【完結（続編）ほかに相手がいるのに】

～智花〜

感謝

「もう…何…？智花さん…俺、馬鹿だから…ちゃんと言ってくれないと、わからない」
獣が、私を真っ直ぐに見つめる…。

「…　もう…　」

ああ…　　　
修哉さんは、セックスに淡白で…　
いつも、思い切って、私から押し倒すことが多かった…。

でも…どうしてだろう…　お酒のせいなのか…
今は、金縛りにあったかのように、動けない…こちらからは行けない…。

「ほら…言って…何が欲しい…？嫌なら、もうやめようか…別にいいですよ、俺はそれでも…くくっ…」

「つっ…　…欲し…　…　」

「だから、何が…？」そう言った男が、私の胸をつかんで、強めに揉みしだき始める…。

「あっ…　…　ん…　」気持ちいい…　なんで、こんな…

「…喘いでないで、ちゃんと言えよ…　俺も、限界…　ほら…」

腕を引かれ、衣類の上から男のそこに手を触れさせられ…その熱に…あまりの堅さに、ゴクリと喉がなった…。

「ぁ…　…　あ…　これが、欲し…い　」思わず、出てしまう本音…。

「…よく、出来ました…あげるよ、たっぷり…失恋記念に…俺も、限界…はち切れそう…」

男が私から身体をはなしたかと思うと、一気に服を脱去り、全裸になって私に覆いかぶさる…。

「…　あ…　あ…　」　屹立した男のそこが、視界に映る…　
逞しい、若い男の身体…　汗と微かにタバコの匂い…　

「…なんか、今日の智花さん、マジで可愛い…虐めたくなる…加減、できるかな　…じゃ、いただきます…　」

　　　　　　　　　グッ…

　　堅いそれがあてがわれ、息を飲む…。　　

「…　や、　あっ…　ああっ…！！」　ズ、ン…　重い、衝撃…

脚を開かれ、男の逞しいそれで一気に貫かれた衝撃で、大きく首がのけ反る…。

「ふっ…あったけー…やっぱ、さいこーなんでかな…今日は無性に、乱暴にしたくなる…動き、ますよ…」

「…あっ　んっ　あん、っ…　」
気持ちが、いい…　快感が、押し寄せてくる…。

「はあっ　…　くっ…　　…　」　

男は宣言通り、私の脚を抱え上げて…激しく、腰を打ちつけてくる。

今は、心なんて…気持ちなんて、いらない…　
こんな風に抱いてくれるだけで、いい　…乱暴でもいい…　
　
男に…ただ、欲望のままに身体を求められるということに感謝するかのように…　

私はその夜、恥ずかしいほどに嬌声をあげ続けた。