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第26話 俺がルール
「大きい街だな」
シルバーゴーレムの一件の後、また新しい街へと移ったアスト。
その街では未来の騎士や冒険者を育成する学園があり、それなりに距離は離れているが、密林があるため……既に冒険者として活動している者たちにとっても、活動しやすい街である。
(王都とかと比べるとそこまで大きくはないけど、最近活動していた街と比べれば、賑やかさは……五倍ぐらいあるか?)
数か月ぐらいは滞在しても良いかなと思いながら街に入り、変わらず昼間は冒険者……夜はバーテンダーとして活動を始める。
「すいません、ここは……バーで合っていますか」
「えぇ、そうです。いらっしゃいませ」
滞在を始めてから約五日後。
一度だけ面倒な酔っ払いに絡まれはしたが、アストが撃退する前に客として訪れていたスキンヘッドの冒険者に潰され……一応、事なきをえた。
(っ、この前の客……タルダさんも中々のイケメンだったが…………この人は段違いだな)
身長は百八十を越えている。
ぱっと見、線が細そうに見えるが……アストは見た目以上の筋力を有していると直ぐに把握。
髪型は青のマッシュであり、前世であればアイドルか俳優……どちらかの道に進んでいなければおかしいと断言出来る圧倒的に優れた美容姿。
「こちらがメニューになります」
学生服、と思わしき服を着ていることから、学生であることは解り…………ほんの少し、門限は大丈夫なのかと疑うも、まだ突っ込むべき仲ではないと思い、ぐっと飲み込む。
「……ワインなどを呑んだことはありますが、カクテルは吞んだことがありません。何か初心者に優しいカクテルはありますか」
「初心者に優しいカクテル、ですか……お客様は、アルコールはそれなりにお強いですか」
「それなりには呑めるかと。父も祖父も呑むときは……少し止めたくなる程呑むので」
「かしこまりました。では、一杯目はサービスさせて頂きます」
アストは決してそっちの気があるタイプではない。
ただ、目の前の超絶イケメンが初めてカクテルを呑む。
その場所を、わざわざ自分の店でという嬉しさから、勝手に一杯目を無料にした。
「良いのですか?」
「えぇ、勿論です。この城の主は私ですので」
一国一城主、というには中々に小さな城ではあるが、それでもミーティアでの全裁量はアストにある。
とはいえ、無料で提供するのはバーテンダーとしては、初めての客に提供するのは色んな意味でドキドキのカクテル、ジントニック。
そこからスクリュードライバーやソルティドッグなど、超絶イケメン学生は料理は自分で頼みながら、アストがお勧めのカクテルを呑んでいった。
「……この、ラムコークというカクテルは、どういったカクテルなのですか」
「これまで提供したカクテルの中でも、更に呑みやすく、決して軽すぎないカクテルですね」
「…………では、これを一杯お願いします」
「かしこまりました」
アストは細身で長いグラス、コリンズグラスを用意し……ほんの少し手のひらから冷気を放ち、グラスを冷やした。
そして最初に正方形の氷を入れ、ホワイトラムを注ぐ。
その後にコーラを氷に当たらないように適量を注ぎ……最後にバー・スプーンで一回転……ステアして、スライスしたレモンを添える。
「お待たせしました、ラムコークです」
「……っ!!!! これは……やや、強烈、ですね」
「お口に合わなかったでしょうか」
「いえ、そういう訳ではありません。寧ろ……店主がおっしゃったように、非常に吞みやすいです」
「ありがとうございます」
この世界に、炭酸飲料は存在する。
しかしコーラというドリンクは存在しないため、カクテルというドリンクを今まで呑んできてなかった超絶イケメン学生であろうと関係無く、ラムコークは初めて呑んだ者は大なり小なり驚きが顔に出る。
「…………店主、名前を訊いても良いですか」
「アスト、でございます」
「アストさん……私は、カイン・ルナリアスと申します」
(カイン・ルナリアス……ルナリアス、ルナリアス…………どこかで聞いたことがある家名だな????)
情報収集は一応それなりに行うタイプのアストだが、有名どころの貴族や騎士まで全て把握は出来ていなかった。
カインは気を遣って実家の爵位などは口にしなかったが、ルナリアス家の爵位は……侯爵。
それを知れば、バーテンダーとしてポーカーフェイス、営業フェイスのお陰で表情には出ずとも……心の中でチビアストが小鹿の様に震えだす。
「私は、この街の未来の騎士を育成する学園に在籍しています」
(解っていますよ。だって、学生服着てるんだもん)
「私は将来、多くの者たちを守れる騎士になろうと思い、邁進してきました………………ですが、私がこれ以上頑張るのは、卑怯なのでしょうか」
(…………ん?????)
ある程度予想出来なくはないが、さすがにカインの相談内容に確証を得るには、情報が足りなかった。
シルバーゴーレムの一件の後、また新しい街へと移ったアスト。
その街では未来の騎士や冒険者を育成する学園があり、それなりに距離は離れているが、密林があるため……既に冒険者として活動している者たちにとっても、活動しやすい街である。
(王都とかと比べるとそこまで大きくはないけど、最近活動していた街と比べれば、賑やかさは……五倍ぐらいあるか?)
数か月ぐらいは滞在しても良いかなと思いながら街に入り、変わらず昼間は冒険者……夜はバーテンダーとして活動を始める。
「すいません、ここは……バーで合っていますか」
「えぇ、そうです。いらっしゃいませ」
滞在を始めてから約五日後。
一度だけ面倒な酔っ払いに絡まれはしたが、アストが撃退する前に客として訪れていたスキンヘッドの冒険者に潰され……一応、事なきをえた。
(っ、この前の客……タルダさんも中々のイケメンだったが…………この人は段違いだな)
身長は百八十を越えている。
ぱっと見、線が細そうに見えるが……アストは見た目以上の筋力を有していると直ぐに把握。
髪型は青のマッシュであり、前世であればアイドルか俳優……どちらかの道に進んでいなければおかしいと断言出来る圧倒的に優れた美容姿。
「こちらがメニューになります」
学生服、と思わしき服を着ていることから、学生であることは解り…………ほんの少し、門限は大丈夫なのかと疑うも、まだ突っ込むべき仲ではないと思い、ぐっと飲み込む。
「……ワインなどを呑んだことはありますが、カクテルは吞んだことがありません。何か初心者に優しいカクテルはありますか」
「初心者に優しいカクテル、ですか……お客様は、アルコールはそれなりにお強いですか」
「それなりには呑めるかと。父も祖父も呑むときは……少し止めたくなる程呑むので」
「かしこまりました。では、一杯目はサービスさせて頂きます」
アストは決してそっちの気があるタイプではない。
ただ、目の前の超絶イケメンが初めてカクテルを呑む。
その場所を、わざわざ自分の店でという嬉しさから、勝手に一杯目を無料にした。
「良いのですか?」
「えぇ、勿論です。この城の主は私ですので」
一国一城主、というには中々に小さな城ではあるが、それでもミーティアでの全裁量はアストにある。
とはいえ、無料で提供するのはバーテンダーとしては、初めての客に提供するのは色んな意味でドキドキのカクテル、ジントニック。
そこからスクリュードライバーやソルティドッグなど、超絶イケメン学生は料理は自分で頼みながら、アストがお勧めのカクテルを呑んでいった。
「……この、ラムコークというカクテルは、どういったカクテルなのですか」
「これまで提供したカクテルの中でも、更に呑みやすく、決して軽すぎないカクテルですね」
「…………では、これを一杯お願いします」
「かしこまりました」
アストは細身で長いグラス、コリンズグラスを用意し……ほんの少し手のひらから冷気を放ち、グラスを冷やした。
そして最初に正方形の氷を入れ、ホワイトラムを注ぐ。
その後にコーラを氷に当たらないように適量を注ぎ……最後にバー・スプーンで一回転……ステアして、スライスしたレモンを添える。
「お待たせしました、ラムコークです」
「……っ!!!! これは……やや、強烈、ですね」
「お口に合わなかったでしょうか」
「いえ、そういう訳ではありません。寧ろ……店主がおっしゃったように、非常に吞みやすいです」
「ありがとうございます」
この世界に、炭酸飲料は存在する。
しかしコーラというドリンクは存在しないため、カクテルというドリンクを今まで呑んできてなかった超絶イケメン学生であろうと関係無く、ラムコークは初めて呑んだ者は大なり小なり驚きが顔に出る。
「…………店主、名前を訊いても良いですか」
「アスト、でございます」
「アストさん……私は、カイン・ルナリアスと申します」
(カイン・ルナリアス……ルナリアス、ルナリアス…………どこかで聞いたことがある家名だな????)
情報収集は一応それなりに行うタイプのアストだが、有名どころの貴族や騎士まで全て把握は出来ていなかった。
カインは気を遣って実家の爵位などは口にしなかったが、ルナリアス家の爵位は……侯爵。
それを知れば、バーテンダーとしてポーカーフェイス、営業フェイスのお陰で表情には出ずとも……心の中でチビアストが小鹿の様に震えだす。
「私は、この街の未来の騎士を育成する学園に在籍しています」
(解っていますよ。だって、学生服着てるんだもん)
「私は将来、多くの者たちを守れる騎士になろうと思い、邁進してきました………………ですが、私がこれ以上頑張るのは、卑怯なのでしょうか」
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