無能だと言われ続けた聖女は、自らを封印することにしました

天宮有

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第12話

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リカルド視点

 私は森の中を歩き、人が住める場所を用意しようと考えていた。
 この森はローノック国で最も危険とされる森で、高位の冒険者以外は立ち入るべきではないとされている。

 ここ最近、特にフィーレ様が聖女となってからは一度も森の外にモンスターが出ていないらしい。
 上位冒険者にとって狩場と呼ばれる場所になるも、奥深くに進むことはできないらしい。

 それでも――今の私なら、何の問題もなくモンスターを排除していく。
 明らかに人が来たことのないだろう森の奥深くに、私は木々に囲まれた広場を発見する。

 流石に森のモンスターが増えすぎると人を襲いに出る可能性があるため、討伐依頼は出ていた。
 森から出ると追って来なくなることもあって、冒険者にとっては危険でも報酬が美味しいらしい。

 そして強力な冒険者がいてくれるということで、ローノック国は安全だと評判がよくなっている。

「その評判もここまででしょう……新たな聖女がフィーレ様よりできないのは間違いありません」

 魔法協会の賢者様の目は確かなのに、陛下と王子は無能だと言い放った。
 恐らくフィーレ様を見下していることは知らないも、不当な扱いを受けていることは察しているはずだ。

■◇■◇■◇■◇■

 私はとにかくモンスターを排除して、生活する場所を作っていた。
 どうやら封印されたフィーレ様がいると、モンスターは寄ってこないらしい。

「それでも、フィーレ様から目を離したくありませんけど……仕方ないですね」

 これから人が住む場所を作るためには、森を出て街に行く必要がある。
 動ける人間が私しかいない以上、仕方がないと……私は、苦肉の策に出る。

「この森に住まう動物と契約して……フィーレ様の新たな護衛にします」

 もし陛下と王子がフィーレ様を追い出した時に備えて、私は動物と契約する魔法を覚えていた。

「フィーレ様の傍にいるのですから、護衛に相応しく強い動物を探さねばなりません」

 そう決意して――私は行動に出ようとしていた。
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