婚約者の命令で外れない仮面を着けた私は婚約破棄を受けたから、仮面を外すことにしました

天宮有

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第4話

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 私の仮面の外し方を、ロランは知っているようだ。

 2人きりになった教室で、ロランは話を続ける。

「まず、俺はシエルの魔力の高さを知っていた。外れない仮面をつけたことによるもので、君は状況を受け入れていたことも知っている」

 力はバルターの命令で隠していたけれど、ロランほどにもなると察知することができるらしい。
 ロランの言うとおり……私はバルターから婚約破棄を受けるまで、仕方ないことだと考えていた。

 立場がバルターのクースラ侯爵家より低く、婚約すればトスラス伯爵家の為にもなる。
 バルターの命令は聞くべきと判断していたから、昨日まで仮面を外そうと思ったことはない。

「君は設備が充実している学園にいるのに、仮面を外そうと今まで行動していない……君が仮面を受け入れているのなら、俺は関与すべきじゃないと考えていた」

「そして、今日……ロラン様は、私が仮面を外したいことを知ったのですか?」

「察しがいいね。昨日の婚約破棄の噂は耳にしてたから、気になって俺がシエルの教室に行ったらあの騒ぎ……ダリアは本当に不快だった」

 微笑んでいるけれど、内心ダリアに怒っていそう。

「もうダリアやバルターが関係する危機的状況は、基本的に対処しないことにすると決めた」

 決意を口にするロランは、やっぱりダリアにかなり怒っていた。

 恐らく関係のない人が大勢巻き込まれる場合は、例外として動くつもりのはず。
 ロランが危機的状況を対処しない……それは、ダリアとバルターの家にとって大損害だ。

 ロランは絶対的な魔法と魔力を持っていて、誰からも力になって欲しいと頼まれている。
 基本的にロランは頼みを引き受けてすぐ解決するから、この国は世界規模で平和な国と有名だった。

 それでもロランが不快だと思った人は力にならないことがあり、それによって破滅した家もあるらしい。
 もし危機的状況になれば……バルターとダリアの家は、侯爵家だとしても破滅しそうな気がする。

「話がそれた。仮面を外そうと思うけど……俺は力になるだけで、外すにはシエルの力が必要となる」

 ロランがそう言って、私は頷く。

「はい」

「俺が魔力を流してサポートするから、シエルは言うとおりにして欲しい」

「わかりました……よろしくお願いいたします」

 そう言って――私は、ロランの言うとおりに魔力を仮面に流す。

 まるで仮面を解体していくように、ロランの指示を聞いて魔力を仮面に込めていく。
 ロランの魔力が私に流れてたことでスムーズに進み、仮面が外れそうになっていた。

「シエルの着けている仮面は危険な魔法道具で、手順通り魔力を込めないと抵抗してくる……抵抗のために装着者の魔力、魔力がなければ生命力を使うから、俺が協力しておきたかった」

 ロランは私の着けている魔法道具を調べてくれたみたいで、仮面の力に恐怖する。
 もし私が外せないか魔力を仮面に込めて失敗したら……最悪の場合、命を落とすほと危険な魔法道具だ。

 バルターはどうしてそんな仮面を持っていたのかが気になるけど、今は意識を仮面に集中させよう。

 そして数分後――私は仮面を外すことに成功して、声を漏らす。

「……仮面を外せたのに、魔力がそのままです」

 仮面を着けて上昇した魔力が、仮面を外してもそのままなことに……私は驚いていた。
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