513 / 673
Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-97 排除セヨ
しおりを挟む
…干渉していた、何者かの影響は一時的に去った。
完全に撃退しきれていないようだが、それでもあの攻撃がかなり強力だったというのは変わらない事実。
しかしながら、それだけの攻撃を撃てるのであれば…他の船よりも、相当ヤバいのではなかろうか。
ゆえに、ソレは今、干渉してきたものよりも、どれよりも優先して消さなければいけない対象を選び出す。
どれほどの損害が出ようが、かまわない。
とりあえず、今言えることとすれば…
《全艦へ号令!!これより懐に潜り込んだ、あの船に集中して攻撃をせよ!!どれほどの被害が出ても構わないが、あれだけは確実にここで叩かなければ、我々に未来はない!!》
《おおおおおおおお!!》
備えていた強力な兵器が次々と破壊されて、士気は著しく下がっていた。
だが、ここまで痛めつけられて何とも思わないこともなく、むしろ何かしなければいけないという重いが強まってくる。
ならば、その何かとしてやれる最大のものは、あの戦艦を轟沈させることだろう。
ソレらは一丸となって攻撃へと移り始めた。
ヴィーーヴィーヴィーーーー!!
『敵艦、一斉に方向転換!!こちらへ向かって全艦突っ込んできマス!!』
「なんでいきなり!?」
【ふむ…さっきの砲撃ですネ。空間歪曲砲による未知の干渉者を弾き飛ばしたことで、その威力が目に見えてわかったのでしょウ。他のプレイヤーの船よりも、攻撃力がシャレにならないと認識され、集中攻撃対象にされた可能性がありますネ】
「納得できるけど最悪なことになっているな!?」
確かにあの砲撃はすごかったが、それだけでこのたった一隻の船に戦力を集中するほどだろうか。
正直言って、他にも目立つ船はあったとは思うが…いや、懐にまで入り込み過ぎたのが原因でもあるかもしれない。
相手の強力な兵器を潰しまくったし、さんざん暴れたし、何かしらの干渉者を弾いたし…原因がこれでもかと連なっているだろう。
しかしながら、それだけの相手ならば、むしろ逃げたほうが良いとは思うのだが、徹底抗戦の構えを見せてくるとは、相手の勢いの良さに感嘆させられるだろう。
「いや、そう考えている場合じゃないか…相手が全部、こっちに来るってことだからなぁ」
レーダー及びモニターでも、周囲から凄い勢いで敵の艦隊が迫ってきているのが分かるだろう。
自爆覚悟で突っ込んでくる船もありだし、何もしないのは愚策だ。
あの干渉していた何者かは完全に退けられたわけではないが…ここは、全力で逃げたほうが吉か。
「グレイ号、この場からのワープは?」
『無理ですネ。空間歪曲砲で、一時的に周辺空間へ影響が及び、ワープ不可となっていマス』
結構無茶苦茶な砲撃だったから、そんなデメリットが生じてもおかしくはない。
ワープが無理なら、突撃してくる敵艦隊の中をかき分けて進むことになるが…回避することはできないだろう。
幸いなことに、攻撃がこちらに全部向けられたのもあってか、他プレイヤーたちが敵の後方から攻撃をしているらしく、少しづつ数を減らすことが出来ているようだが、0になるまで時間はかかり、突撃をやめさせることはできない。
「仕方がない、全力でこの場から逃げるよ!!方向転換180度、来た道を逆走して逃げ切れ!!」
『了解デス!!艦首方向転換!!』
側面部の方向転換用ブースターが作動し、すぐに来た道へ向けて方向転換を行う。
先ほどまでは攻めの手だったが、ここからは逃げの手を使わせてもらう。
「最大船速で突っ走れ!!」
『メインエンジン出力上昇、サブエンジン動力伝達完了!!ブースター最大増幅!!』
ドウォゥ!!っと勢いよく噴射し、船が進み始める。
周囲を囲っていたエネルギーリングが薄く延ばされて、外観だけ彗星のような状態になってグレイ号が突き進み始める。
「密集具合から回避行動は難しいから、火力を全力で浴びせ、って全部突っ込んできてないか、あれ!?」
【あー…グレイ号の防御能力が高すぎるから、まともに撃つよりも数で自爆特攻したほうが効果的だと判断されたようデス。確かに、数で凌駕してきている相手ならば取れる戦法ですが…】
「一応聞くけど、この状態で無事に抜け出せる可能性は?」
【…67%デス。頑丈になってますが、あの量はちょっと厳しいデス】
『なんの、突撃ならこっちのほうが本家本元!!海賊先方の十八番だから100%無事に突撃し帰して見せるのデス!!艦首付近艦艇部解放、突撃戦法用ゴッデスメタル製ラム作動!!』
「なんでそんなもの搭載しているの!?エネルギーリングでドリルのように突っ込むまだ安全なものがあるのに!?」
【あ、そちらは物理的に使用可能なものデス。エネルギーは膨大ですが無効化手段がないとは言えないので、用意しているのデス】
かなり物騒な兵器、まだまだ搭載されているらしい。
そんなことを思いつつ、相手の突撃に応戦する形で突き進み始めるのであった…
《…何だ、あの船。我々の突撃にもひるむことなく来るとは…精神力、化け物なのか》
いいえ、違いまず。単純に、船の思考が勢いで脳筋寄りになっているだけデス。
完全に撃退しきれていないようだが、それでもあの攻撃がかなり強力だったというのは変わらない事実。
しかしながら、それだけの攻撃を撃てるのであれば…他の船よりも、相当ヤバいのではなかろうか。
ゆえに、ソレは今、干渉してきたものよりも、どれよりも優先して消さなければいけない対象を選び出す。
どれほどの損害が出ようが、かまわない。
とりあえず、今言えることとすれば…
《全艦へ号令!!これより懐に潜り込んだ、あの船に集中して攻撃をせよ!!どれほどの被害が出ても構わないが、あれだけは確実にここで叩かなければ、我々に未来はない!!》
《おおおおおおおお!!》
備えていた強力な兵器が次々と破壊されて、士気は著しく下がっていた。
だが、ここまで痛めつけられて何とも思わないこともなく、むしろ何かしなければいけないという重いが強まってくる。
ならば、その何かとしてやれる最大のものは、あの戦艦を轟沈させることだろう。
ソレらは一丸となって攻撃へと移り始めた。
ヴィーーヴィーヴィーーーー!!
『敵艦、一斉に方向転換!!こちらへ向かって全艦突っ込んできマス!!』
「なんでいきなり!?」
【ふむ…さっきの砲撃ですネ。空間歪曲砲による未知の干渉者を弾き飛ばしたことで、その威力が目に見えてわかったのでしょウ。他のプレイヤーの船よりも、攻撃力がシャレにならないと認識され、集中攻撃対象にされた可能性がありますネ】
「納得できるけど最悪なことになっているな!?」
確かにあの砲撃はすごかったが、それだけでこのたった一隻の船に戦力を集中するほどだろうか。
正直言って、他にも目立つ船はあったとは思うが…いや、懐にまで入り込み過ぎたのが原因でもあるかもしれない。
相手の強力な兵器を潰しまくったし、さんざん暴れたし、何かしらの干渉者を弾いたし…原因がこれでもかと連なっているだろう。
しかしながら、それだけの相手ならば、むしろ逃げたほうが良いとは思うのだが、徹底抗戦の構えを見せてくるとは、相手の勢いの良さに感嘆させられるだろう。
「いや、そう考えている場合じゃないか…相手が全部、こっちに来るってことだからなぁ」
レーダー及びモニターでも、周囲から凄い勢いで敵の艦隊が迫ってきているのが分かるだろう。
自爆覚悟で突っ込んでくる船もありだし、何もしないのは愚策だ。
あの干渉していた何者かは完全に退けられたわけではないが…ここは、全力で逃げたほうが吉か。
「グレイ号、この場からのワープは?」
『無理ですネ。空間歪曲砲で、一時的に周辺空間へ影響が及び、ワープ不可となっていマス』
結構無茶苦茶な砲撃だったから、そんなデメリットが生じてもおかしくはない。
ワープが無理なら、突撃してくる敵艦隊の中をかき分けて進むことになるが…回避することはできないだろう。
幸いなことに、攻撃がこちらに全部向けられたのもあってか、他プレイヤーたちが敵の後方から攻撃をしているらしく、少しづつ数を減らすことが出来ているようだが、0になるまで時間はかかり、突撃をやめさせることはできない。
「仕方がない、全力でこの場から逃げるよ!!方向転換180度、来た道を逆走して逃げ切れ!!」
『了解デス!!艦首方向転換!!』
側面部の方向転換用ブースターが作動し、すぐに来た道へ向けて方向転換を行う。
先ほどまでは攻めの手だったが、ここからは逃げの手を使わせてもらう。
「最大船速で突っ走れ!!」
『メインエンジン出力上昇、サブエンジン動力伝達完了!!ブースター最大増幅!!』
ドウォゥ!!っと勢いよく噴射し、船が進み始める。
周囲を囲っていたエネルギーリングが薄く延ばされて、外観だけ彗星のような状態になってグレイ号が突き進み始める。
「密集具合から回避行動は難しいから、火力を全力で浴びせ、って全部突っ込んできてないか、あれ!?」
【あー…グレイ号の防御能力が高すぎるから、まともに撃つよりも数で自爆特攻したほうが効果的だと判断されたようデス。確かに、数で凌駕してきている相手ならば取れる戦法ですが…】
「一応聞くけど、この状態で無事に抜け出せる可能性は?」
【…67%デス。頑丈になってますが、あの量はちょっと厳しいデス】
『なんの、突撃ならこっちのほうが本家本元!!海賊先方の十八番だから100%無事に突撃し帰して見せるのデス!!艦首付近艦艇部解放、突撃戦法用ゴッデスメタル製ラム作動!!』
「なんでそんなもの搭載しているの!?エネルギーリングでドリルのように突っ込むまだ安全なものがあるのに!?」
【あ、そちらは物理的に使用可能なものデス。エネルギーは膨大ですが無効化手段がないとは言えないので、用意しているのデス】
かなり物騒な兵器、まだまだ搭載されているらしい。
そんなことを思いつつ、相手の突撃に応戦する形で突き進み始めるのであった…
《…何だ、あの船。我々の突撃にもひるむことなく来るとは…精神力、化け物なのか》
いいえ、違いまず。単純に、船の思考が勢いで脳筋寄りになっているだけデス。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,941
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる