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第四章 不思議な世界
第百三十七話 洞窟であった
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見える範囲だが結界に阻まれているのか、その位置から動かない何かを確かめるため、洞窟の入り口にたどり着いた。
だがそこには何もない……
気配が微かに感じられるが、僕たちでも見ることが出来なかった。
「結界はどうする?」
「ラウールが思うように、任せるわ!」
そうだと思ったけど、考えがまとまっていない。
……だけど一回結界を解除するか。霊だとしてもとりつかれることはないだろう。
「じゃあ結界を解くから、一応身構えて――――はい!」
……
……
何の変化もない……
気配は――あるな。
「良くわからないわね。何かがいるように思えるけど……」
「そうだね――ん~、クロウたちが戻って来るまで待ってみる? 今も気配が動くことはないし……」
僕たちは結局クロウたちが戻って来るのを待った。朝食を口にし雑談ししばらく待った。
……
……
「ラウール~、変なのがいるよ! 気づいてた~?」とクロウの声が聞こえた。声が聞こえるまでクロウたちの気配を感じなかった……。流石!
その声が聞こえてからクロウたちと一緒に何かの気配も洞窟の中に入ってきた。
――やっぱり見えないな。
「クロウ? 何がいるの?」
「あ~やっぱり見えませんでしたね。私たちには見えていますが――これは――」とソフィアが答えた。
――少し間を空けるソフィア――
「――精霊ですね。」
――あ~、何となく予想通りだね。
「――俺たちは他の所でも見てきたぜ! この地方は精霊が多いな! ――だがこいつははぐれたか、ただ一人で動いてるかどっちだ?」
全く見えない僕たちには聞きようがない。
……
「……はぐれたそうですよ。皆と一緒にいいたようですが、いつの間にか取り残されて、それでも場所を移動せずに待っていたようです」
「だが送っていってほしいとよ!」
「何処に行けばいいのかはわからないって! 我たちが行ったことのある所にいるかもしれないけど――わからない!」
「――ですがラウール……やっぱりわかりませんでしたね。何でも出来るはずなんですが、今まで見たこともないものはちょっと慣れが必要かもしれませんね」
――慣れでどうにかなるのかな?
……
だけど僕たちについてくるのには同意した。ソフィアが面倒をみてくれると言うので任せる。
ただ、エルフたちのような妖精族には見える人がいるかもしれないと、隠蔽しておくそうだ。そうするとますます僕たちには見えないけど。
――だけど冒険者ギルドにはどう報告しよう。それに他の精霊の居場所を探すって、どうやって探そう。
そもそも精霊は一ヶ所に集まる性質なのか? 初めて関わるからわからないな。
……
……
それでも今は話をしながら帰っている。
精霊の姿も見えず、話も出来ないから通訳をしてもらっている。
一緒に移動している精霊は、同じ属性の精霊が集まっている所だったらそこに置いていってくれたら良いと言っているそうだ。
あと、何故あそこにいたのか確認したが、悪い人じゃあない人が来て、自分が見えたら僕たちには頼んだことを言うつもりだった。だけど見えなかったから見送っていたら、その時だけは何かの力が働いたのか一瞬姿を現せたそうだ。だけどそれだけではついていくのは無理だから、誰か自分と話せる人が来るまで待っていたそうだ。
――精霊は寿命があってないような存在だから、それでも誰も現れなければ一人で旅立っていたと言う。だけど予想外にこんなに自分と話が出来る存在がいたから嬉しかったらしい。
「我から見たらサクラみたいに美人だよ!」とクロウが言うほど容姿は良いようだ。
……
……
そこからは何も問題なく冒険者ギルドに到着した。
特に証拠はないが、僕たちが確認して安全だと報告したら、制限は解除すると受付の人は言った。
……この人はそれを決めることが出来るほどの立場だったのか……。名前を聞いたり馴れ馴れしくしなくて良かった……
……
……
その後は酒場に言って夕食を摂った。
夕食の時にも今後の方針を話し合ったが、隣の冒険者たちの話し声が聞こえてきた。
「おい聞いたか。次のオークションに妖精が出品されるらしいぞ」
「ああ、俺も行きつけの商店で聞いたよ。表のオークションだとギリギリだよな」
「――だな。裏に流れてないだけマシか……」
「どうだろうな……妖精をどうするかによるだろうな」
「――ああ、だが正当なオークションだったら奴隷契約だろ?」
「奴隷だろうな……だが何故そんな状況になったんだろうな? 犯罪か、借金か?」
「妖精がか?」
「おおーい! 俺も一緒に飲ませろよ~!」
「おお、元気だったか! 久しぶりだな~!」
と、そんな会話が聞こえてきた。
オークション……妖精……精霊は見えなかったけど、普通の妖精は見えるかな?
ソフィアは妖精だけどちょっと違うし……って、裏のオークションにも妖精が出品されるなら、この辺だとソフィアが拐われるわけはないけど、気をつけないとな。
さて、精霊は見えないから、直接頼まれてもいないし、何からやっていこうかな。
だがそこには何もない……
気配が微かに感じられるが、僕たちでも見ることが出来なかった。
「結界はどうする?」
「ラウールが思うように、任せるわ!」
そうだと思ったけど、考えがまとまっていない。
……だけど一回結界を解除するか。霊だとしてもとりつかれることはないだろう。
「じゃあ結界を解くから、一応身構えて――――はい!」
……
……
何の変化もない……
気配は――あるな。
「良くわからないわね。何かがいるように思えるけど……」
「そうだね――ん~、クロウたちが戻って来るまで待ってみる? 今も気配が動くことはないし……」
僕たちは結局クロウたちが戻って来るのを待った。朝食を口にし雑談ししばらく待った。
……
……
「ラウール~、変なのがいるよ! 気づいてた~?」とクロウの声が聞こえた。声が聞こえるまでクロウたちの気配を感じなかった……。流石!
その声が聞こえてからクロウたちと一緒に何かの気配も洞窟の中に入ってきた。
――やっぱり見えないな。
「クロウ? 何がいるの?」
「あ~やっぱり見えませんでしたね。私たちには見えていますが――これは――」とソフィアが答えた。
――少し間を空けるソフィア――
「――精霊ですね。」
――あ~、何となく予想通りだね。
「――俺たちは他の所でも見てきたぜ! この地方は精霊が多いな! ――だがこいつははぐれたか、ただ一人で動いてるかどっちだ?」
全く見えない僕たちには聞きようがない。
……
「……はぐれたそうですよ。皆と一緒にいいたようですが、いつの間にか取り残されて、それでも場所を移動せずに待っていたようです」
「だが送っていってほしいとよ!」
「何処に行けばいいのかはわからないって! 我たちが行ったことのある所にいるかもしれないけど――わからない!」
「――ですがラウール……やっぱりわかりませんでしたね。何でも出来るはずなんですが、今まで見たこともないものはちょっと慣れが必要かもしれませんね」
――慣れでどうにかなるのかな?
……
だけど僕たちについてくるのには同意した。ソフィアが面倒をみてくれると言うので任せる。
ただ、エルフたちのような妖精族には見える人がいるかもしれないと、隠蔽しておくそうだ。そうするとますます僕たちには見えないけど。
――だけど冒険者ギルドにはどう報告しよう。それに他の精霊の居場所を探すって、どうやって探そう。
そもそも精霊は一ヶ所に集まる性質なのか? 初めて関わるからわからないな。
……
……
それでも今は話をしながら帰っている。
精霊の姿も見えず、話も出来ないから通訳をしてもらっている。
一緒に移動している精霊は、同じ属性の精霊が集まっている所だったらそこに置いていってくれたら良いと言っているそうだ。
あと、何故あそこにいたのか確認したが、悪い人じゃあない人が来て、自分が見えたら僕たちには頼んだことを言うつもりだった。だけど見えなかったから見送っていたら、その時だけは何かの力が働いたのか一瞬姿を現せたそうだ。だけどそれだけではついていくのは無理だから、誰か自分と話せる人が来るまで待っていたそうだ。
――精霊は寿命があってないような存在だから、それでも誰も現れなければ一人で旅立っていたと言う。だけど予想外にこんなに自分と話が出来る存在がいたから嬉しかったらしい。
「我から見たらサクラみたいに美人だよ!」とクロウが言うほど容姿は良いようだ。
……
……
そこからは何も問題なく冒険者ギルドに到着した。
特に証拠はないが、僕たちが確認して安全だと報告したら、制限は解除すると受付の人は言った。
……この人はそれを決めることが出来るほどの立場だったのか……。名前を聞いたり馴れ馴れしくしなくて良かった……
……
……
その後は酒場に言って夕食を摂った。
夕食の時にも今後の方針を話し合ったが、隣の冒険者たちの話し声が聞こえてきた。
「おい聞いたか。次のオークションに妖精が出品されるらしいぞ」
「ああ、俺も行きつけの商店で聞いたよ。表のオークションだとギリギリだよな」
「――だな。裏に流れてないだけマシか……」
「どうだろうな……妖精をどうするかによるだろうな」
「――ああ、だが正当なオークションだったら奴隷契約だろ?」
「奴隷だろうな……だが何故そんな状況になったんだろうな? 犯罪か、借金か?」
「妖精がか?」
「おおーい! 俺も一緒に飲ませろよ~!」
「おお、元気だったか! 久しぶりだな~!」
と、そんな会話が聞こえてきた。
オークション……妖精……精霊は見えなかったけど、普通の妖精は見えるかな?
ソフィアは妖精だけどちょっと違うし……って、裏のオークションにも妖精が出品されるなら、この辺だとソフィアが拐われるわけはないけど、気をつけないとな。
さて、精霊は見えないから、直接頼まれてもいないし、何からやっていこうかな。
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