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119.純潔乙女秘密集会(1)
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「俺は怒っているんじゃありません」
「はい……」
「戸惑っています」
「はい……」
と、橙色の面積の小さなビキニ姿で正座したユーフォンさんが、上目遣いにこっちを見ている。
正座させた訳じゃなくて、話を聞きたい俺が床に正座したら、同じようにしてきただけだ。
いや、圧をかけてると言われるなら、そうかもしれないけど、なんかもう正座せずにはいられなかった。
どうしてこうなった? が、過ぎる。
ユーフォンさんの後ろには、ツイファさん、イーリンさん、メイユイ、ユエも並んで正座してる。
全員、ビキニ姿。
その時、コンッコンッと、扉をノックする音がした。
「失礼します。お呼びと聞きまして」
と、扉の向こうからシアユンさんの声がした。
「どうぞ」
俺が応えると扉が開き、入って来たシアユンさんは、いつもの黒いドレス姿。
……ビキニじゃなくて良かった。腰、細いですね、相変わらず。
床に正座して向き合う俺たちを見たシアユンさんは、ハッという表情をした。
そして、急いで部屋の中に入り、扉を閉めるために後ろを向いた。
いつもの黒いドレスの、腰の高さでザックリ開いた下に、白のロングスカートが……、ない。
尻だ、それは。
な、なにしてるんですか? あなたまで……。
シアユンさんはユーフォンさんの隣に、腰を降ろして正座した。
そして、座った感触で自分がお尻丸出しであったことを思い出したんでしょう。ポンッと首筋まで真っ赤にして俯いた。
――だから、無理するなと最初に会った時から……。
俺は改めて、皆の方を向いた。
「それで、どなたの発案ですか? これは?」
皆の視線がそれぞれに泳いだ後、ユーフォンさんに集まる。
観念したのか、ユーフォンさんがおずおずと手を小さく挙げた。
「私……、です……」
「もう一回、言いますけど、俺は怒ってる訳じゃなくて、戸惑ってます」
「はい……」
寝て起きたら、身の回りの女子が皆ビキニ姿でニコニコしてて、戸惑わない理屈がない。
「どうして、皆でそんな格好することになったんですか?」
おずおずとしながら、ユーフォンさんの口から語られた経緯はこうだ――。
◇
今朝の大浴場を皆が上がった後、突然、ユーフォンさんが皆を呼び止めたそうだ。
先に部屋に戻った俺を除く、純潔の乙女全員が脱衣場に集められた。
不思議がる皆を前に、ユーフォンさんが熱く語り始める。
「マレビト様が幼馴染の方からフラれた傷から立ち直られる気配は、いまだ微塵もありません!」
――いや、そうだけどもっ!
と、思ったけど黙って続きを聞く――。
「はい……」
「戸惑っています」
「はい……」
と、橙色の面積の小さなビキニ姿で正座したユーフォンさんが、上目遣いにこっちを見ている。
正座させた訳じゃなくて、話を聞きたい俺が床に正座したら、同じようにしてきただけだ。
いや、圧をかけてると言われるなら、そうかもしれないけど、なんかもう正座せずにはいられなかった。
どうしてこうなった? が、過ぎる。
ユーフォンさんの後ろには、ツイファさん、イーリンさん、メイユイ、ユエも並んで正座してる。
全員、ビキニ姿。
その時、コンッコンッと、扉をノックする音がした。
「失礼します。お呼びと聞きまして」
と、扉の向こうからシアユンさんの声がした。
「どうぞ」
俺が応えると扉が開き、入って来たシアユンさんは、いつもの黒いドレス姿。
……ビキニじゃなくて良かった。腰、細いですね、相変わらず。
床に正座して向き合う俺たちを見たシアユンさんは、ハッという表情をした。
そして、急いで部屋の中に入り、扉を閉めるために後ろを向いた。
いつもの黒いドレスの、腰の高さでザックリ開いた下に、白のロングスカートが……、ない。
尻だ、それは。
な、なにしてるんですか? あなたまで……。
シアユンさんはユーフォンさんの隣に、腰を降ろして正座した。
そして、座った感触で自分がお尻丸出しであったことを思い出したんでしょう。ポンッと首筋まで真っ赤にして俯いた。
――だから、無理するなと最初に会った時から……。
俺は改めて、皆の方を向いた。
「それで、どなたの発案ですか? これは?」
皆の視線がそれぞれに泳いだ後、ユーフォンさんに集まる。
観念したのか、ユーフォンさんがおずおずと手を小さく挙げた。
「私……、です……」
「もう一回、言いますけど、俺は怒ってる訳じゃなくて、戸惑ってます」
「はい……」
寝て起きたら、身の回りの女子が皆ビキニ姿でニコニコしてて、戸惑わない理屈がない。
「どうして、皆でそんな格好することになったんですか?」
おずおずとしながら、ユーフォンさんの口から語られた経緯はこうだ――。
◇
今朝の大浴場を皆が上がった後、突然、ユーフォンさんが皆を呼び止めたそうだ。
先に部屋に戻った俺を除く、純潔の乙女全員が脱衣場に集められた。
不思議がる皆を前に、ユーフォンさんが熱く語り始める。
「マレビト様が幼馴染の方からフラれた傷から立ち直られる気配は、いまだ微塵もありません!」
――いや、そうだけどもっ!
と、思ったけど黙って続きを聞く――。
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