【完結(続編)ほかに相手がいるのに】

もえこ

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~智花~

恋愛相談

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「智花さ~ん!お久です、元気してましたぁ?」

久々に行ったヨガで、瑠衣に声を掛けられた。

「あ…!久々だね!瑠衣ちゃん、私は変わらず元気だよ~元気してた…?」

瑠衣の明るい笑顔を見ながら、
そういえば、1週間ほど出張に行くみたいなことを言っていたなと思い出す…。

咄嗟に声をかけられ思わず、変わらず元気だと伝えはしたが…厳密にいうと元気ではない…。

つい先日、修哉さんから、こちらの都合が良い時に九州に来ると連絡がきたばかりだ…。

その、普段はない性質の彼からの連絡がどうしても気掛かりで…元気とは程遠い。
いっそ、瑠衣に伝えてみようか… そんな気持ちが頭によぎった。

「… 瑠衣ちゃん… 」

「… ん… ?どうしました?智花さん…?何か…顔色が…」

「… … … 」
いくつも年上の私が…突発的に、彼女に恋愛の相談をして、どうなるのだろう…。

しかも、彼女は… セフレ… 
セックスフレンドが常時、その周りに複数いるような女性だ…

根本的に、私とは性質が違う…。

私が仮に、修哉さんのことを相談したとしても…  答えは見つかるだろうか…。

でも…私だって…もはや、瑠衣と同じ…なのかも、しれない…

最初は…彼の勢いに流されたとはいっても、その後は…違う…。

もはや、彼のせいには決してできない…。
自分の欲望のままに… 
最初…求められたことを卑怯な言い訳にして…もう何度、三橋君と寝ただろう…

もちろん、瑠衣には言っていない… 
言えるわけもない…。
 
私は咄嗟に言葉を紡ぐ…。

「…えっとね…あ、やっぱ何でも…なっ… 」

「そうだ!!智花さん!今日ってこの後、何か予定あります~?」

「えっ…、ううん、何も… ない、けど… 」

「じゃあ!久々に飲みに行きません?」キラキラと輝く瑠衣の目が、私を見つめる。

「え… でも… 」少し迷った…。 
情緒がかなり不安定で…楽しくお酒を飲んで…話をする自信がない…。

「ね!行きましょうよう~金曜日なんだし…久々に美味しいお酒、智花さんと飲みたい!!」

瑠衣がいつもの懐っこさ全開で…私の腕に、自身の腕を絡めてくる…。
やっぱり可愛い子だな… 率直に、そう思った…。

「う… うん… じゃあ…行こうか…?」

瑠衣の豊満な胸が腕に当たって… 

これじゃ…
こんなことをもし仮に男性が、されれば…きっとイチコロだなと、おかしなことを考えてしまう。

「やったあ…!じゃ、私すぐ、良さげなお店ググりますね~飲み放題の店にしましょう~研修で疲れちゃって!メッチャ飲みたい…!」

「… うん… 頼むね!」

そうして、瑠衣とイタリアンのお店で、かなりのお酒を煽り…
結局、自分自身の恋愛相談は一切せずに、瑠衣の恋愛話に終始した…。

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