【完結】我が侭公爵は自分を知る事にした。

琉海

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終わりの始まり(2)

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「俺は国王に会ってくる」
「何で?」
「許可なく移動用の魔道具使ったからな」
「あー…」

そう言ったヴァルガは一人だけフラッと離れて行ってしまった。

紫苑と二人。特に話したい事もなくて無言で歩いた。王城には何度か来たことがある。目的の場所も聞かなくても分かる。

父と話をして次の領主には紫苑をと、自分はそのままミリューク王国へヴァルガと一緒に行くと伝えた。何ヶ月も家に帰ってなかった父は何も知らなかったようでミリューク王国と名前を聞いただけで目を白黒させていた。

「父上、仕事ばかりせずそろそろ家へ帰ってきてはどうですか」
「うむ、そうだな。国王からも休みをとれと言われてるから今度纏まった休みを貰うか…」
「そうしてください。私の母は全くこれっぽちも気にしておりませんが、愁玲の母親は気にしております。必要以上に」
「あれ達の性格も足して半分になればいいが…」
「そんなお二人が良いと望んだのが父上ではありませんか」
「………???よく分かんないけど、あとさもう一つあって。俺、家との縁、切りたいんだ」
「「はぁッ!!?」」 

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