【BL・R18】俺とシテみたいって・・・何をですか?

もえこ

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告白

「寺崎…今から俺がお前に話すこと、かなりおまえにとって衝撃的な内容かもしれない。でも…このままずっとお前に話さないわけにもいかない。だから、全て…お前に言うな。ごめん…な…」

寺崎は俺の目を見て、コクリと頷きまっすぐに俺を見て告げる。
「このまま状況がわからないまま、おまえに避けられる方が、俺は…嫌なんだ、夜も眠れない…いいから話してくれ。」

「わかった…」俺は、もはや引き伸ばしたいわけではなかったが、まずは熱い珈琲を一口飲んで、自分の心を落ち着ける。
真実を話すことで寺崎の受ける衝撃はもちろん想像を絶するが、当然、俺自身もあの夜のことを思い出しながら話すことになる。まだ…心の傷が残っていて、心の準備もいまいちな状態での告白だ。

まずは自分を落ち着かせる必要があった。
熱くて香りの良い珈琲が、少しだけ俺の心を、穏やかにしてくれた。
よし…大丈夫だ、俺。さあ、いけ…自分自身に発破をかけて指令を出す。

「寺崎…あの夜のこと、順を追って話す前に、お前がどこまで、覚えてるか、教えてくれ。そこから先は俺が話すから。」

寺崎は答える。

「あの飲み会の夜…俺が酔っぱらったお前を俺の部屋に連れてった…よな。おまえが夜中に目を覚まして、シャワー…したことまでは、うん、覚えてる。

そう、水、お前確か、水…飲んだろう?…うん、そこくらいまでは記憶があるんだ…んで…そうそう、お前が客なのに、しかも具合悪そうなのにソファーに寝るとかいうから、ベッドかソファーか、譲り合いみたいになって、おまえ、頑固でソファーでいいって言うから、確か俺はベッドで、おまえはソファーに…そうだ、そうやって寝た…。うん、そこまでは、覚えてるんだ…。
それで、翌朝…っていうか、昼過ぎ俺が目覚めた時には、おまえはもう、いなかった…」

俺はうなずき、寺崎の話の空白を埋める説明を始めた。

「おまえの記憶が途切れてるところ、その空白のところに…おまえの別人格、シュウという男が現れたんだ。もちろん…俺はその時もずっと、それはおまえ自身…だと信じて疑わなかった… んで、そいつが…」
俺は核心に触れるべく、ゴクリと唾をのんだ。うまく、話せるだろうか。しっかりしろ…俺…。

「そいつがさ…最初、俺に…キ… 」…っつ… 
キス…も言えないのか、俺。
ほら…寺崎が目を真丸くして不安そうに、俺を見てる…ハッキリいうんだ…今後の寺崎と…俺自身のためにも。 

「もう、言うぞ…寺崎、覚悟して聞け。
そいつ、シュウが…俺に、キス…をしてきた…もちろん俺は嫌だと…断った…。やめてくれって、何度も口で言ったし、身体でも全力で、抵抗した…だけど、奴は力…すごく強くて、全然抵抗、出来なくて…んでさ…キス…された」

寺崎が目を見開いて、俺を見る。
寺崎の顔が、驚きと苦痛に歪んでいるのが、分かった…

でも…寺崎…キス、だけじゃ…ないんだ…
俺だって…こんなこと言いたくないし、その事実を認めたくない。
でも…俺は…シュウに…その後、強姦…されたんだ…。それこそ…抵抗もできず、無理矢理に…

俺は細部を思い出しそうになるのを必死に抑え込む。
ヤバい…俺ももたない… なるべく要点だけ話して、さっさと…この嫌な時間を終わらせよう。
いまだ、キスが精いっぱいで、まだ核心部分を言えていない。
寺崎の受ける衝撃を最小限にしたいが、やはり無理な気がした。どのように説明しても、事実は変わらない…。

俺は、残酷に…話を続ける。寺崎は、下を向いて…無言だ…この時点でかなり暗い…けど大丈夫だろうか。

「んでさ…まあ、それだけ…だったら…まだ…全然さ…まあ、酔った勢いの笑い話?みたいので、済んだかもしれないんだけど…その後… その後…さ…」

俺の脳裏に、思いがけず突如、シュウの残忍な行為が、よみがえる。

俺の両腕を拘束して、胸をいじりながら、同時に俺の…下半身をまさぐり…奴の口内に…俺のモノを含んで…

何度も何度も、俺の身体の敏感な…場所に…指や…口で…激しい刺激を…与えられて… 

最終的に、俺のその…受け入れたことのないあの場所に、奴は…シュウは…残酷に己のモノを…突き入れ…て…何度も激しく突き上げて…俺を… 俺を…乱暴に…犯した…んだ…  ああ… 駄目だ… 眩暈がしてくる…

続きを告げられず、俺は震える手で珈琲のカップを持ち上げ、もう一度珈琲を口に含む…
もはや、味が…全くしない。

…また日を改めるより、苦しいけど今、言わなきゃ…コイツのために、俺自身のために、言わなきゃ…。

「ごめん…ちょっと、待ってな…よし、大丈夫だ。

うん、そう…キスの後だけど…奴は…シュウは…俺を…もう…ハッキリ言うぞ、お前は悪くないし、本当に驚くなよ…。今、言うからさ… 俺にとっては、なんてことはない、俺は別に、その辺にいる、かよわい女の子じゃないんだから、男だし、そもそも、もう忘れたし。」 …前置きを以上に長くしてしまう俺…
 
「そう…キスの後、アイツは、シュウはな…俺を…俺を無理矢理、…ご…ごうか…ん、強姦…した…おまえのその…身体を操って… おまえも…勝手にそんなことされて、不本意だとは思うけど…

ごめん…俺…だからそれで俺…おまえの中のシュウっていう人格の存在に気付くまで…おまえに対して…実はものすごい…怒ってたし…この現実を…受け止められなかった…んだ…だから…だからさ…」顔をあげて、寺崎を見る。

 

寺崎は…震えていた… そして… 寺崎は… 気付けば、

     静かに…泣いていた …

その、綺麗な顔に…何度も伝う、透明な涙が…同時に…

  俺の心をも…締め付けてきた…


                          
          

















 
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