【完結(続編)ほかに相手がいるのに】

もえこ

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~智花~

欲望

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「遠恋で、気付けばコミュニケーションが激減してそのまま、自然消滅…俺の友達にもいますよ、まあ、俺の友達はシレっと女から逃げて、自然消滅を狙ってたみたいなんですけど……。相手の女が多少ストーカー気質っていうかなんていうか…そのダチの対応に納得いかなかったのか、いきなり突撃訪問してきて、マジ修羅場だったみたいですけど…」

「… へえ … そんなことが… 」

シレっと逃げて…自然消滅をはかる…  

そうか… 

遠距離恋愛の場合、もはや滅多に、顔を合わせる機会はない…
場合によっては、そういうことも、ありうるのかもしれない…。

でも、修哉さんは九州に来たいと、ただ、そう言った…。

電話やメールでも済むかもしれない別れ話を私にするために、わざわざ九州に来るつもりなのだろうか…。
もしそうだとすれば、律義な性格の修哉さんらしいとも、いえなくもない…。 

でもその一方で、残酷な面会だとも言えそうだ…
顔を見て正面から修哉さんにフラれれば、より一層辛くなる気がする…。

それとも、もしかして…その予測自体、私の単なる杞憂に過ぎないのだろうか…

「… … … 」

「…と~もかさ~~ん!大丈夫ですか…?やっぱなんかあったんですね…彼氏と…」

「… 何も、ないけど… 昨夜ね、今度こっちに来たいって彼から連絡があった…」

自問自答したくなる…。

なぜ、こんな話を彼にしてしまうのだろう…誰かに、聞いて欲しいのだろうか…。

「へえ。じゃあ、嬉しいことじゃないんですか?普段なかなか会えない分、彼氏と熱い夜を過ごせるんじゃないですか?」

「… … … 」

熱い夜… 

そんな夜が…はたして、これまでに修哉さんと私の間に、あったことがあっただろうか…

「… … …」思わず、考えてしまう…。

「… あ… なんか、俺から話振ってすみませんけど…智花さん、俺…また、したくなってきました…」

「… え… ?」思わず、聞き返してしまう… 
それと同時に、身体の奥深くに、決して不快ではない、疼きを覚える…。

「智花さん、スタイル良いし…胸、触りたい…朝…こんな風に明るい所でするのも、燃えません…?」

「… もう… 三橋君って、いつも、そんなことばっか… 」

「… いや… ?嫌なら、しませんけど… … 」

悪戯っ子のような彼の視線が、私をとらえる。
きっと、気付かれている…。
私が断らないと、彼はきっと、わかっている…。

彼とのセックスは嫌いじゃない。
むしろ、好きだ… 

私が主導する、修哉さんとのセックスとは違う…

男の主導で、激しく求められることで、心と身体が満たされる… 快楽しかない… 

私はコクリと頷く。

「… いや、 じゃない…  別に、いいよ、…  」

「…そう、こなくっちゃ…!遠慮なく、おかわり、いただきま~す。」

「… んぅっ … ん… 」  

くくっと笑った後に唇を塞がれ、生温かな舌を絡められ、思考が停止する…。

服を荒々しく、脱がされながら… 

 私は自身の欲望のままに、彼に身を委ねた…










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