無能だと言われ続けた聖女は、自らを封印することにしました

天宮有

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第36話

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マリウス視点

 アビリコはもう、聖女でいることを嫌がっている。

 元聖女という肩書は、次期国王に相応しいだろう。
 これで聖女の座から降りたとしても、アビリコを切り捨てることにならないはずだ。

 俺がそう言って説得すると、アビリコは喜んで聖女の座をフィーレに譲ると告げた。
 これで後はフィーレを見つけ出し、聖女に戻すだけでも……未だにフィーレを発見することができてい。

 廊下でアビリコを説得した俺は、部屋に戻って今後の行動を決めようとしていた。

■◇■◇■◇■◇■

 部屋で俺は、今後どうするべきかを考える。
 そして……宰相が告げたフィーレの行動予測を聞き、俺は閃く。

「もしこの国にいるのなら、今の現状を知ってフィーレは動かないわけがない」

 今までフィーレの容姿を伝えて捜索させていたが、変装している可能性もある。
 それなら……人々を治している聖女のような存在がいないか、これから念入りに調べさせればいい。

 この命令は成功して、俺はフィーレがこの国にいることを知ることができる。
 それでも全力で捜索することができず――これからローノック国は、フィーレの捜索に集中することができなくなろうとしていた。
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