私を追い出した後に後悔しても知りません

天宮有

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第4話

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 私は元夫と元家族との会話を終えて、屋敷から出ていこうとしている。。
 廊下を歩いていると、一人の青年が私の前に立っていた。

 この人は執事長のセインで、長身の短い黒髪と穏やかそうな雰囲気がある人だ。
 私が来るのを待っていたと推測できて、対面したセインが話す。

「お疲れさまでした……マイラ様は、これからどうするつもりですか?」

「それを話せば、今後あなたは私の居場所をラドス様に話すのではありませんか?」

「……私が何を言っても、考えが変わることはなさそうですね」

 笑顔で話す辺り、私の返答を予測していたらしい。

 この人は領主のラドスが旅行に行っている間、私の傍で一緒に働いていた。
 監視役だったと推測できて、私は気になることがありセインに尋ねる。

「私の仕事内容を知っていたのに、セインはラドス様に報告しなかったのでしょうか?」

「報告はしました。ラドス様はファゾラ様の方がマイラ様より優れていると思い込んでいます」

「……あなたは今後なにが起こるのか予想できていたのに、ラドス様を止めなかったのですね」

「止めることは不可能です。ラドス様はファゾラ様と結婚することしか考えていないので、私が何を言っても無意味でしょう」

 断言したセインだけど、私も同意見だ。
 長話をする気はなくて、最後に私は聞いておきたいことがある。

「執事長のセインとしては、これからどうなると思っていますか?」

「理想はファゾラ様の発言が事実ということですが、ありえないでしょう」

「わかりませんよ?」

「事前にドラリザ伯爵家の魔法道具店は調べています。ファゾラ様では、ここ1ヶ月のマイラ様と同じ成果が出せるわけありません」

「……私を追い出した後で後悔するとわかっているのに、セインは止めないのですね」

 執事長なのに、侯爵家に不利益な行動をとっている。
 それが気になり聞いてみると、セインは頷いて言う。

「私はラドス様の末路を見届けたいと思っています。あなたと結婚したことで変わると喜んでいたのに、あそこまで愚かだとは思いませんでした」

「……そうですね。私も同じ考えです」

 セインとしては、ラドスが変わることを望んでいたらしい。
 それでも無理だったから諦めたようで、今ではラドスの今後を見たくなったようだ。

 この1ヶ月でセインの仕事を見てきたから、どこでも問題なく働けると知っている。
 今は主の末路に興味があるようで、その後は別の主を探しそうだ。

 セインと話し終えた私は屋敷を出ていき、今後の行動は決めている。
 まずは力になると言ってくれたアルベール王子の元へ行き、私の離婚と勘当を報告しよう。
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