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ローゼルクを半分(物理)って……
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「皆様、ごきげんよう。本日は精霊と契約者の魔力を混ぜ合わせ、魔力石を作り出しましょう。」
あ~、ミーナさんの変化、すごいなあ…
ちょっとぽわーんとしているとすぐにバツつけられるし。
あ、バツっていうのは平常点の減点っていう意味だよ~。私が勝手につけました(てへ)
だって四人しかいないからぐで~んってしちゃうんだよ~。
「では呆けているユークレース様、魔力石とは何か答えて下さいませ。」
あ、やばし!当てられちゃった!うう…絶対これはバツついた…
「えっと、毎年教会へと献上する、魔力を込めた石のことです。」
「正解…ですが少し足りませんね。アイラ様。」
くそう…もっと勉強しておくべきだった…脱走なんてするんじゃなかった…
「はい、魔力のない平民でも、魔力石を媒体に魔術を使えるようになる、魔力を込めた石です。」
「ありがとうございます。完璧なご回答ですね。」
アイラさんって何でもできるな~。話したことないけど、基本的にニコニコしている感じがする~。
「本日は、孤児院の皆様への贈り物としての魔力石を作っていただきます。完成した後は、届けに行きますよ。」
へ~、楽しそう!
でもこの世界にも孤児院があるんだ…。
私は運よく公爵令嬢として生まれたけど、それはただの運。
そう考えると私が悪い感じがするな…
「ミス・カルム。質問よろしいでしょうか?」
そういったのはレンさん。
「いいですよ、レン様。」
「何故貴族の私たちが下町の孤児院になんて向かわなければならないのでしょうか。そんなもの、使用人に任せればいいのでは?」
…レンさんの考え方って、言っちゃなんだけど古臭い気がする。
貴族だから、とか使用人に任せればいい、とかって、人を差別しているような…
すると、教卓の方からバキンッという…バキンじゃなくてバギンッって感じだけど、音が聞こえてきた。
「あら、レン様。まさかまだそのような時代錯誤な考えをお持ちでして?」
「え?」
「その考え、私が最も忌み嫌う思想ですの。勿論、好き嫌いの問題で注意をしているわけではありませんわ。そもそも差別するというところから…………」
ミーナさんじゃなくて…アネモア先生カッコいい!それだよ!私が言いたいのは!
だけど…
「ですから、レン様はもっとお考えを…………」
ずっとそのお話をされるのは勘弁していただきたいっす…
そろそろ切り上げてもらうか…
「あ、アネモア先生?授業時間も限りがございますし、そろそろ実習の方を…」
「あら、申し訳ございません。私ったら、熱が入ってしまって…では、石はこちらでご用意している物を使っていただきます。では、始めて下さい。ああ、レン様は反省文を五千文字、書いてくださいませ。」
うん、手厳しいな…。
まあミーナさんの旦那さんは孤児院出の方だから起こるのも無理ないな…
私がミーナさんの立場だったら…婚約者とかは居ないから、兄様が誰かに貶されるというのと同じようなものかな?
ううむ…それは怒るな。反省文では済まさないとおもうね。
さあ!気を取り直して魔力石作りに集中しよう!
「ウィーネ、魔力石を作るらしいんだけど…」
『そうか、では本気を出した方がいいか?』
「えっと、どれくらい?威力は」
なんか嫌な予感がする…
ウィーネはこれでも精霊王様。使ったら家が燃えるとかの大惨事になりそうだし…
『そうだな、その気になればローゼルクがちょうど半分になる(物理)くらいの魔術が一度使えるくらいのものだろうか?』
「超微力でお願いします。」
だめだ、ガチな天災級の威力のやつだった…
こんなので大丈夫なのか…?
『ん?戦闘するのではないのか?』
「違いますぅー。孤児院の補助になるくらいのものでーす。」
『それなら使えば金が出てくるものを…』
「それもダメ!インフレになる!」
まったく、何を言い出すかわからないな…
『………そうか。本当に…………』
「ん?なにか言った?」
『いや、なんでもない。』
えー、気のせい?
確かに何か聞こえたような気がしたんだけどな~?
「じゃあ…あ、収納の魔法とかできない?それなら皆使いそうな気がする!」
『収納…時空間か?なら結構な魔力を使うことになるぞ?』
じゃあ魔具は外しておいた方がいいかな…?
「これで良し!じゃあ行くよ~?」
血の流れに合わせて、手から魔力が流れ出すイメージを作り出す。そして行きつく先は石。ありったけの魔力を注いで…
『では我も…』
そして出来たのが濃い青の魔力石。絵本の挿絵に出てくる宇宙の絵みたーい!綺麗~
「先生、出来ました!」
「ありがとうございます。では、明日はレン様の反省文の補講なので…明後日持って行きましょうか。」
明後日!?てっきりもっと先の話だと思ったのに、そりゃまた急だねぇ…でもまあ、楽しそうだしいいや~。
帰ると部屋には兄様だけだった。
「ただいま~!あれ、珍しいね~、兄様だけだなんて。」
返事がない…?あれ、どうしたんだろう?
「ねえ、ユーク。」
「ん?どうしたの?」
なんか様子がおかしいような…?
兄様の方を見ると、
「おれ、あしたこうぎやすむ…なんかふらふらするから…」
兄様どうしたの?急に舌足らずになって…って、よく見たら兄様の顔が真っ赤!?
額に手を当てると凄く熱い。
なんと、兄様が風邪ひきました。
あ~、ミーナさんの変化、すごいなあ…
ちょっとぽわーんとしているとすぐにバツつけられるし。
あ、バツっていうのは平常点の減点っていう意味だよ~。私が勝手につけました(てへ)
だって四人しかいないからぐで~んってしちゃうんだよ~。
「では呆けているユークレース様、魔力石とは何か答えて下さいませ。」
あ、やばし!当てられちゃった!うう…絶対これはバツついた…
「えっと、毎年教会へと献上する、魔力を込めた石のことです。」
「正解…ですが少し足りませんね。アイラ様。」
くそう…もっと勉強しておくべきだった…脱走なんてするんじゃなかった…
「はい、魔力のない平民でも、魔力石を媒体に魔術を使えるようになる、魔力を込めた石です。」
「ありがとうございます。完璧なご回答ですね。」
アイラさんって何でもできるな~。話したことないけど、基本的にニコニコしている感じがする~。
「本日は、孤児院の皆様への贈り物としての魔力石を作っていただきます。完成した後は、届けに行きますよ。」
へ~、楽しそう!
でもこの世界にも孤児院があるんだ…。
私は運よく公爵令嬢として生まれたけど、それはただの運。
そう考えると私が悪い感じがするな…
「ミス・カルム。質問よろしいでしょうか?」
そういったのはレンさん。
「いいですよ、レン様。」
「何故貴族の私たちが下町の孤児院になんて向かわなければならないのでしょうか。そんなもの、使用人に任せればいいのでは?」
…レンさんの考え方って、言っちゃなんだけど古臭い気がする。
貴族だから、とか使用人に任せればいい、とかって、人を差別しているような…
すると、教卓の方からバキンッという…バキンじゃなくてバギンッって感じだけど、音が聞こえてきた。
「あら、レン様。まさかまだそのような時代錯誤な考えをお持ちでして?」
「え?」
「その考え、私が最も忌み嫌う思想ですの。勿論、好き嫌いの問題で注意をしているわけではありませんわ。そもそも差別するというところから…………」
ミーナさんじゃなくて…アネモア先生カッコいい!それだよ!私が言いたいのは!
だけど…
「ですから、レン様はもっとお考えを…………」
ずっとそのお話をされるのは勘弁していただきたいっす…
そろそろ切り上げてもらうか…
「あ、アネモア先生?授業時間も限りがございますし、そろそろ実習の方を…」
「あら、申し訳ございません。私ったら、熱が入ってしまって…では、石はこちらでご用意している物を使っていただきます。では、始めて下さい。ああ、レン様は反省文を五千文字、書いてくださいませ。」
うん、手厳しいな…。
まあミーナさんの旦那さんは孤児院出の方だから起こるのも無理ないな…
私がミーナさんの立場だったら…婚約者とかは居ないから、兄様が誰かに貶されるというのと同じようなものかな?
ううむ…それは怒るな。反省文では済まさないとおもうね。
さあ!気を取り直して魔力石作りに集中しよう!
「ウィーネ、魔力石を作るらしいんだけど…」
『そうか、では本気を出した方がいいか?』
「えっと、どれくらい?威力は」
なんか嫌な予感がする…
ウィーネはこれでも精霊王様。使ったら家が燃えるとかの大惨事になりそうだし…
『そうだな、その気になればローゼルクがちょうど半分になる(物理)くらいの魔術が一度使えるくらいのものだろうか?』
「超微力でお願いします。」
だめだ、ガチな天災級の威力のやつだった…
こんなので大丈夫なのか…?
『ん?戦闘するのではないのか?』
「違いますぅー。孤児院の補助になるくらいのものでーす。」
『それなら使えば金が出てくるものを…』
「それもダメ!インフレになる!」
まったく、何を言い出すかわからないな…
『………そうか。本当に…………』
「ん?なにか言った?」
『いや、なんでもない。』
えー、気のせい?
確かに何か聞こえたような気がしたんだけどな~?
「じゃあ…あ、収納の魔法とかできない?それなら皆使いそうな気がする!」
『収納…時空間か?なら結構な魔力を使うことになるぞ?』
じゃあ魔具は外しておいた方がいいかな…?
「これで良し!じゃあ行くよ~?」
血の流れに合わせて、手から魔力が流れ出すイメージを作り出す。そして行きつく先は石。ありったけの魔力を注いで…
『では我も…』
そして出来たのが濃い青の魔力石。絵本の挿絵に出てくる宇宙の絵みたーい!綺麗~
「先生、出来ました!」
「ありがとうございます。では、明日はレン様の反省文の補講なので…明後日持って行きましょうか。」
明後日!?てっきりもっと先の話だと思ったのに、そりゃまた急だねぇ…でもまあ、楽しそうだしいいや~。
帰ると部屋には兄様だけだった。
「ただいま~!あれ、珍しいね~、兄様だけだなんて。」
返事がない…?あれ、どうしたんだろう?
「ねえ、ユーク。」
「ん?どうしたの?」
なんか様子がおかしいような…?
兄様の方を見ると、
「おれ、あしたこうぎやすむ…なんかふらふらするから…」
兄様どうしたの?急に舌足らずになって…って、よく見たら兄様の顔が真っ赤!?
額に手を当てると凄く熱い。
なんと、兄様が風邪ひきました。
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