどのモンスターの群れをバッサバッサと斬り裂きたいと思わなくもないが、それが一番望む戦いではなく、本当に偶に体験出来れば良い。
彼が渇望するのは、心の底から闘争心を満たせる戦い。
土竜との戦闘は……まさにそれだった。
総合的な戦闘力だけなら天猿やマウンテンベアの方が、もしかしたら勝るかもしれない。
ランクが上のジェットガルーダ、ブラックグリフォンには敵わない。
ただ、どれもソロで討伐したのではなく、仲間たちと共に協力して討ち取った。
だが、今回の土竜戦はラスト一人のみ。
グリフォンやジャイアントオーガよりも……彼の闘争心は、確かに満たされた。
因みに、ヴァルは一つ前の部屋でBランクモンスターと戦ったため、今回は大人しく後ろで控えていた。
146
あなたにおすすめの小説
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。
敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。
結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。
だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。
「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」
謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。
少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。
これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。
【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました
竹桜
ファンタジー
誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。
その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。
男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。
自らの憧れを叶える為に。
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
不死王はスローライフを希望します
小狐丸
ファンタジー
気がついたら、暗い森の中に居た男。
深夜会社から家に帰ったところまでは覚えているが、何故か自分の名前などのパーソナルな部分を覚えていない。
そこで俺は気がつく。
「俺って透けてないか?」
そう、男はゴーストになっていた。
最底辺のゴーストから成り上がる男の物語。
その最終目標は、世界征服でも英雄でもなく、ノンビリと畑を耕し自給自足するスローライフだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暇になったので、駄文ですが勢いで書いてしまいました。
設定等ユルユルでガバガバですが、暇つぶしと割り切って読んで頂ければと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる