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12.ファルパール植物園
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役所を後にしたシェーラたちは馬車に乗り、帰路へと着いていた。
一つ、行く時と違うのは馬車の中にカイがいないことだ。あの後、キースはカイにノックから聞かされた話を伝え、周辺の聞き込みやエドゥーラ伯爵家の調査へと向かった。
用向きが済んだシェーラは、ふぅっと息を漏らして隣に座っているリサの肩に頭をこてりと乗せた。
邸から役所までは馬車で、役所に着いてからもほとんど歩いていないとはいえ、久しぶりの馬車の揺れは身に堪えたし、何より気疲れしてしまった。
「シェーラ、この後はどうする?」
「え?」
キースに問いかけかれ、シェーラはリサの肩から頭を話し、居ずまいを正してから、きょとんとした顔をキースへと向けた。
「このまま帰ってもいいけど、マリーヌも羽を伸ばしておいでって言っていただろう?」
「ああ、そうですね・・・・・・」
せっかくの数年ぶりの外出。疲れてはいるが、それがこんな理由で、用事を済ませたら即帰宅というのも癪に触る。
シェーラはどうしようか考えたが、ずっと邸に引き籠っていたため、すぐにここ! という場所が思いつかなかった。
「ここから近いし、ファルパール植物園なんてどう?」
ファルパール植物園は、アルトゥニス侯爵家が経営している植物園の一つだ。
「カイもいないし、俺も邸に戻らなくちゃいけないから付き添ってあげることは出来ないけど、うちが運営している施設ならリサと二人でも安全だし、シェーラも植物園の花たちの様子は見たいだろう?」
花が好きなシェーラは、邸の庭で花を育てるだけでなく、品種改良なども行っており、新しく改良した花や技術をアルトゥニス侯爵家が経営する植物園に提供している。
植物園へ提供した花たちは信頼の置ける園芸員たちに世話を任せ、毎年開花時期になると成長速度や病気をしてないかなどの経過報告が事細かに書かれて送られてくるので、もう何年も植物園に足を運んでいなかった。
そう考えると、久しぶりに行ってみたい気持ちが沸き上がり、シェーラはキースの提案に首肯した。
「はい。では、ファルパール植物園まで送って下さい」
「分かったよ」
キースが御者へ行き先変更の指示を伝える。
馬車が進み、別れ道に差し掛かると、来た時とは逆の道のファルパール植物園へ通じる道へと入った。見える景色も変わってくる。
アルトゥニス侯爵家から役所までは様々な店が多く立ち並んでいたが、それとは打って変わって進むごとに窓から見える建造物が減っていく。建物がまばらになっていくにつれ、緑の芝に覆われた開けた空間が多くなっていく。
ファルパール植物園は王都でも大きな公園であるグリーンパーク内にあり、馬車は既に公園内に入っていた。
カタカタと車輪を回し、芝生の間の土をならした道路を通ると、大きな塔のような建物が見えてくる。全体を特別な硝子で作られた建物は、中が透けて見えて、奥に緑がところ狭しと広がっている。
目的地であるファルパール植物園だ。
馬車が入口付近で停まり、シェーラとリサが降りる。
「帰りは迎えの馬車を寄越すから。何時がいい?」
「うーん、新しいお土産物を考えようと思ってたんですよね。花の様子だけでなく、従業員に話を聞いたり、客層や園内の様子を調べたいので、時間が掛かると思います。なので、迎えは夕方頃にお願い出来ますか?」
「分かったよ。楽しんでおいで」
「はい!」
馬車を見送ると、シェーラは弾んだ足取りで入園口へ向かう。
「リサ、行きましょうか♪」
「はい、お嬢様」
リサと二人で入り口を潜ると、園内は森の中にも似た清らかな空気の匂いがした。緑が多く、特殊硝子の天井から余すところなく日の光が射し込んでいる園内にはいくつもの花壇や柵で仕切りが作られており、区画によって多種多様な植物が栽培されている。
なるべく自然に近い形で受粉させる目的で放し飼いにされている蝶々が、ひらひらと綺麗な羽をはためかせて花から花へと蜜を求めて、シェーラの目の前を横切った。
入り口の脇には園内の見取図や季節の見頃の花などが描かれた案内書が差し込まれたラックがあるが、久しぶりとはいえ園内の構造は完全に頭に入っているシェーラは、そのまま園内を進んでいく。
一番最初に足を向けたのは、薔薇の区画だった。
「見事に咲いていますね!」
リサが今が満開の薔薇を見て瞳を輝かせる。
煉瓦作りの花壇で仕切られ、道を作るように左右に咲いている薔薇は、奥に進むに連れて色が変わってくる。
最初は赤、続いて橙、その先に黄色で、更に進めば緑、隣は青で、徐々に藍色になっていき、最後は紫。鮮やかか色の七変化にまるで虹の上を歩いているような心地になってくる。
「うん、ちゃんと色ごとに咲いている。どれどれ」
シェーラがしゃがみ込み、花壇の土へと手を伸ばす。指の先で僅かに土を掬い上げ、それを口元へ持って行き──
「お・嬢・様?」
「はっ!」
伸ばした舌先が指に触れる前に、リサから制止の声が掛かる。
背後からの冷え冷えとした圧に、シェーラは汗をだらだら流しながら急いで指先をハンカチで拭ったが、見られてしまってはもう遅い。
「り、リサ! 違うのよ、これは──」
「言い訳無用! あれほど申し上げましたのに! さては私の目のないところでお屋敷の土も舐めてますね!? 体に良くないと何度も何度もご注意申し上げているのに!」
「ごめんなさい~! でも、だって、土の様子を見るにはこれが一番なんだもの!」
リサのお説教に、シェーラはすぐさま白旗を上げる。
ここにある薔薇はシェーラが品種改良を行ったものの一つで、肥料の成分の量によって花の色が変わりやすくなっているのだ。
シェーラは昔から物事にのめり込むと突飛な発想をすることがあり、ある日、今やろうとしたように土を舐め始めた。その頃はまだ本格的に研究や実験が出来る環境が揃っていなかったため、土の具合を五感で調べようとしたのだ。
観察し、匂いを嗅ぎ、触って、時に耳を澄まし、味わった。
当然見咎めた両親や兄姉やリサは、シェーラを叱ってやめさせようとしたが、好奇心に勝てなかったシェーラはこっそりと隠れて土を舐め続け、結果、成分分析をしなくても土の性質が何となく分かるという変な特技を身につけた。
気づいた家族やリサは大激怒だったが、シェーラのこの癖はいまだ直ってはいない。
とは言え、体に良くないからリサが怒るのももっともである。
完全にお説教モードに入ってしまったリサを前に、何とかこの窮地から逃れられないものかとシェーラは心の中で助けを呼ぶ。
そんなシェーラの祈りが聞き届けられたのか、ただの偶然なのか。横から二人を呼ぶ声が掛かった。
「おや。シェーラお嬢様にリサちゃん。いらっしゃってたんですかい?」
二人が同時にそちらを向くと、そこには大きなスコップを肩に担いだつなぎ姿の初老の男性がいた。
一つ、行く時と違うのは馬車の中にカイがいないことだ。あの後、キースはカイにノックから聞かされた話を伝え、周辺の聞き込みやエドゥーラ伯爵家の調査へと向かった。
用向きが済んだシェーラは、ふぅっと息を漏らして隣に座っているリサの肩に頭をこてりと乗せた。
邸から役所までは馬車で、役所に着いてからもほとんど歩いていないとはいえ、久しぶりの馬車の揺れは身に堪えたし、何より気疲れしてしまった。
「シェーラ、この後はどうする?」
「え?」
キースに問いかけかれ、シェーラはリサの肩から頭を話し、居ずまいを正してから、きょとんとした顔をキースへと向けた。
「このまま帰ってもいいけど、マリーヌも羽を伸ばしておいでって言っていただろう?」
「ああ、そうですね・・・・・・」
せっかくの数年ぶりの外出。疲れてはいるが、それがこんな理由で、用事を済ませたら即帰宅というのも癪に触る。
シェーラはどうしようか考えたが、ずっと邸に引き籠っていたため、すぐにここ! という場所が思いつかなかった。
「ここから近いし、ファルパール植物園なんてどう?」
ファルパール植物園は、アルトゥニス侯爵家が経営している植物園の一つだ。
「カイもいないし、俺も邸に戻らなくちゃいけないから付き添ってあげることは出来ないけど、うちが運営している施設ならリサと二人でも安全だし、シェーラも植物園の花たちの様子は見たいだろう?」
花が好きなシェーラは、邸の庭で花を育てるだけでなく、品種改良なども行っており、新しく改良した花や技術をアルトゥニス侯爵家が経営する植物園に提供している。
植物園へ提供した花たちは信頼の置ける園芸員たちに世話を任せ、毎年開花時期になると成長速度や病気をしてないかなどの経過報告が事細かに書かれて送られてくるので、もう何年も植物園に足を運んでいなかった。
そう考えると、久しぶりに行ってみたい気持ちが沸き上がり、シェーラはキースの提案に首肯した。
「はい。では、ファルパール植物園まで送って下さい」
「分かったよ」
キースが御者へ行き先変更の指示を伝える。
馬車が進み、別れ道に差し掛かると、来た時とは逆の道のファルパール植物園へ通じる道へと入った。見える景色も変わってくる。
アルトゥニス侯爵家から役所までは様々な店が多く立ち並んでいたが、それとは打って変わって進むごとに窓から見える建造物が減っていく。建物がまばらになっていくにつれ、緑の芝に覆われた開けた空間が多くなっていく。
ファルパール植物園は王都でも大きな公園であるグリーンパーク内にあり、馬車は既に公園内に入っていた。
カタカタと車輪を回し、芝生の間の土をならした道路を通ると、大きな塔のような建物が見えてくる。全体を特別な硝子で作られた建物は、中が透けて見えて、奥に緑がところ狭しと広がっている。
目的地であるファルパール植物園だ。
馬車が入口付近で停まり、シェーラとリサが降りる。
「帰りは迎えの馬車を寄越すから。何時がいい?」
「うーん、新しいお土産物を考えようと思ってたんですよね。花の様子だけでなく、従業員に話を聞いたり、客層や園内の様子を調べたいので、時間が掛かると思います。なので、迎えは夕方頃にお願い出来ますか?」
「分かったよ。楽しんでおいで」
「はい!」
馬車を見送ると、シェーラは弾んだ足取りで入園口へ向かう。
「リサ、行きましょうか♪」
「はい、お嬢様」
リサと二人で入り口を潜ると、園内は森の中にも似た清らかな空気の匂いがした。緑が多く、特殊硝子の天井から余すところなく日の光が射し込んでいる園内にはいくつもの花壇や柵で仕切りが作られており、区画によって多種多様な植物が栽培されている。
なるべく自然に近い形で受粉させる目的で放し飼いにされている蝶々が、ひらひらと綺麗な羽をはためかせて花から花へと蜜を求めて、シェーラの目の前を横切った。
入り口の脇には園内の見取図や季節の見頃の花などが描かれた案内書が差し込まれたラックがあるが、久しぶりとはいえ園内の構造は完全に頭に入っているシェーラは、そのまま園内を進んでいく。
一番最初に足を向けたのは、薔薇の区画だった。
「見事に咲いていますね!」
リサが今が満開の薔薇を見て瞳を輝かせる。
煉瓦作りの花壇で仕切られ、道を作るように左右に咲いている薔薇は、奥に進むに連れて色が変わってくる。
最初は赤、続いて橙、その先に黄色で、更に進めば緑、隣は青で、徐々に藍色になっていき、最後は紫。鮮やかか色の七変化にまるで虹の上を歩いているような心地になってくる。
「うん、ちゃんと色ごとに咲いている。どれどれ」
シェーラがしゃがみ込み、花壇の土へと手を伸ばす。指の先で僅かに土を掬い上げ、それを口元へ持って行き──
「お・嬢・様?」
「はっ!」
伸ばした舌先が指に触れる前に、リサから制止の声が掛かる。
背後からの冷え冷えとした圧に、シェーラは汗をだらだら流しながら急いで指先をハンカチで拭ったが、見られてしまってはもう遅い。
「り、リサ! 違うのよ、これは──」
「言い訳無用! あれほど申し上げましたのに! さては私の目のないところでお屋敷の土も舐めてますね!? 体に良くないと何度も何度もご注意申し上げているのに!」
「ごめんなさい~! でも、だって、土の様子を見るにはこれが一番なんだもの!」
リサのお説教に、シェーラはすぐさま白旗を上げる。
ここにある薔薇はシェーラが品種改良を行ったものの一つで、肥料の成分の量によって花の色が変わりやすくなっているのだ。
シェーラは昔から物事にのめり込むと突飛な発想をすることがあり、ある日、今やろうとしたように土を舐め始めた。その頃はまだ本格的に研究や実験が出来る環境が揃っていなかったため、土の具合を五感で調べようとしたのだ。
観察し、匂いを嗅ぎ、触って、時に耳を澄まし、味わった。
当然見咎めた両親や兄姉やリサは、シェーラを叱ってやめさせようとしたが、好奇心に勝てなかったシェーラはこっそりと隠れて土を舐め続け、結果、成分分析をしなくても土の性質が何となく分かるという変な特技を身につけた。
気づいた家族やリサは大激怒だったが、シェーラのこの癖はいまだ直ってはいない。
とは言え、体に良くないからリサが怒るのももっともである。
完全にお説教モードに入ってしまったリサを前に、何とかこの窮地から逃れられないものかとシェーラは心の中で助けを呼ぶ。
そんなシェーラの祈りが聞き届けられたのか、ただの偶然なのか。横から二人を呼ぶ声が掛かった。
「おや。シェーラお嬢様にリサちゃん。いらっしゃってたんですかい?」
二人が同時にそちらを向くと、そこには大きなスコップを肩に担いだつなぎ姿の初老の男性がいた。
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