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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-26 星は宇宙の停車駅
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…結構前のことだったが、ようやく出てきた宇宙エレベーター。
建設当初は月までだったらしいが、技術の進歩やアルケディア・オンラインからの物資の搬入により大きく計画が変わったようで、期間も大幅に短縮されていよいよ完成の時が迫ってきたらしい。
と言っても、まだ月面を超えて火星までの予定であり、太陽系全体を制覇するには時間がかかるようだ。
「そもそも、月や火星の公転軌道を考えると、まっすぐなエレベーターは難しいというか、基本的に無理なような気がするんだけど…」
まだまだ先の話なのだろうが、太陽系全体の星を通るようなエレベーターも、相当な難易度になるだろう。
星の動きは全て同じではなく、大きくずれまくった公転や自転があるし、一直線に結ぶのはできないはず。
仮に、星そのものの動きを制御するような技術があったとして、全部同じような動きにできたとしても、星同士の重力の影響などの問題がある。
【流石に、まじめに全部の星をお団子の串のようにつなげたわけじゃないですヨ】
そう考えると、ロロが説明してくれた。
どうやら宇宙エレベーターと言っても、単純に星々を大きな棒等でつないだものではないらしい。
地球から月へ向かう時点で、地軸や公転などの影響が考えることはできるので、それを解決した方向にもっていったようだ。
【マーカーを付けて、飛ぶんですヨ】
「マーカー?」
エレベーターと言っても、普通のものとは異なる。
大気圏内まではある程度の道筋のための支柱が設けられているらしいが、宇宙空間からはその支柱から飛び出し、目的地に備え付けられたマーカー…一種の誘導装置に従って飛ぶようだ。
【どちらかと言えば、エレベーターというよりもミサイルに近いですネ。目的地を設定して、発射するのデス】
「ロケットとは別物なの?」
【うーん、それもそれで合っていると言えなくは無いですガ…技術的には似ているので、ちょっとややこしいですネ】
一応、ミサイルの例えに使ったが爆薬などは備え付けられておらず、目的地まで快適な部屋が用意されているらしい。
また、通常は打ち上げられればかかるGが、エレベーター内では生じないように工夫が凝らされており、様々な考慮がされているようである。
「ポイントを決めて、その場所へ向かって打って、着陸。帰還時も同じよな感じってこと?」
【そうなりますネ。火星に関しては月経由・直行便として分けられるようデス】
なお、通常は距離の関係上到達まで相当な時間がかかるらしいが、そのあたりもクリアしているらしい。
ワープでも使うのかと思ったが、流石にそうではないらしいが、ちょっとした機密事項でもあるようだ。
【そもそも、ワープが物凄く気楽にできた時点で、エレベーターの意味がなくなりますからネ】
「どこにでもいける、あの例のドアみたいなものか…」
技術的に合ったら便利だが、現実では面倒な既得権益の類が多い。
それゆえに、例えどれほど生活を豊かにできるようなものがあったとしても、そうたやすく大衆の手で扱えるモノにはならないようである。
まぁ、悪用する人が出る可能性や、関係する法整備等に時間がかかるのもあるようだが…そのあたりは政治家あたりがどうにかしてくのだろう。胃に穴が開きそうなレベルになると思うので、絶対ん位関わりたくないが。
とにもかくにも、迫りつつある宇宙エレベーターの開業と、それに伴って行われるアルケディア・オンライン内でのイベントに意識を向ける。
「まだまだ先になるとはいっても、将来的には太陽系外にも出そうなものか…宇宙人とかに、そのうち会えるのかな?」
「ありそうな話だよねー、宇宙人。友好的なものから侵略的なものまでいろいろとあるけど、遭遇率が上がりそうならそれはそれロマンあるかも」
現実世界で実現しそうなロマンに対して、しばし思いをはせるのであった…
「…まぁ、オンラインの中の宇宙フィールで、宇宙人NPCとかがいるから今更感もちょっとあるけどね」
「そもそも私たちも私たちで、宇宙人並みに珍しいような…」
…未知との遭遇に期待が出てくる反面、若干複雑な気分も抱く。
考えてみれば、この間のは異界のものだし…宇宙人の珍しさが、ちょっと型落ちするのか…?
建設当初は月までだったらしいが、技術の進歩やアルケディア・オンラインからの物資の搬入により大きく計画が変わったようで、期間も大幅に短縮されていよいよ完成の時が迫ってきたらしい。
と言っても、まだ月面を超えて火星までの予定であり、太陽系全体を制覇するには時間がかかるようだ。
「そもそも、月や火星の公転軌道を考えると、まっすぐなエレベーターは難しいというか、基本的に無理なような気がするんだけど…」
まだまだ先の話なのだろうが、太陽系全体の星を通るようなエレベーターも、相当な難易度になるだろう。
星の動きは全て同じではなく、大きくずれまくった公転や自転があるし、一直線に結ぶのはできないはず。
仮に、星そのものの動きを制御するような技術があったとして、全部同じような動きにできたとしても、星同士の重力の影響などの問題がある。
【流石に、まじめに全部の星をお団子の串のようにつなげたわけじゃないですヨ】
そう考えると、ロロが説明してくれた。
どうやら宇宙エレベーターと言っても、単純に星々を大きな棒等でつないだものではないらしい。
地球から月へ向かう時点で、地軸や公転などの影響が考えることはできるので、それを解決した方向にもっていったようだ。
【マーカーを付けて、飛ぶんですヨ】
「マーカー?」
エレベーターと言っても、普通のものとは異なる。
大気圏内まではある程度の道筋のための支柱が設けられているらしいが、宇宙空間からはその支柱から飛び出し、目的地に備え付けられたマーカー…一種の誘導装置に従って飛ぶようだ。
【どちらかと言えば、エレベーターというよりもミサイルに近いですネ。目的地を設定して、発射するのデス】
「ロケットとは別物なの?」
【うーん、それもそれで合っていると言えなくは無いですガ…技術的には似ているので、ちょっとややこしいですネ】
一応、ミサイルの例えに使ったが爆薬などは備え付けられておらず、目的地まで快適な部屋が用意されているらしい。
また、通常は打ち上げられればかかるGが、エレベーター内では生じないように工夫が凝らされており、様々な考慮がされているようである。
「ポイントを決めて、その場所へ向かって打って、着陸。帰還時も同じよな感じってこと?」
【そうなりますネ。火星に関しては月経由・直行便として分けられるようデス】
なお、通常は距離の関係上到達まで相当な時間がかかるらしいが、そのあたりもクリアしているらしい。
ワープでも使うのかと思ったが、流石にそうではないらしいが、ちょっとした機密事項でもあるようだ。
【そもそも、ワープが物凄く気楽にできた時点で、エレベーターの意味がなくなりますからネ】
「どこにでもいける、あの例のドアみたいなものか…」
技術的に合ったら便利だが、現実では面倒な既得権益の類が多い。
それゆえに、例えどれほど生活を豊かにできるようなものがあったとしても、そうたやすく大衆の手で扱えるモノにはならないようである。
まぁ、悪用する人が出る可能性や、関係する法整備等に時間がかかるのもあるようだが…そのあたりは政治家あたりがどうにかしてくのだろう。胃に穴が開きそうなレベルになると思うので、絶対ん位関わりたくないが。
とにもかくにも、迫りつつある宇宙エレベーターの開業と、それに伴って行われるアルケディア・オンライン内でのイベントに意識を向ける。
「まだまだ先になるとはいっても、将来的には太陽系外にも出そうなものか…宇宙人とかに、そのうち会えるのかな?」
「ありそうな話だよねー、宇宙人。友好的なものから侵略的なものまでいろいろとあるけど、遭遇率が上がりそうならそれはそれロマンあるかも」
現実世界で実現しそうなロマンに対して、しばし思いをはせるのであった…
「…まぁ、オンラインの中の宇宙フィールで、宇宙人NPCとかがいるから今更感もちょっとあるけどね」
「そもそも私たちも私たちで、宇宙人並みに珍しいような…」
…未知との遭遇に期待が出てくる反面、若干複雑な気分も抱く。
考えてみれば、この間のは異界のものだし…宇宙人の珍しさが、ちょっと型落ちするのか…?
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