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11話
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「俺の大切な子に、それ以上は近づかせない」
草を踏みしめる音が聞こえると、突然優しく抱き上げられた。急いでヘアピンを銜えて、抱き上げた人物を見上げた。
「怪我はしてないな」
どこか安心したように、ノワールは優しい声で確認してくる。今のルージュの声が届かないのは分かっていたので、小さく頷いて怪我をしていないことを伝えた。
小さく「よかった」と呟く声が聞こえた。左手でルージュを支えて、右手で頭を撫でながら男性へと顔を向けた。
まだ火は消えておらず、異変に気がついた他の男性たちも集まって来た。
「小僧! そのうさぎを渡せ!」
ログハウスで最初にルージュを見つけた男性が叫ぶ。もしかすると、彼がこの人たちのリーダーなのかもしれない。
彼らはリラに言われただけでルージュを捕まえようとしているわけではないだろう。何か報酬がなければここまで必死にはならないはずだ。
近づいてくる火を靴で踏みつけて消そうとしているが、なかなか消えない。
「理由は」
草を踏みしめる音が聞こえると、突然優しく抱き上げられた。急いでヘアピンを銜えて、抱き上げた人物を見上げた。
「怪我はしてないな」
どこか安心したように、ノワールは優しい声で確認してくる。今のルージュの声が届かないのは分かっていたので、小さく頷いて怪我をしていないことを伝えた。
小さく「よかった」と呟く声が聞こえた。左手でルージュを支えて、右手で頭を撫でながら男性へと顔を向けた。
まだ火は消えておらず、異変に気がついた他の男性たちも集まって来た。
「小僧! そのうさぎを渡せ!」
ログハウスで最初にルージュを見つけた男性が叫ぶ。もしかすると、彼がこの人たちのリーダーなのかもしれない。
彼らはリラに言われただけでルージュを捕まえようとしているわけではないだろう。何か報酬がなければここまで必死にはならないはずだ。
近づいてくる火を靴で踏みつけて消そうとしているが、なかなか消えない。
「理由は」
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