小さなベイビー、大きな野望

春子

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甘えん坊、現実、知る。

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「ふむ!オスカーが、悪い子なのね!」
「オスカー、悪い子?」
「悪い子!!」
「いけない子!!」
ライオネルから聞いた話に、結論は、オスカーが悪いと決めた。
「あの模様は、魔方陣なんだね!」
「ちょっと綺麗だったよ!」
「お花模様みたいだったね。」
「ノアたちにも出来る?」
悲壮感も恐怖感もない四人は、ワイワイ。
「お前たち、親分の膝から離れろ。」
親分の舎弟の一人で幹部のビルが逞しい腕で四人を抱える。親分の部下は、肉体系で、屈強な男たちばかり。言い換えれば、むさ苦しい。
「なんだよう。」
「アルミンたち、いいこだもん。」
「悪いのは、オスカーだよ!」
「めっ。だよね!」
「ねー!」
四人に何かあれば、後ろにいる保護者たちが、黙ってない。頭痛がさっきから、襲う。
「リーサ、お前、今日はマルクスはどうした?」
「憎いデヴァイスのバカが、おじちゃんを奪った!仕留めていいよ!」
「身内にやめとけよ。可哀想に。フィルは?」
「おばちゃんは家にいるよ。虫が苦手だから、来れなかったの。ままは虫は大丈夫だけど、留守番してる。」
「そうか。アルミン。コルルは?」
「お留守番。まま。虫が苦手だから。」
「…フラン、ノア。お前たちの兄たちは?」
「んー。おうちかな?虫が取れたら見せるお約束したから。」
「にいさまたちは多分、お家。」
全員家にいるなと、ビルは、部下に顎をしゃくる。
最悪な事態を呼ばないように。
ライオネルは、賑やかしい四人を眺め、ため息。
ひっきりなしに鳴るクロッグが煩わしい。
「ねーね。お迎えが来るまで、遊ぼうよ!」
「いいよ!何する?」
「かくれんぼ?」
「ノア。探検したい!」
「探検!!いいねー。」
「おとなしくしろ!」
あちこち行かれては困る。
ビルが四人の面倒を見てる隙に、煩わしいクロッグを繋げる。
想像通りの相手に辟易しながら。
屈強な男たちが、か弱い子供に振り回される。
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