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学園
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しおりを挟む「皆様お揃いですね。」
うう…さっきの発言について、誰もなんも言ってくれない。スルーは余計に恥ずい…!
場所は王宮…の門の横。移動しない?
「ええ、ですがその前に。皆様の職業を発表します!」
ん?パメラ嬢は、大きな紙をどーん!と広げた。えーと…
勇者 アシュレイ
聖騎士 ディーデリック
魔法戦士 イヴリン
白魔導師 アルバート
黒魔導師 リリーナラリス
戦士 トレイシー
……何これ。
「私なりに当てはめました。物理の遠距離系がいませんが…アーチャーやスナイパーも欲しかったです。あと武闘家も…アシュリィは魔法抜きなら、武器使うより殴る方が得意らしいですね」
うーん……もう考えるのやめよう!!全部任す!
「なんかちょっと、テンション上がるわね…」
「うん、僕も。なんか…冒険が始まるって感じ…!」
魔導師コンビは、目をキラキラ輝かせて興奮してる?どこに惹かれる要素あるんだ。
パメラ嬢に導かれ、ようやく移動開始。向かった先は…なんかの店?
[いらっしゃい ここは道具屋だよ 何かお探しかな?]
「は?アイル?」
こいつも陛下と同じ事になってる。カウンターに立っているアイルは、無表情で淡々と喋ってる。
そんでパメラ嬢が「アレ、お願いします」と言い、アイルが店の奥に引っ込んだ。で、すぐに出てきたんだけど。両手に大量の荷物が。しかも何度か往復して運びきっていた。
[はい ご注文の服だよ]
注文してたんか。全員着替える事に、どれどれ…お?
「鎧だ…すげえ軽くて動きやすい」
身体にピッタリフィット、試さなきゃ分からんが耐久もありそうだ。そしてデザインがかっけえ!オレとエヴィは全身鎧を、会長は胸元や胴などのみで手足は自由。
ディードはなんか…魔王陛下の正装に近い衣装だな?
「これは…!」
なんかめっちゃ目ぇ輝かせてる。頬は赤く染まり、呆然と自分の服を撫でている。何か特別なのか…?
「…パメラ。まさかこの服は、陛下からの賜り物か?」
「はい。全て魔王陛下が、個人に合わせてご用意してくださいました!」
なんで敵(一応)に装備贈ってんだよ。ありがたく使わせてもらいますが。
「……この胸元の赤い刺繍…魔国において、特別な身分の者にしか許されない装飾だ。
そう…魔王にしか…な」
え。それはつまり…陛下はこれをディードに渡す事で…「次代」を暗に示している?
恐らくディードもそう受け取ったのだろう、喜びに唇を噛み締めている…
「(……自他共に認める次期魔王…とは言うものの。実際陛下からは「まだ早い」としか宣言されていなかった。それを…このような形で…
…ありがとうございます、陛下。私はこの戦いで…更に貴方に近付いてみせます!!)」
拳を握るディードはそっとしておいて。アルとリリーは、どっちかっていうとデザイン重視っぽいな。色違いでお揃いのローブの下に、かなり凝った作りの服だ。
「なんでリリスはミニスカートなの。戦闘に向いてなくない?いや可愛いけどさ?」
アルは仏頂面だ。気持ちは分かるがな。
「それはアシュリィの案ですね。戦闘時でも女の子は、可愛い服じゃないと!とかなんとか。
ですがご安心を、リリーナラリス様には特別に、かなーり高性能な魔法が掛けられているそうです!魔王陛下の全力の攻撃も防げますよ!」
何それすっげえ!なんでもライナス様が直々に重ね掛けしてくれたとか。オレら男連中には無いみたいだけど。よかった…これでリリーは心配いらなそうだ。
ついでにスカートも、どれだけ激しく動いても中は絶対見えないんだとか。もうすげえしか言えない。
アイルはそれだけでなく…回復系の薬が入ったカバンもくれた。ありがとう…!礼を言って、ぞろぞろと店の外に出た。
「よし行くぞ!必ず陛下のご期待に添えてみせる!!」
「あ、おい!!」
ディードが張り切って飛んでった…えぇ~…。オレら置いてけぼりかよ。
「あら…移動手段もきちんと用意してあるのですが…
仕方ありませんね。ディーデリック様は自力で魔国まで行けるでしょうし、こっちも行きましょうか。」
パメラ嬢、意外とドライだな。
馬車なんかを使って案内されたのは…王都の外?門を潜ってから、1時間ぐらい歩いて開けた場所に出た。
「皆様、どうぞ上をご覧くださいませ~」
…いつの間にかパメラ嬢は、『勇者御一行様』と書かれた旗を右手に持っている。で、左手で上空を示す…なんだありゃ?
「何かあるね。方舟?」
「いえ…それよりもっと、大きいような…?」
ぽつんと何か浮かんでいる。遠すぎて、正確な大きさも不明だが。
「あれは飛行艇です。(とはいえ…見た目は完全に空飛ぶ豪華客船なのよね。こっちの技術力は現代日本に及ばないけど、魔力という動力源はすごいわ…。プロペラだのエンジンだの無しに、ふわっと浮かんじゃうもの!)
これよりあれに乗っていただきます…が」
「「「?」」」
説明の途中で、パメラ嬢が下がった。
ん…オレ達の正面、50m程先に誰か立ってる。随分と小柄な…あれはっ!?
「待ってたよ」
「ド、ドロシーさんっ!?」
四天王の1人…!見た目はオレ達と大差ない、いや幼くすら見える彼女だが。魔王陛下の側近だ…つまり敵として立ちはだかっている!?全員戦闘態勢!!と叫ぶと、みんな即座に武器を構えた。
「(……お。きちんと警戒してる…よしよし。あの泣いていた小さな子が、随分と精悍になったね…。人間の成長って早いなあ)
貴方達は、あの飛行艇が無ければ魔国には辿り着けない。そして…鍵は私が持っている。つまり…分かるよね?」
「……!」
ドロシーさんは、拳を握って腰を落とし、鋭い視線をオレに突き刺す…やってやる…!!
えーと確か、ディードの情報によると…!
『ドロシーは気配を消し、奇襲を得意とする。その分耐久は低いが、向こうのペースに嵌ってしまったら、じわじわと削られてしまう』
んーと、そういう相手には…遠距離攻撃だっけ!?近付かれたら一気に不利になる!更に腰にはナイフといった小型の武器を多数ぶら下げている。投擲も警戒する必要がありそうだ。ここは誰かが引きつけるべきか!?
「エヴィ!彼女は奇襲を得意とするスピードタイプだ!!」
「分かった!なら…魔法師、じゃなくて魔導師コンビがメインで攻撃しろ!レイは2人の護衛だ!!
師匠、斧を捨てて拳で闘えるか!?」
「おう任せろ!」
確か会長は、素早さは2000近くあったはず。称号が加わったオレよりも上だ。なら…ドロシーさんの速さにもついて行けるかもしんねえ!魔法で縮められた斧を放り投げ、バシッ!と拳を叩いてみせた。
エヴィの指示に従い、オレは魔導師コンビの前で盾を構える。エヴィは自分で簡易の結界を張るから、護衛は要らない…との事。
「ふふ…行くよっ!!」
「っ!?」
不敵に笑ったドロシーさんの姿が、一瞬にして消えたっ!?どこ…そこだっ!!
ガキィンッ!
っ!危ねえ、回復役のアルを真っ先に狙ったな。間一髪で防げたが、幸運は何度も続かねえ!
「おっと、防がれたか」
「冗談!今のは全然本気じゃなかったでしょう!」
「まあね…っ!」
「っらあ!!」
ドロシーさんの動きが止まった隙に、会長が重い拳を叩き込む…が躱された!また消えた!
「チッ…!」
「アル!相手の位置を補足し、共有できるか!?」
「やってみるよ、エヴィ!その間にリリス、様子見を兼ねてスキルで攻撃してみて!」
「分かったわ!スキル:捕捉追跡発動!ターゲット『ドロシー』!食らいなさい…『ペイントボール』!!」
ヒュヒュンッ とカラフルなボールが複数発射される、が。それらはある程度飛んだところで、明後日の方向にぶつかって弾けてしまった。
「相手が速すぎて、追跡が間に合わないわ!」
「了解。じゃあ、少し時間を稼いで!」
よし…!ここはアルを信じる!!
今ドロシーさんは、エヴィが足止めをしている。長いハルバードを使い、なんとか距離を詰められないよう抵抗しているようだ。そこに会長が助太刀する!
リリーも離れた場所から、ドロシーさんにちまちま攻撃して援護している。オレは絶対に持ち場を離れねえ!
「こんの…!こういう相手にこそ、双剣使いのディードが適役だろうがー!!どこ行ったあの野郎ぉーーーっ!!!」
エヴィの叫びには、全面的に同意する!
******
その頃のディーデリック
「しまった、全員置いてきてしまった。まあ…目的地は分かっているんだ、現地集合でいいだろう」
職業はどう決めたのか?
「アシュレイ様が勇者なのは確定で。
ディーデリック様は、神のご加護を授かってるそうなので聖騎士です。魔族だけど、まあいいでしょう!
イヴリン様は魔法とハルバードを両立できるから魔法戦士。
攻撃特化の魔法師、リリーナラリス様は黒魔導師。
サポート系を使いこなすアルバート殿下が白魔導師。
トレイシー先生は重戦士にしたかったんですが…装備は軽めだし、耐久は低いらしいので戦士です」
「さっぱり分からん」
「「分かる…!」」
「え、マジ?」
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※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
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