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28:若いっていいなぁ
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カールは病院の帰りに馴染みの床屋へ向かった。髭が伸びっぱなしなので、髭も剃ってもらった。長めだった前髪も含めて全体をバッサリ短くしてもらった。こんなに髪を短くしたのは、入隊の時以来だ。後ろもサイドも刈り上げており、手で触れるとじょりじょりする。
顔の傷は無事に塞がり、抜糸もできた。よっぽどの事がない限り、傷口が開くことはないだろう。床屋の店主に、『男ぶりが上がった』と褒められた。結婚はまた更に遠のきそうだが、そう言われると悪い気はしない。カールは笑顔でお礼を言って、床屋を出た。
髪を短くして、髭も剃ってもらい、久しぶりにサッパリした気分になった。
今日はシェリーが家庭教師が休みの日なので、シェリーも一緒に街に来ている。
カールが病院と床屋に行っている間は図書館にいるので、今から合流しに行く。ついでにカールも本を借りる予定である。利き手が使えないと、本当にすることがない。
仕事も腕が完治するまでは休暇になってしまった。事後処理などは、ほぼ無傷だった副隊長のアーバインに任せることになっている。アーバインには、『暫くは大人しく骨休めしとけ』と言われてしまった。
図書館に着くと、児童書コーナーの近くにあるソファーで、シェリーがリールと並んで座り、小さな声で話しながら、2人で本を眺めていた。これはお邪魔かな?と思ったのだが、カールが声をかける前に、リールがカールに気がついた。
「あ、こんにちは」
「こんにちは。邪魔しちゃったかな?」
「わー。カール。すっごいスッキリしてる」
「バッサリいったのよー」
「シェリーから聞いてたんですけど、お怪我は大丈夫なんですか?」
「うん。腕の骨折もキレイに折れてるから、割と早く治る予定だよ」
「早く治るといいですね」
「ありがとう。2人は何を読んでるのかな?」
「リールに辞書の使い方を習ってたの。難しい表現とか言葉とか調べられるように」
「あー。なるほど。辞書があった方が確かに便利だよな」
「カールは持ってる?」
「持ってないなぁ。1冊買う?」
「うん。でも、結構高いみたいなんだけど」
「それだけの価値があるってことだろ?シェリーには治るまでお世話してもらうし、先にお礼として俺が買うよ」
「じゃあ、誕生日プレゼントも兼ねて買ってよ」
「いいよー」
「リール。買うなら、この辞書がいいかしら」
「うん。これなら、シェリーでも分かりやすいよね」
「うん。普通に眺めてるだけでも面白い」
「分かるなぁ。僕も辞書とか図鑑とか眺めるのも好きだよ」
カールは静かに楽しそうにしている若い2人を眺めて、ほっこりした気分になった。若いっていいなぁ、可愛いなぁ、と、ほのぼのした気分になる。
カールは2人に声をかけてから、自分が読む本を探しに向かった。若い2人の邪魔はあまりしたくないし、カールも読む本が欲しい。
のんびりと時間をかけて本を選び、カールはシェリーと一緒に本を借りて、図書館を出た。ちょうど昼時なので、リールも昼食に誘ってみたら、控えめな笑顔で頷いてくれたので、3人で中央広場へと向かった。
道すがら、カールはリールから質問攻めにあった。実際の船や航海の話を聞きたいようで、カールは話せる範囲で、軍船や航海について話してやった。シェリーも興味津々な様子で聞いてくれる。
3人でお喋りをしながら、いつものクレープ屋に行き、ハムとチーズとレタスたっぷりのクレープを買った。
「リール君。それだけで足りる?」
「はい。あんまり量は食べられない方なんです」
「あ、そうなんだ。シェリーと一緒だなぁ」
「シェリーもなの?」
「うん。少しは食べれる量が増えたけど、あんまり量は食べられないわ」
「そうなんだ。僕は胃が弱い方だから、味が濃いのとか脂っこいのも苦手」
「私も薄味の方が好き」
「2人とも食の好みが似てるのかもなぁ。ちなみに、ふわふわで美味しいケーキが食べられる喫茶店があるんだけど、食後のデザートに一緒にどう?クリームも軽めだし、甘さ控えめだよ。2人で半分こするのはどうかな」
「食べたいわ!」
「ご馳走になってもいいんですか?」
「もっちろん!美味しいものは皆で食べた方が楽しいからね」
「ありがとうございます。では、遠慮なくご馳走になります。航海のお話ももう少し聞きたいんです」
「私も聞きたい。海は港から見たことしかないもの」
「いいよー。話せる範囲だけになるけどね」
好奇心旺盛な若い2人が大変微笑ましい。
カールは目をキラキラと輝かせている2人を見下ろして、思わず笑みを浮かべた。
-------
カールはセガールに頭を洗ってもらいながら、今日の話をしていた。
「ということがありまして。やー。若いっていいですよねぇ。微笑ましくて」
「……カール」
「はい?」
「そのあれか?もしかしてあれか?」
「どれです?」
「シェリーの初恋的なそんな感じなのか!?」
「あだぁっ!?」
「あっ。すまん」
一瞬、セガールに頭を両手でガッツリ握りしめられた。
セガールがカールの頭の泡を流してから、カールの正面にきた。
セガールの顔は真剣そのものである。
「リール君には会ったことがある。本当に初恋とかそんなんじゃないだろうな」
「さぁ。今のところは読書好き仲間みたいですよ」
「本当の本当に?」
「はい。多分」
「……シェリーの初恋だったらどうしよう……」
「微笑ましく見守るのが一番かと」
「シェリーに恋はまだ早くないか!?」
「えー。シェリーももう11歳ですし、そろそろ初恋くらいしてもいいんじゃないですか?」
セガールが、くぅっと眉間に皺を寄せて唸った。
「いや、そりゃあ確かにいつかは嫁にいくかもしれんが、まだまだ今は俺の手元にいて欲しいんだよ」
「あー。複雑なパパ心ですか」
「あぁ。リール君と色々話したんだろう?実際、どんな感じの子だ?見た目は大人しい感じの子だったが」
「知的好奇心が旺盛で、礼儀正しい子ですね。食が細くて、運動は苦手らしいです。あ、でも、食の好みはシェリーと近い感じみたいですね」
「……そうか……」
「シェリーのことは、まだ年下の読書仲間としか思ってない感じに見えましたよ」
「よし。そのまま読書仲間でいてくれ」
「いや、俺に言われても」
「カール」
「はい?」
「2人が会う時は、様子を窺っておいてくれ。進展しそうな場合はちゃんと報告してくれ。心の準備がある」
「そんなものですか」
「そうなんだよ……いきなり『パパ。恋人を紹介するわ』なんて言われたら、心臓が止まる自信がある」
「ヤバ過ぎじゃないですか。男親ってそんな感じなんですか」
「人によるのだろうが、少なくとも俺はシェリーの結婚式で号泣する自信しかない」
「そんなキッパリ言い切られても……シェリーがお嫁にいくのは、まだまだ先ですよ。今は微笑ましい2人の友情を見守っていきましょう」
「……そうだな。友情で終わる可能性もあるしな。あ、右腕を上げろ」
「はい」
「次は左」
「はい」
「背中を洗ってなかった」
「お願いします」
カールは優しく背中を洗ってもらいながら、小さく苦笑した。セガールには、複雑なパパ心があるらしい。
「セガールさん」
「ん?」
「シェリーの結婚式では、俺も男泣きする予定なんで、一緒に泣きましょうか。お嫁にいくのが寂しいので」
「あぁ。まぁ、まだまだ先の話だがな」
「いっそお婿さんにきてもらえばいいんじゃないですか?一緒に暮らせたら、お孫ちゃんができても、助けてやれますし」
「それだ。シェリーには是非ともお婿さんをもらってもらおう」
「まぁ、まだ先の話ですけどねー」
カールはのほほんと笑った。
今日も皮被りペニスを含めた全身をセガールに洗ってもらって、一緒に湯船に浸かった。
未だに羞恥心の限界を試されているが、少しだけ慣れてきた気がする。セガールの手はいつも優しくて、なんだか落ち着く。
真正面にいるセガールが、カールの頭に手を伸ばして、短くなった前髪をちょいちょいと軽く引っ張って、楽しそうに笑った。
「入隊してきた時みたいだな」
「ですよねー。俺も思いました」
「髭は明日からは俺が剃ろう。多分できると思う」
「じゃあ、お願いします」
「あぁ。傷が増えたら、すまん」
「できるだけ増えない方向で頑張ってください」
「まぁ、なんとかなる。多分」
セガールが楽しそうに小さく笑った。
「お前の世話をするのは存外楽しいな」
「マジですか」
「あぁ。風呂から出たら、腕の包帯を替えるぞ。顔の薬もまだ塗らないといけないんだろう?」
「はい。あと一週間くらいは塗った方がいいらしいです」
「爪も伸びてるだろ。風呂から出たら、爪も削るか」
「あー。うっかりシェリーを引っ掻いちゃったらまずいですもんね。お願いします」
「あぁ。シェリーもここ数年で自分でやるようになったし、爪を削ってやるのも久しぶりだ」
「楽しそうですねー」
「結構楽しいな」
カールは風呂から出ると、セガールに身体を拭いてもらって、包帯を替え、顔の薬を塗ってもらってから、着替えを手伝ってもらった。
服を着たセガールと共に居間に行き、ヤスリで伸びた左手の爪と足の爪を削ってもらう。
しょり、しょり、と小さな音が響く中、カールはセガールが溢す複雑なパパ心をしっかり聞いてやった。
顔の傷は無事に塞がり、抜糸もできた。よっぽどの事がない限り、傷口が開くことはないだろう。床屋の店主に、『男ぶりが上がった』と褒められた。結婚はまた更に遠のきそうだが、そう言われると悪い気はしない。カールは笑顔でお礼を言って、床屋を出た。
髪を短くして、髭も剃ってもらい、久しぶりにサッパリした気分になった。
今日はシェリーが家庭教師が休みの日なので、シェリーも一緒に街に来ている。
カールが病院と床屋に行っている間は図書館にいるので、今から合流しに行く。ついでにカールも本を借りる予定である。利き手が使えないと、本当にすることがない。
仕事も腕が完治するまでは休暇になってしまった。事後処理などは、ほぼ無傷だった副隊長のアーバインに任せることになっている。アーバインには、『暫くは大人しく骨休めしとけ』と言われてしまった。
図書館に着くと、児童書コーナーの近くにあるソファーで、シェリーがリールと並んで座り、小さな声で話しながら、2人で本を眺めていた。これはお邪魔かな?と思ったのだが、カールが声をかける前に、リールがカールに気がついた。
「あ、こんにちは」
「こんにちは。邪魔しちゃったかな?」
「わー。カール。すっごいスッキリしてる」
「バッサリいったのよー」
「シェリーから聞いてたんですけど、お怪我は大丈夫なんですか?」
「うん。腕の骨折もキレイに折れてるから、割と早く治る予定だよ」
「早く治るといいですね」
「ありがとう。2人は何を読んでるのかな?」
「リールに辞書の使い方を習ってたの。難しい表現とか言葉とか調べられるように」
「あー。なるほど。辞書があった方が確かに便利だよな」
「カールは持ってる?」
「持ってないなぁ。1冊買う?」
「うん。でも、結構高いみたいなんだけど」
「それだけの価値があるってことだろ?シェリーには治るまでお世話してもらうし、先にお礼として俺が買うよ」
「じゃあ、誕生日プレゼントも兼ねて買ってよ」
「いいよー」
「リール。買うなら、この辞書がいいかしら」
「うん。これなら、シェリーでも分かりやすいよね」
「うん。普通に眺めてるだけでも面白い」
「分かるなぁ。僕も辞書とか図鑑とか眺めるのも好きだよ」
カールは静かに楽しそうにしている若い2人を眺めて、ほっこりした気分になった。若いっていいなぁ、可愛いなぁ、と、ほのぼのした気分になる。
カールは2人に声をかけてから、自分が読む本を探しに向かった。若い2人の邪魔はあまりしたくないし、カールも読む本が欲しい。
のんびりと時間をかけて本を選び、カールはシェリーと一緒に本を借りて、図書館を出た。ちょうど昼時なので、リールも昼食に誘ってみたら、控えめな笑顔で頷いてくれたので、3人で中央広場へと向かった。
道すがら、カールはリールから質問攻めにあった。実際の船や航海の話を聞きたいようで、カールは話せる範囲で、軍船や航海について話してやった。シェリーも興味津々な様子で聞いてくれる。
3人でお喋りをしながら、いつものクレープ屋に行き、ハムとチーズとレタスたっぷりのクレープを買った。
「リール君。それだけで足りる?」
「はい。あんまり量は食べられない方なんです」
「あ、そうなんだ。シェリーと一緒だなぁ」
「シェリーもなの?」
「うん。少しは食べれる量が増えたけど、あんまり量は食べられないわ」
「そうなんだ。僕は胃が弱い方だから、味が濃いのとか脂っこいのも苦手」
「私も薄味の方が好き」
「2人とも食の好みが似てるのかもなぁ。ちなみに、ふわふわで美味しいケーキが食べられる喫茶店があるんだけど、食後のデザートに一緒にどう?クリームも軽めだし、甘さ控えめだよ。2人で半分こするのはどうかな」
「食べたいわ!」
「ご馳走になってもいいんですか?」
「もっちろん!美味しいものは皆で食べた方が楽しいからね」
「ありがとうございます。では、遠慮なくご馳走になります。航海のお話ももう少し聞きたいんです」
「私も聞きたい。海は港から見たことしかないもの」
「いいよー。話せる範囲だけになるけどね」
好奇心旺盛な若い2人が大変微笑ましい。
カールは目をキラキラと輝かせている2人を見下ろして、思わず笑みを浮かべた。
-------
カールはセガールに頭を洗ってもらいながら、今日の話をしていた。
「ということがありまして。やー。若いっていいですよねぇ。微笑ましくて」
「……カール」
「はい?」
「そのあれか?もしかしてあれか?」
「どれです?」
「シェリーの初恋的なそんな感じなのか!?」
「あだぁっ!?」
「あっ。すまん」
一瞬、セガールに頭を両手でガッツリ握りしめられた。
セガールがカールの頭の泡を流してから、カールの正面にきた。
セガールの顔は真剣そのものである。
「リール君には会ったことがある。本当に初恋とかそんなんじゃないだろうな」
「さぁ。今のところは読書好き仲間みたいですよ」
「本当の本当に?」
「はい。多分」
「……シェリーの初恋だったらどうしよう……」
「微笑ましく見守るのが一番かと」
「シェリーに恋はまだ早くないか!?」
「えー。シェリーももう11歳ですし、そろそろ初恋くらいしてもいいんじゃないですか?」
セガールが、くぅっと眉間に皺を寄せて唸った。
「いや、そりゃあ確かにいつかは嫁にいくかもしれんが、まだまだ今は俺の手元にいて欲しいんだよ」
「あー。複雑なパパ心ですか」
「あぁ。リール君と色々話したんだろう?実際、どんな感じの子だ?見た目は大人しい感じの子だったが」
「知的好奇心が旺盛で、礼儀正しい子ですね。食が細くて、運動は苦手らしいです。あ、でも、食の好みはシェリーと近い感じみたいですね」
「……そうか……」
「シェリーのことは、まだ年下の読書仲間としか思ってない感じに見えましたよ」
「よし。そのまま読書仲間でいてくれ」
「いや、俺に言われても」
「カール」
「はい?」
「2人が会う時は、様子を窺っておいてくれ。進展しそうな場合はちゃんと報告してくれ。心の準備がある」
「そんなものですか」
「そうなんだよ……いきなり『パパ。恋人を紹介するわ』なんて言われたら、心臓が止まる自信がある」
「ヤバ過ぎじゃないですか。男親ってそんな感じなんですか」
「人によるのだろうが、少なくとも俺はシェリーの結婚式で号泣する自信しかない」
「そんなキッパリ言い切られても……シェリーがお嫁にいくのは、まだまだ先ですよ。今は微笑ましい2人の友情を見守っていきましょう」
「……そうだな。友情で終わる可能性もあるしな。あ、右腕を上げろ」
「はい」
「次は左」
「はい」
「背中を洗ってなかった」
「お願いします」
カールは優しく背中を洗ってもらいながら、小さく苦笑した。セガールには、複雑なパパ心があるらしい。
「セガールさん」
「ん?」
「シェリーの結婚式では、俺も男泣きする予定なんで、一緒に泣きましょうか。お嫁にいくのが寂しいので」
「あぁ。まぁ、まだまだ先の話だがな」
「いっそお婿さんにきてもらえばいいんじゃないですか?一緒に暮らせたら、お孫ちゃんができても、助けてやれますし」
「それだ。シェリーには是非ともお婿さんをもらってもらおう」
「まぁ、まだ先の話ですけどねー」
カールはのほほんと笑った。
今日も皮被りペニスを含めた全身をセガールに洗ってもらって、一緒に湯船に浸かった。
未だに羞恥心の限界を試されているが、少しだけ慣れてきた気がする。セガールの手はいつも優しくて、なんだか落ち着く。
真正面にいるセガールが、カールの頭に手を伸ばして、短くなった前髪をちょいちょいと軽く引っ張って、楽しそうに笑った。
「入隊してきた時みたいだな」
「ですよねー。俺も思いました」
「髭は明日からは俺が剃ろう。多分できると思う」
「じゃあ、お願いします」
「あぁ。傷が増えたら、すまん」
「できるだけ増えない方向で頑張ってください」
「まぁ、なんとかなる。多分」
セガールが楽しそうに小さく笑った。
「お前の世話をするのは存外楽しいな」
「マジですか」
「あぁ。風呂から出たら、腕の包帯を替えるぞ。顔の薬もまだ塗らないといけないんだろう?」
「はい。あと一週間くらいは塗った方がいいらしいです」
「爪も伸びてるだろ。風呂から出たら、爪も削るか」
「あー。うっかりシェリーを引っ掻いちゃったらまずいですもんね。お願いします」
「あぁ。シェリーもここ数年で自分でやるようになったし、爪を削ってやるのも久しぶりだ」
「楽しそうですねー」
「結構楽しいな」
カールは風呂から出ると、セガールに身体を拭いてもらって、包帯を替え、顔の薬を塗ってもらってから、着替えを手伝ってもらった。
服を着たセガールと共に居間に行き、ヤスリで伸びた左手の爪と足の爪を削ってもらう。
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🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
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