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番外編とあとがき
訳者あとがき:完訳まで半年
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翻訳者だって「ひとりの読者」としてネタバレ感想書きたい!
そんな主旨で、好き勝手に語ります。
本作「トリスタン・ル・ルー(Tristan le Roux)」を知ったのは、上海在住の読者さんから「デュマ・フィスの小説に私好みのシャルル七世が登場する」と教えてもらったのがきっかけです。
えっ、知らない。読みたい!
しかし、教えてもらったタイトルを検索してもそれらしい小説が出てきません。
>Tristan le Roux
>トリスタン・ル・ルー
>赤髪のトリスタン
>赤毛のトリスタン
無関係なFGOのトリスタンが出てきました。違う、それじゃない。
日本語版ウィキペディア「アレクサンドル・デュマ・フィス」の項目にさえタイトルが載っていません。念のため、父アレクサンドル・デュマ・ペールの作品も調べました。
結果的に、日本ではほとんど知られていない未邦訳小説と判明。
読めないとなると、ますます内容が気になります。
初版のテキストアーカイブ(フランス語)を見つけたので、2022年の年末年始に翻訳アプリを使って読み始めました。
当初はシャルル七世が出てくるシーンだけでも……と思っていたのに、なかなか出てこない。
おかげで、前半はかなり読み飛ばしていました。中盤からやっと登場!
思ったより登場シーンが多く、きちんと腰を据えて読むようになりました。
そのうち、物語自体に興味が湧いてきて、エティエンヌくん可愛いなーとか、トリスタン…おまえは主人公として許されない一線を超えたぞ?とか(どのシーンでしょう)、シャルル七世以外のキャラクターにも愛着が出てきました。
そして、エピローグの概念をくつがえす超長尺な「最終章」に突入!
読者の皆さんはお気づきでしょうか。
物語全体の五分の一がエピローグだったんですよ。長い!!
終盤だというのに結末がまったく予想つかなくて、半徹で翻訳する日が続きました。自分で翻訳しないと続きを読めませんからね。
トリスタンがやったことを考えると、安易なハッピーエンドは興醒めします。
かといって、バッドエンドは後味が悪い。
デュマ先生、ここからどうやって落とし前をつけるんですか……!
読了後、ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない……、何かこう、言葉にならないパッション?感動?があふれて止まらず。
この熱い思いを誰かと分かち合いたいのに、伝わる人がひとりもいなくて(未邦訳だから)、ツイッターで行き場のないパッションをひたすら壁打ちしていました。
それを見たフォロワーさんが興味を示し、「えっ、読みたいの? 読みますか?!」
勢いのままに、翻訳を投稿し始めたのが2022年2月。
雑すぎる私訳(自分が理解できればいいや~と思っていたからね……)を、人に読ませる水準に改稿しながら再読し、最初はカクヨムに投稿。 歴史・時代小説大賞にかこつけて、5月末からアルファポリスで連載→6月末に完結。
ちょうど半年ですね。
27万5000文字超。
およそ文庫本2~3冊分。
翻訳を始めた時点では、日本語に訳したら何文字になるか見当もつきませんでした。
信じてもらえないかもしれませんが、私はフランス語1文字も読めませんし、英語の成績は2でした(とてもあたまがわるい)。
そんな私が文庫2~3冊分のフランス語小説を最後まで翻訳した!
冷静に考えて正気の沙汰ではない。これぞ推しパワー。
ちなみに、最推しは勝利王シャルル七世です。
シャルル七世視点の小説を書いてます。
▼【完結】7番目のシャルル、狂った王国にうまれて ~百年戦争に勝利したフランス王は少年時代を回顧する~
・アルファポリス版:https://www.alphapolis.co.jp/novel/394554938/595255779
トリスタン・ル・ルーは、元はと言えば自分で読むために始めた翻訳です。
私以外の人が読んでおもしろかったか、邦訳した物語が伝わったかわかりませんが、楽しんでいただけたでしょうか。
少なくとも、私個人は充実した半年でした。
今は、完結までやり切った充実感を噛み締めています。
訳者あとがき(2)に続く。
ネタバレありのキャラクター語りになりそう。
そんな主旨で、好き勝手に語ります。
本作「トリスタン・ル・ルー(Tristan le Roux)」を知ったのは、上海在住の読者さんから「デュマ・フィスの小説に私好みのシャルル七世が登場する」と教えてもらったのがきっかけです。
えっ、知らない。読みたい!
しかし、教えてもらったタイトルを検索してもそれらしい小説が出てきません。
>Tristan le Roux
>トリスタン・ル・ルー
>赤髪のトリスタン
>赤毛のトリスタン
無関係なFGOのトリスタンが出てきました。違う、それじゃない。
日本語版ウィキペディア「アレクサンドル・デュマ・フィス」の項目にさえタイトルが載っていません。念のため、父アレクサンドル・デュマ・ペールの作品も調べました。
結果的に、日本ではほとんど知られていない未邦訳小説と判明。
読めないとなると、ますます内容が気になります。
初版のテキストアーカイブ(フランス語)を見つけたので、2022年の年末年始に翻訳アプリを使って読み始めました。
当初はシャルル七世が出てくるシーンだけでも……と思っていたのに、なかなか出てこない。
おかげで、前半はかなり読み飛ばしていました。中盤からやっと登場!
思ったより登場シーンが多く、きちんと腰を据えて読むようになりました。
そのうち、物語自体に興味が湧いてきて、エティエンヌくん可愛いなーとか、トリスタン…おまえは主人公として許されない一線を超えたぞ?とか(どのシーンでしょう)、シャルル七世以外のキャラクターにも愛着が出てきました。
そして、エピローグの概念をくつがえす超長尺な「最終章」に突入!
読者の皆さんはお気づきでしょうか。
物語全体の五分の一がエピローグだったんですよ。長い!!
終盤だというのに結末がまったく予想つかなくて、半徹で翻訳する日が続きました。自分で翻訳しないと続きを読めませんからね。
トリスタンがやったことを考えると、安易なハッピーエンドは興醒めします。
かといって、バッドエンドは後味が悪い。
デュマ先生、ここからどうやって落とし前をつけるんですか……!
読了後、ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない……、何かこう、言葉にならないパッション?感動?があふれて止まらず。
この熱い思いを誰かと分かち合いたいのに、伝わる人がひとりもいなくて(未邦訳だから)、ツイッターで行き場のないパッションをひたすら壁打ちしていました。
それを見たフォロワーさんが興味を示し、「えっ、読みたいの? 読みますか?!」
勢いのままに、翻訳を投稿し始めたのが2022年2月。
雑すぎる私訳(自分が理解できればいいや~と思っていたからね……)を、人に読ませる水準に改稿しながら再読し、最初はカクヨムに投稿。 歴史・時代小説大賞にかこつけて、5月末からアルファポリスで連載→6月末に完結。
ちょうど半年ですね。
27万5000文字超。
およそ文庫本2~3冊分。
翻訳を始めた時点では、日本語に訳したら何文字になるか見当もつきませんでした。
信じてもらえないかもしれませんが、私はフランス語1文字も読めませんし、英語の成績は2でした(とてもあたまがわるい)。
そんな私が文庫2~3冊分のフランス語小説を最後まで翻訳した!
冷静に考えて正気の沙汰ではない。これぞ推しパワー。
ちなみに、最推しは勝利王シャルル七世です。
シャルル七世視点の小説を書いてます。
▼【完結】7番目のシャルル、狂った王国にうまれて ~百年戦争に勝利したフランス王は少年時代を回顧する~
・アルファポリス版:https://www.alphapolis.co.jp/novel/394554938/595255779
トリスタン・ル・ルーは、元はと言えば自分で読むために始めた翻訳です。
私以外の人が読んでおもしろかったか、邦訳した物語が伝わったかわかりませんが、楽しんでいただけたでしょうか。
少なくとも、私個人は充実した半年でした。
今は、完結までやり切った充実感を噛み締めています。
訳者あとがき(2)に続く。
ネタバレありのキャラクター語りになりそう。
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