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二章
25.元神子は恋人にお願いするようです
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俺の下の服はすでに脱がされており、肌は外気に晒されていた。だからこそ、俺の尻の穴に硬いものが押し当てられるとすぐにその形がわかる。セルデアの性器は勃ち上がり、ゆっくりと抉じ開けようとしていた。
「っ、あ……ん」
一気に入ってくる気はないようで、先端を浅く挿れ、そこからゆっくりと押し進む。強烈な異物感に背が反りながらも、木の幹に縋りつく。
「んっ、んっ……!」
ゆっくりと中へと入っていく感覚が、毒のせいか、過敏になり身体がびくびくと跳ねる。
痛みはない。しかし、与えられる快楽は以前ほど強くはない。そのせいで、セルデアのものが中へ入ってきているのだとしっかりと自覚させられる。
“私を感じてほしい”というセルデアの言葉の真意はきっとここだ。
「はっ、セルデア……っ!」
不満げに名前を呼んでみるが、返答はない。今の俺には背後を振り返る余裕はなく、その顔を窺うことはできなかった。
セルデアは、再度緩やかに動く。ゆっくりと奥まで入り、ゆっくりと抜けていく。毒のせいもあって、それだけでも敏感に身体は反応する。段々と息が上がり、物足りなさが積もっていく。
「こうすると、貴方にも形がよくわかってもらえると思う、っ」
「こ、この、ばか……ぁっ、ん!」
セルデアの言う通りだ。緩慢に動かされると嫌でも快楽を拾おうと意識が傾き、セルデアの形を強く感じる。
段々と内壁を擦られる度に、身体が痙攣するように震える。
俺の中にしっかりとセルデアが収まり、繋がっている。
「んっ、あっ……また、やぁっ」
焦らされているようで、身体の感覚だけが暴走しているみたいだ。いい加減、限界だ。俺は残った力をふり絞り、振り返って文句を言ってやろうと思ったが、そこでセルデアと目が合った。
興奮しきった顔と、熱で潤んだ紫水晶の瞳。我慢しているように眉は顰められ、吐く息は乱れている。
それを見たら、もうダメだった。
「……もっと、欲しいん、だって。頼むから、ぜんぶくれ、っ」
もっと色っぽい誘い文句もあっただろうが、俺が言えたのはそれだけだ。けれど言葉通り、セルデアの全部が欲しくなった。その声も、身体も、心も。
「っ、イクマ」
「あっ、ん、んんぅっ!」
セルデアは俺の言葉に応えるかのように、腰の動きを速める。力強く腰を掴み、先ほどとは打って変わり奥まで入ってくる。
肌がぶつかり合う音が森の中に響く。背後から揺さぶられ、貫かれる。ずっと求めていたものが与えられ、その気持ちよさに焦れた身体が震える。声だってうまく抑えられなくなる。
「せる、でぁっ、んんっ、あっ、あっ!」
「っは……く」
全身が痺れていくようだ。熱は全身に回りきり、意識は快楽にしか向かない。すっかりセルデアとの行為になれたこの身体は、快楽に対して貪欲になっていた。
すぐに足が震えて、力が抜けていく。そうなると木へ縋りつくしかなくなる。しかし、それを許さない男が背後にいた。
「っ……その手は私に。私だけに、伸ばして」
「っあ、それ、だめっ、あ!」
俺の手を木から強引に引き離すと同時に腹部へ腕を回される。強く腕を引かれ、上体だけが反り返る。支えられているとはいえ、足だって限界だ。
しかし、セルデアは俺の腕を離さない。それどころかそのまま、腰を打ち付けた。
「っ……!!」
その瞬間、びくりと身体が大きく跳ね、言葉すらでない。この体勢だと、ずっと奥までセルデアのものがきてる。深くて、だめだ。頭がふわふわとし始め、身体の震えが止まらない。崩れ落ちていない自分を褒めてやりたい。
セルデアは、腹部に回した腕で俺の性器を掴んで、擦り上げる。それをされたら限界はすぐだった。
「もっ、むり、あっ、だめ、だめ!」
「イクマ……イクマ、っ」
セルデアが耳元近くで俺の名前を呼ぶ。掠れた声は熱っぽく、色気が漂う。優しく呼びながら、容赦なく腰を叩きつけてくる。堪らず喉を晒すように、顔を上げた。
「んっあ、いく、あっ、出る……あっ、ぁっ!」
逃げることは許さないとばかりに腕で引き寄せられる。それと同時に脳の奥で光が弾けるような感覚と共に、精液を吐き出した。勢いよく飛び出した白濁の液は地面に散っていく。びくびくと小刻みに身体の震えが止まらない。
「っく、ぁ……っ!」
セルデアの低めの唸り声と共に腹の奥に熱い液体が吐き出される。すべて奥まで注ごうとするような抽挿に、断続的な嬌声が俺の口から零れた。
セルデアはしばらくそのまま動かなかった。繋がったまま背後から俺を抱きしめていた。腕にあるものを決して手放さないように。
「っ、あ……ん」
一気に入ってくる気はないようで、先端を浅く挿れ、そこからゆっくりと押し進む。強烈な異物感に背が反りながらも、木の幹に縋りつく。
「んっ、んっ……!」
ゆっくりと中へと入っていく感覚が、毒のせいか、過敏になり身体がびくびくと跳ねる。
痛みはない。しかし、与えられる快楽は以前ほど強くはない。そのせいで、セルデアのものが中へ入ってきているのだとしっかりと自覚させられる。
“私を感じてほしい”というセルデアの言葉の真意はきっとここだ。
「はっ、セルデア……っ!」
不満げに名前を呼んでみるが、返答はない。今の俺には背後を振り返る余裕はなく、その顔を窺うことはできなかった。
セルデアは、再度緩やかに動く。ゆっくりと奥まで入り、ゆっくりと抜けていく。毒のせいもあって、それだけでも敏感に身体は反応する。段々と息が上がり、物足りなさが積もっていく。
「こうすると、貴方にも形がよくわかってもらえると思う、っ」
「こ、この、ばか……ぁっ、ん!」
セルデアの言う通りだ。緩慢に動かされると嫌でも快楽を拾おうと意識が傾き、セルデアの形を強く感じる。
段々と内壁を擦られる度に、身体が痙攣するように震える。
俺の中にしっかりとセルデアが収まり、繋がっている。
「んっ、あっ……また、やぁっ」
焦らされているようで、身体の感覚だけが暴走しているみたいだ。いい加減、限界だ。俺は残った力をふり絞り、振り返って文句を言ってやろうと思ったが、そこでセルデアと目が合った。
興奮しきった顔と、熱で潤んだ紫水晶の瞳。我慢しているように眉は顰められ、吐く息は乱れている。
それを見たら、もうダメだった。
「……もっと、欲しいん、だって。頼むから、ぜんぶくれ、っ」
もっと色っぽい誘い文句もあっただろうが、俺が言えたのはそれだけだ。けれど言葉通り、セルデアの全部が欲しくなった。その声も、身体も、心も。
「っ、イクマ」
「あっ、ん、んんぅっ!」
セルデアは俺の言葉に応えるかのように、腰の動きを速める。力強く腰を掴み、先ほどとは打って変わり奥まで入ってくる。
肌がぶつかり合う音が森の中に響く。背後から揺さぶられ、貫かれる。ずっと求めていたものが与えられ、その気持ちよさに焦れた身体が震える。声だってうまく抑えられなくなる。
「せる、でぁっ、んんっ、あっ、あっ!」
「っは……く」
全身が痺れていくようだ。熱は全身に回りきり、意識は快楽にしか向かない。すっかりセルデアとの行為になれたこの身体は、快楽に対して貪欲になっていた。
すぐに足が震えて、力が抜けていく。そうなると木へ縋りつくしかなくなる。しかし、それを許さない男が背後にいた。
「っ……その手は私に。私だけに、伸ばして」
「っあ、それ、だめっ、あ!」
俺の手を木から強引に引き離すと同時に腹部へ腕を回される。強く腕を引かれ、上体だけが反り返る。支えられているとはいえ、足だって限界だ。
しかし、セルデアは俺の腕を離さない。それどころかそのまま、腰を打ち付けた。
「っ……!!」
その瞬間、びくりと身体が大きく跳ね、言葉すらでない。この体勢だと、ずっと奥までセルデアのものがきてる。深くて、だめだ。頭がふわふわとし始め、身体の震えが止まらない。崩れ落ちていない自分を褒めてやりたい。
セルデアは、腹部に回した腕で俺の性器を掴んで、擦り上げる。それをされたら限界はすぐだった。
「もっ、むり、あっ、だめ、だめ!」
「イクマ……イクマ、っ」
セルデアが耳元近くで俺の名前を呼ぶ。掠れた声は熱っぽく、色気が漂う。優しく呼びながら、容赦なく腰を叩きつけてくる。堪らず喉を晒すように、顔を上げた。
「んっあ、いく、あっ、出る……あっ、ぁっ!」
逃げることは許さないとばかりに腕で引き寄せられる。それと同時に脳の奥で光が弾けるような感覚と共に、精液を吐き出した。勢いよく飛び出した白濁の液は地面に散っていく。びくびくと小刻みに身体の震えが止まらない。
「っく、ぁ……っ!」
セルデアの低めの唸り声と共に腹の奥に熱い液体が吐き出される。すべて奥まで注ごうとするような抽挿に、断続的な嬌声が俺の口から零れた。
セルデアはしばらくそのまま動かなかった。繋がったまま背後から俺を抱きしめていた。腕にあるものを決して手放さないように。
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