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お城訪問の朝の二人
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「さぁさぁ!シン様!今日は磨きますよ~。」
朝起きると、侍女たちにお風呂に運ばれて、朝から隅々磨かれた。
「僕、一人でお風呂くらい入れるのに……。」
楽だし気持ちいいんだけど、女の人に洗ってもらってるって、なんか変なの。
あー、髪の毛気持ちいい。ぎゅっぎゅ、ってマッサージしてくれるの。
最後に柑橘系のオイル。気持ちい――――――。
「今までシン様を磨けなかったので、私たちとっても嬉しいですわ。」
「シン様は磨きがいがありますものね~~~~。」
「世界一の美人にしてみせますよ!」
あー。ベッドに転がされてるぅ。
なんか骨、矯正された?
僕猫背?あっ、そう…。ありがとう。気を付ける。
「お城とはいえ、友達の家に呼ばれていくだけなのに…。なんか悪いなぁ……。」
顔もすごいパックされてる。
「婚約者じゃないんですかぁ?」
「………うーん。本気なのかねぇ。」
「本気だと思いますよ。」
「うーん。」
シンを城に呼んだ日の朝。
ロイもまた、パタパタしていた。
今日こそはちゃんと言うんだ!
「結婚してください。」
「本気です。」
「妃になってください。」って。
馬車で公爵家まで迎えに行く前に、ロイは自分で焼いた焼き菓子をトレイに入れて冷ました。
ひょい、と出来立てのクッキーをつままれる。
「あっ。」
「……おいしいわ。どうしてこんなにおいしいクッキーが焼けるのかしら。悔しいわ。」
「お姉さま。はしたないですよ!」
「いいのよ。どうせ私は一生独り身ですもの!この城に引きこもりよ!マナーなんか知るものですか!」
「……………私はシンを迎えに行きますけど、全部食べないでくださいよ?」
「そういえば、私の見合い相手が今日城に来るらしいわ。全くお母さまにも困ったものよね。結婚しなければ女は幸せでないとか誰が決めたのかしら。」
「ああ、来週の国賓って、お姉さまのお見合い相手の方々だったのですね。」
ふうんと話を聞きながらも、ロイはシンをもてなすことで頭がいっぱいだった。
ふふふ。
テーブルには薔薇を飾った。
おいしいお菓子。
質の良い紅茶。
後は、自分の勇気。
がんばれ、がんばれ私。やればできる、なせばなる!
朝起きると、侍女たちにお風呂に運ばれて、朝から隅々磨かれた。
「僕、一人でお風呂くらい入れるのに……。」
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あー、髪の毛気持ちいい。ぎゅっぎゅ、ってマッサージしてくれるの。
最後に柑橘系のオイル。気持ちい――――――。
「今までシン様を磨けなかったので、私たちとっても嬉しいですわ。」
「シン様は磨きがいがありますものね~~~~。」
「世界一の美人にしてみせますよ!」
あー。ベッドに転がされてるぅ。
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「妃になってください。」って。
馬車で公爵家まで迎えに行く前に、ロイは自分で焼いた焼き菓子をトレイに入れて冷ました。
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