上 下
8 / 16

トール視点♯3

しおりを挟む
色々話をして、私達は結論をだした。

それは、これらの発明や知識は全て架空の人物の功績として残すこと。
これに関しては、私ではなく、彼女が言い出したことである。

確かに架空の人物ならば、私達には危険は及ばない。

架空の人物を作り上げるには…父上の…陛下の許可が必要になるが、そこは私が頑張るしかなかった。

父上にリアの書いた紙を渡し、国民を助けたいが、リアが狙われるのは困ると伝え、架空の人物の名前を使いたいと言うと、父上はしばらく考えた後に、
「確かにここまでの知識は他に流出されては困る…」
と言うことで、架空の人物、レイルが出来上がった。
私の名前とリアの名前を混ぜた安易な名前ではあるが、国から守られているため、情報は漏れることはない。
レイルの研究は全て国が管理しているという事になっている。
実際は、リアが1人で書いてる紙と、それの応用なのだが…。
リアを守るためには、こうするしかなかった。

リア自身も、それで助かる人がいるならと快諾してくれている。

リアは、本当に心穏やかで、人のためなら自分を蔑ろにする人物だった。
リアが倒れる前に何度私は彼女に休むよう命令したこと…。

そんな彼女を見ていたからこそ、妹の発言を否定できたのかもしれない。

そう妹も、リアの事を最初は悪役令嬢と言っていたのだ。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

貴方達から離れたら思った以上に幸せです!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:197,299pt お気に入り:12,470

婚約破棄?ありえませんわ――……からの婚約者王子の独白。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:825

ご要望通り幸せになりますね!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:461pt お気に入り:4,330

転生悪役令嬢、物語の動きに逆らっていたら運命の番発見!?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:305pt お気に入り:247

処理中です...