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第17話
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リカルド視点
私は魔法道具を扱う錬金者の青年から、様々な話を聞く。
この国はモンスターによる被害を受けているけど、王家の権力で話題にすることを禁じているようだ。
「何も知らない国民や冒険者は、平和なままだと考えて国から出ない」
「なるほど……私も知りませんでした」
私は森で暮らしていたから知らなかっただけでも、事情を話す気はない。
どうやらこの付近ではモンスターの被害が少ないから、あまり話題にならないようだ。
「恐らく君が、森のモンスターを狩っているからだろう……君がいるから、この街は平和だ」
「他の街や村は被害が出ていて、対処しても聖女アビリコは何もしていない……ですか」
「護衛がマリウス王子というのもあるだろう。聖女として異変の調査をするのが普通だが、何もしていないようだ」
「それは……もうアビリコは、聖女とは呼べませんね」
青年の話を聞き、私は聖女アビリコと護衛マリウス王子に呆れるしかない。
フィーレ様の聖女の座を継いだのなら、最低限聖女としての行動はとるべきだ。
「貴方は4、5年でローノック国が滅ぶと言っていましたけど、そんなに短いのですか?」
「兵士長ジェノスが国に滞在するかどうかで更に短くなるだろう……ジェノスは判断が正確だ。余程のことがなければ引き際を間違えない」
今までそこまで被害を出さずモンスターの襲撃を対処しているのは、ジェノス様がローノック国にいるかららしい。
指揮能力が高く、更に今までの功績によって冒険者達に慕われているから――ジェノス様の為に動く人が多いようだ。
それでもローノック王やマリウス殿下は、平民上がりのジェノス様を認めようとはしないだろう。
フィーレ様がいない分、更に強く当たっている可能性もあって……もう国を見捨てようと行動しているかもしれない。
「まだローノック国にいる辺り……流石の王家もジェノスを失えばどうなるかわかっているから、金だけは積んでいるのだろう」
ジェノス様はどこでも問題なく生きていけるだけの強さがあるから、国が終わるとなればいくら積まれても見捨てるだろう。
ローノック王やマリウス殿下はそれに気付かず、給金を上げて平民上がりだと文句を言い続けるに違いない。
もし実力を評価するのであればフィーレ様の邪魔をしているわけがなく……フィーレ様は、自らを封印しなかったはずだ。
「君が提供する素材を取引できなくなるのは辛いが……早急に、この国から離れておきたい理由もある」
「どうしてですか?」
もしかしたら個人的な事情なのかもしれないけど、私は尋ねてしまう。
青年の表情が青ざめていて――何かに恐怖していると、察することができていたからだ。
「私にもよくわからないが……先月、王都の方角からとてつもない力を感じ取った」
それなら私が気付いてもおかしくないはずだけど、フィーレ様が傍にいたからだろうか?
森の中にはとてつもない力を持った生物が多すぎるから、気付くことができないのかもしれない。
錬金者の青年は、震えた声で話を続ける。
「あの得体の知れない膨大な力を感じてから……とてつもなく嫌な予感がしている。この国はじきに滅びるだろう」
青年はそう呟いて――何があったとしても、フィーレ様なら対処できると私は確信している。
それでもローノック国の為に力を使う必要はなく、この国が滅ぶのなら滅べばいいと、私は考えていた。
私は魔法道具を扱う錬金者の青年から、様々な話を聞く。
この国はモンスターによる被害を受けているけど、王家の権力で話題にすることを禁じているようだ。
「何も知らない国民や冒険者は、平和なままだと考えて国から出ない」
「なるほど……私も知りませんでした」
私は森で暮らしていたから知らなかっただけでも、事情を話す気はない。
どうやらこの付近ではモンスターの被害が少ないから、あまり話題にならないようだ。
「恐らく君が、森のモンスターを狩っているからだろう……君がいるから、この街は平和だ」
「他の街や村は被害が出ていて、対処しても聖女アビリコは何もしていない……ですか」
「護衛がマリウス王子というのもあるだろう。聖女として異変の調査をするのが普通だが、何もしていないようだ」
「それは……もうアビリコは、聖女とは呼べませんね」
青年の話を聞き、私は聖女アビリコと護衛マリウス王子に呆れるしかない。
フィーレ様の聖女の座を継いだのなら、最低限聖女としての行動はとるべきだ。
「貴方は4、5年でローノック国が滅ぶと言っていましたけど、そんなに短いのですか?」
「兵士長ジェノスが国に滞在するかどうかで更に短くなるだろう……ジェノスは判断が正確だ。余程のことがなければ引き際を間違えない」
今までそこまで被害を出さずモンスターの襲撃を対処しているのは、ジェノス様がローノック国にいるかららしい。
指揮能力が高く、更に今までの功績によって冒険者達に慕われているから――ジェノス様の為に動く人が多いようだ。
それでもローノック王やマリウス殿下は、平民上がりのジェノス様を認めようとはしないだろう。
フィーレ様がいない分、更に強く当たっている可能性もあって……もう国を見捨てようと行動しているかもしれない。
「まだローノック国にいる辺り……流石の王家もジェノスを失えばどうなるかわかっているから、金だけは積んでいるのだろう」
ジェノス様はどこでも問題なく生きていけるだけの強さがあるから、国が終わるとなればいくら積まれても見捨てるだろう。
ローノック王やマリウス殿下はそれに気付かず、給金を上げて平民上がりだと文句を言い続けるに違いない。
もし実力を評価するのであればフィーレ様の邪魔をしているわけがなく……フィーレ様は、自らを封印しなかったはずだ。
「君が提供する素材を取引できなくなるのは辛いが……早急に、この国から離れておきたい理由もある」
「どうしてですか?」
もしかしたら個人的な事情なのかもしれないけど、私は尋ねてしまう。
青年の表情が青ざめていて――何かに恐怖していると、察することができていたからだ。
「私にもよくわからないが……先月、王都の方角からとてつもない力を感じ取った」
それなら私が気付いてもおかしくないはずだけど、フィーレ様が傍にいたからだろうか?
森の中にはとてつもない力を持った生物が多すぎるから、気付くことができないのかもしれない。
錬金者の青年は、震えた声で話を続ける。
「あの得体の知れない膨大な力を感じてから……とてつもなく嫌な予感がしている。この国はじきに滅びるだろう」
青年はそう呟いて――何があったとしても、フィーレ様なら対処できると私は確信している。
それでもローノック国の為に力を使う必要はなく、この国が滅ぶのなら滅べばいいと、私は考えていた。
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