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【1章】幼女に復讐は難しい〜ピュアすぎる兄ができました〜
2.純粋無垢な救出者
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「ここまで来たらもう大丈夫だ」
穏やかな低い声音が聞こえて、わたしはハッと目を覚ました。だけど、視界はなぜか真っ暗だし、体は小刻みに揺れている。
(だけど、温かい)
さっきまで恐ろしい状況に置かれていたせいか、人肌らしき温もりにとても安心する。この人すごく抱っこが上手だし、揺れているけど腕が優しいんだもの。
揺れが収まってから数秒後、視界がゆっくりと広がった。まばゆい日光に目を細めつつ、わたしをここまで運んでくれた人間をそっと見る。
その人は若い男性だった。銀色のサラサラした髪の毛に、紫色のタレ目、年齢は二十代半ばぐらいだろうか? 物腰が柔らかい中性的な雰囲気の人で、真っ黒なローブを着ている。わたしの視界が暗かったのは、ローブの中に隠されていたかららしい。
「怖かったね。もう大丈夫だよ」
よしよし、と男性がわたしを撫でる。優しい手つきに思わず涙が出そうになった。
(わたし、助かったの?)
城から連れ出されたとわかった時点で『もしかしたら』って思っていたけど、男性の言葉や雰囲気から判断してわたしに危害を加える気はなさそうだ。
(よかった)
泣き出しそうになったわたしを、男性が抱っこでゆらゆらと揺らす。
「ああ、疲れたね。もうすぐお家に着くから、それまで我慢してね」
男性はわたしを高く抱っこしつつ、ニコリと人懐っこい笑みを浮かべた。どうやら男性はわたしを自宅に連れて帰るつもりらしい。
(……って、そんなことして大丈夫なの?)
服装から判断するに、この人は魔術師だ。しかも、見たことがない紋様が刺繍されているから、サウジェリアンナ王国の魔術師ではなく、城を襲撃した側の人間である可能性が高い。
それなのに、王女であるわたしをこっそり家に連れて帰るなんて、リスクがあまりにも高い行為だ。……いや、そのおかげでわたしは命拾いしたんだけど。
「家にはね、ゼリックっていう五歳のお兄ちゃんがいるんだよ。とっても優しい子だから、君も大好きになると思うんだ」
男性がニコニコと能天気に笑う。わたしは思わずギョッとしてしまった。
(この人、妻子持ちなのにこんな行動を?)
わたしが生きていることや匿っていることがバレたら、この男性だけじゃなくてその家族まで命の危機にさらされてしまうのに!
多分、雰囲気からして超のつくお人好しなんだろう。助けてもらったわたしが言うのもなんだけど、すごく心配になってしまう。
「着いたよ」
転移魔法を数回駆使したあと、男性はそう言った。
そこは家――というより屋敷という言葉がしっくりくる大きな建物で、現世で生まれてから一度も外に出たことのないわたしにとって、外観がとてつもなく豪華に見えた。
「おかえりなさいませ、旦那様」
到着してすぐに使用人たちが集まり、男性に向かって挨拶をした。
「ただいま。ジュディは?」
「奥様でしたら、もうすぐこちらにいらっしゃるかと」
そんな会話が交わされるやいなや、美しい女性がこちらに向かって突進してきた。
「おかえりなさい!」
男性と女性の間に挟まれて、わたしはウッと息を漏らす。いや、女性はわたしがいるのを知らないから仕方がないんだけど、結構痛いし苦しい。
「待ってジュディ、この子が苦しくなっちゃうから」
「この子?」
ジュディと呼ばれた女性は、恐る恐る男性から離れてわたしを見る。次の瞬間、わたしは彼女から思い切り抱きしめられていた。
「可愛い~~! えっ、どうしたの? こんな可愛い赤ちゃん、ゼリック以外にはじめて見たわ! まるで天使みたい」
ジュディはわたしを抱き上げ、クルクルと楽しそうに回っている。既に首はすわっているものの、王女だったせいか、そういうダイナミックなあやされ方はあまりされたことがないので、わたしは密かに困惑してしまった。
「ほら、ジュディ。赤ちゃんが困っているだろう?」
「あらそう? ごめんね、あまりにも可愛いからギュッてせずにはいられなかったのよ。それで? この子、いったいどうしたの?」
「ちょっと訳ありでね。家で面倒をみたいと思ってるんだ」
「あら素敵! 私ね、次は女の子がほしいと思っていたの!」
(いやいや嘘でしょう!?)
赤ん坊を引き取るって、そんな簡単に決めていいことじゃないから! それに、訳ありの『訳』の部分は相当重い話しだし、せめてきちんと事情を聞いてほしい! というか、もっと慎重になるべきだと思う。
しかも、屋敷や使用人の様子からして、この二人は貴族だろう。それなのに、ノリがあまりにも軽いから、引き取られる側のわたしが不安でたまらない。
「嬉しい。可愛いお洋服をたくさん買ってあげたいし、一緒にお買い物やお茶もしてみたいわ。私のことはママって呼んでね! ……って、まだ気が早いかしら? お喋りをはじめるのはもう少しあとよね」
(……疑問に思うべきはそこじゃないと思うわ、ママ)
夫がいきなり連れ帰った赤ん坊って、もっと警戒すべき対象じゃないの? たとえば愛人の子供かもしれないとか、少しは疑ってかかるものじゃない? ……そう思うけど、曇のないキラキラした眼に見つめられたら、こちらの邪気が抜けてしまう。本当に純粋培養のお嬢様というか、脳内お花畑というか、幸せそうだからなによりだけど……。
「早くゼリックにも教えてあげなくちゃ! さあ、一緒にお家に入りましょうね」
ジュディ――いや、ママはわたしを抱きかかえて屋敷の中に入っていった。磨き上げられたエントランスを抜け、階段を上がり、二階の一番奥にある部屋の扉をノックする。
「ゼリック、ママよ。話があるの。入ってもいい?」
ノックから数秒後、扉の隙間から小さな男の子がヒョコッと顔を出した。
父親譲りの銀の髪に、宝石みたいに綺麗な紫色の瞳、それから母親譲りのピュア度満開な顔立ちというのがわたしの抱いた印象だ。そういえば、わたしを連れてきた男性がゼリックは五歳だと言っていたっけ。大きすぎず小さすぎず健康的な体つきをしている。
(これは……文句のつけようがない美少年だわ)
本や映画、ファンタジーの世界でしかお目にかかれないような美形。前世のわたしは超のつく貧乏で娯楽媒体に触れる機会はほとんどなかったんだけど、目の前の男の子――ゼリックが規格外の美しさだってことだけははっきりとわかった。
「どうしたの、お母様?」
(あっ、ゼリックはママ呼びしてないのね)
内心でジュディをママ呼びしていた自分を恥じつつ、わたしはゼリックに向き直る。
「あのね、あなたに妹ができるの。この子なんだけど」
「え、妹? 本当? お母様」
瞳をキラキラさせながら、ゼリックはわたしに近づいてきた。
(うわぁ……)
ゼリックは本当に純粋だとわたしは感じた。わたしがこの家に連れてこられた経緯だったり、前世のことを考えると、近づくことがためらわれるような無垢さ加減。綺麗すぎて汚したくないから、できることなら距離を置きたい――けど、赤ん坊のわたしは満足に体を動かせないわけで。
「すっごく可愛い!」
(可愛いのはあなたです!)
わたしを見つめながら満面の笑みを浮かべるゼリックに、わたしは内心で「んんっ!」と息をのむ。ただ、そう思ったのはわたしだけじゃなかったようで、ママや侍女たちのほうから同じような声が聞こえてきた。
「ねえ、この子のお名前は?」
「あら、そういえばそうね……」
そう言ってママは、いつの間にかわたしたちの側に来ていた男性――パパに向かってそっと目配せをする。パパはすぐに小さく首を横にひねった。
(まあ、言えないよね)
パパが仮にわたしの本当の名前――エルシャ――を知っていたとしても、そのままの名前で育てるわけにはいかない。危険過ぎる。むしろ、そのぐらいの分別を持ってくれていてよかったと心から思った。
「うーーん、どんな名前がいいかしら?」
ママが真剣な表情でわたしを見つめる。わたしに聞かれても返事のしようがないのに、本気でこたえが返ってくると思ってそうだ。まあ、普通の赤ん坊なら、なんて尋ねられているのかすら理解もできないわけだけど……。
「リビー!」
と、ゼリックが言う。
「リビーはどう? だって、天使みたいに可愛いんだもの。この子は絶対、神様に愛されているに違いないよ! ね、リビー」
(うぅ……)
わたしの兄が――ゼリックがとてもまぶしい。
「リビーか。とてもいい名前だね」
パパやママがゼリックのことを優しく撫でる。どうやらこのままリビーという名前に決まりそうだ。
(リビーか……うん。いい名前だと思う)
三人から抱きしめられつつ、わたしはそっと笑うのだった。
穏やかな低い声音が聞こえて、わたしはハッと目を覚ました。だけど、視界はなぜか真っ暗だし、体は小刻みに揺れている。
(だけど、温かい)
さっきまで恐ろしい状況に置かれていたせいか、人肌らしき温もりにとても安心する。この人すごく抱っこが上手だし、揺れているけど腕が優しいんだもの。
揺れが収まってから数秒後、視界がゆっくりと広がった。まばゆい日光に目を細めつつ、わたしをここまで運んでくれた人間をそっと見る。
その人は若い男性だった。銀色のサラサラした髪の毛に、紫色のタレ目、年齢は二十代半ばぐらいだろうか? 物腰が柔らかい中性的な雰囲気の人で、真っ黒なローブを着ている。わたしの視界が暗かったのは、ローブの中に隠されていたかららしい。
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(よかった)
泣き出しそうになったわたしを、男性が抱っこでゆらゆらと揺らす。
「ああ、疲れたね。もうすぐお家に着くから、それまで我慢してね」
男性はわたしを高く抱っこしつつ、ニコリと人懐っこい笑みを浮かべた。どうやら男性はわたしを自宅に連れて帰るつもりらしい。
(……って、そんなことして大丈夫なの?)
服装から判断するに、この人は魔術師だ。しかも、見たことがない紋様が刺繍されているから、サウジェリアンナ王国の魔術師ではなく、城を襲撃した側の人間である可能性が高い。
それなのに、王女であるわたしをこっそり家に連れて帰るなんて、リスクがあまりにも高い行為だ。……いや、そのおかげでわたしは命拾いしたんだけど。
「家にはね、ゼリックっていう五歳のお兄ちゃんがいるんだよ。とっても優しい子だから、君も大好きになると思うんだ」
男性がニコニコと能天気に笑う。わたしは思わずギョッとしてしまった。
(この人、妻子持ちなのにこんな行動を?)
わたしが生きていることや匿っていることがバレたら、この男性だけじゃなくてその家族まで命の危機にさらされてしまうのに!
多分、雰囲気からして超のつくお人好しなんだろう。助けてもらったわたしが言うのもなんだけど、すごく心配になってしまう。
「着いたよ」
転移魔法を数回駆使したあと、男性はそう言った。
そこは家――というより屋敷という言葉がしっくりくる大きな建物で、現世で生まれてから一度も外に出たことのないわたしにとって、外観がとてつもなく豪華に見えた。
「おかえりなさいませ、旦那様」
到着してすぐに使用人たちが集まり、男性に向かって挨拶をした。
「ただいま。ジュディは?」
「奥様でしたら、もうすぐこちらにいらっしゃるかと」
そんな会話が交わされるやいなや、美しい女性がこちらに向かって突進してきた。
「おかえりなさい!」
男性と女性の間に挟まれて、わたしはウッと息を漏らす。いや、女性はわたしがいるのを知らないから仕方がないんだけど、結構痛いし苦しい。
「待ってジュディ、この子が苦しくなっちゃうから」
「この子?」
ジュディと呼ばれた女性は、恐る恐る男性から離れてわたしを見る。次の瞬間、わたしは彼女から思い切り抱きしめられていた。
「可愛い~~! えっ、どうしたの? こんな可愛い赤ちゃん、ゼリック以外にはじめて見たわ! まるで天使みたい」
ジュディはわたしを抱き上げ、クルクルと楽しそうに回っている。既に首はすわっているものの、王女だったせいか、そういうダイナミックなあやされ方はあまりされたことがないので、わたしは密かに困惑してしまった。
「ほら、ジュディ。赤ちゃんが困っているだろう?」
「あらそう? ごめんね、あまりにも可愛いからギュッてせずにはいられなかったのよ。それで? この子、いったいどうしたの?」
「ちょっと訳ありでね。家で面倒をみたいと思ってるんだ」
「あら素敵! 私ね、次は女の子がほしいと思っていたの!」
(いやいや嘘でしょう!?)
赤ん坊を引き取るって、そんな簡単に決めていいことじゃないから! それに、訳ありの『訳』の部分は相当重い話しだし、せめてきちんと事情を聞いてほしい! というか、もっと慎重になるべきだと思う。
しかも、屋敷や使用人の様子からして、この二人は貴族だろう。それなのに、ノリがあまりにも軽いから、引き取られる側のわたしが不安でたまらない。
「嬉しい。可愛いお洋服をたくさん買ってあげたいし、一緒にお買い物やお茶もしてみたいわ。私のことはママって呼んでね! ……って、まだ気が早いかしら? お喋りをはじめるのはもう少しあとよね」
(……疑問に思うべきはそこじゃないと思うわ、ママ)
夫がいきなり連れ帰った赤ん坊って、もっと警戒すべき対象じゃないの? たとえば愛人の子供かもしれないとか、少しは疑ってかかるものじゃない? ……そう思うけど、曇のないキラキラした眼に見つめられたら、こちらの邪気が抜けてしまう。本当に純粋培養のお嬢様というか、脳内お花畑というか、幸せそうだからなによりだけど……。
「早くゼリックにも教えてあげなくちゃ! さあ、一緒にお家に入りましょうね」
ジュディ――いや、ママはわたしを抱きかかえて屋敷の中に入っていった。磨き上げられたエントランスを抜け、階段を上がり、二階の一番奥にある部屋の扉をノックする。
「ゼリック、ママよ。話があるの。入ってもいい?」
ノックから数秒後、扉の隙間から小さな男の子がヒョコッと顔を出した。
父親譲りの銀の髪に、宝石みたいに綺麗な紫色の瞳、それから母親譲りのピュア度満開な顔立ちというのがわたしの抱いた印象だ。そういえば、わたしを連れてきた男性がゼリックは五歳だと言っていたっけ。大きすぎず小さすぎず健康的な体つきをしている。
(これは……文句のつけようがない美少年だわ)
本や映画、ファンタジーの世界でしかお目にかかれないような美形。前世のわたしは超のつく貧乏で娯楽媒体に触れる機会はほとんどなかったんだけど、目の前の男の子――ゼリックが規格外の美しさだってことだけははっきりとわかった。
「どうしたの、お母様?」
(あっ、ゼリックはママ呼びしてないのね)
内心でジュディをママ呼びしていた自分を恥じつつ、わたしはゼリックに向き直る。
「あのね、あなたに妹ができるの。この子なんだけど」
「え、妹? 本当? お母様」
瞳をキラキラさせながら、ゼリックはわたしに近づいてきた。
(うわぁ……)
ゼリックは本当に純粋だとわたしは感じた。わたしがこの家に連れてこられた経緯だったり、前世のことを考えると、近づくことがためらわれるような無垢さ加減。綺麗すぎて汚したくないから、できることなら距離を置きたい――けど、赤ん坊のわたしは満足に体を動かせないわけで。
「すっごく可愛い!」
(可愛いのはあなたです!)
わたしを見つめながら満面の笑みを浮かべるゼリックに、わたしは内心で「んんっ!」と息をのむ。ただ、そう思ったのはわたしだけじゃなかったようで、ママや侍女たちのほうから同じような声が聞こえてきた。
「ねえ、この子のお名前は?」
「あら、そういえばそうね……」
そう言ってママは、いつの間にかわたしたちの側に来ていた男性――パパに向かってそっと目配せをする。パパはすぐに小さく首を横にひねった。
(まあ、言えないよね)
パパが仮にわたしの本当の名前――エルシャ――を知っていたとしても、そのままの名前で育てるわけにはいかない。危険過ぎる。むしろ、そのぐらいの分別を持ってくれていてよかったと心から思った。
「うーーん、どんな名前がいいかしら?」
ママが真剣な表情でわたしを見つめる。わたしに聞かれても返事のしようがないのに、本気でこたえが返ってくると思ってそうだ。まあ、普通の赤ん坊なら、なんて尋ねられているのかすら理解もできないわけだけど……。
「リビー!」
と、ゼリックが言う。
「リビーはどう? だって、天使みたいに可愛いんだもの。この子は絶対、神様に愛されているに違いないよ! ね、リビー」
(うぅ……)
わたしの兄が――ゼリックがとてもまぶしい。
「リビーか。とてもいい名前だね」
パパやママがゼリックのことを優しく撫でる。どうやらこのままリビーという名前に決まりそうだ。
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