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○僕とお家訪問
◆78
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「ふーふふ、ふーふふふーん!」
僕は今、カショウに抱っこされてありさんのお家に向かってます。
本当は自分で歩いて行きたかったのですが、当初の時間より遅くなってしまった為、スピードアップが必要だからという理由で、抱っこでの移動となりました。
最初から僕の言う事を聞いてくれてたら、こんな事にならなかったのに!って、ぷんぷんしてたら、母さまが僕の為に安全かを確認していたのだから、怒るのではなく感謝を伝えるのよ?って。
うむむー……。
そう言えば僕、自分の事しか考えていませんでした。ごめんなさいです。
なんか今更感謝を伝えるのって、ちょっと恥ずかしいですね。
でも、ありがとうって言える時には言っておかないと、タイミングを逃しちゃいますし、言えないとありがとうが溜まっていっちゃいますしね。
それにまとめてありがとうって言うのも、感謝の気持ちが伝わらない気がします。
やっぱり、都度都度伝えるのが一番感謝の気持ちが伝わりますよね!
だから僕はちゃんとみんなにありがとうって伝えました。
ただカショウに僕が『ありがちょ』って言うと突然『うぉーっ!』って叫んで手をわきわきしてたのが怖かったです。
勿論そんな行動をマティアスが許すわけもなく『メッ!』って怒られてました。
どうやらカショウはエリーナに続く残念さんのようです。
そんな感じで色々ゴタゴタしましたが、ようやく出発出来たのです。
勿論出発前には元気よく母さまにご挨拶しましたよ。
母さまも笑顔で気を付けてね、と言ってくれました。
「ありしゃん、ありしゃん。お家までは遠いのでしゅか?」
あんまり遠いと僕を抱っこしているカショウにが疲れますからね。
一応確認しておかないとです。
ありさんはくるりとお顔を僕の方へ向けると、じっと見てきました。そして角をうにょうにょと動かしています。
僕もありさんをじっと見ます。
──うむうむ。なるほどです。
ありさんは僕が納得したのを確認すると、またお顔を前に戻して歩いて行きました。
「え? 坊っちゃま、今ので分かったんですか?」
僕を抱っこしてるから、同じようにありさんに見つめられてたカショウが聞いてきました。
だから僕は逆にえ?って思いました。
ありさんがさっき教えてくれたのに、カショウは分からなかったのでしょうか?
「もちろんでしゅよ?
カチョはなんで分からないでしゅ?」
「ええっ!? 今ので分かるとか絶対無理ですよ!」
「世の中に絶対はないでしゅよ」
「え? なぜいきなり真理的な言葉が……」
なんかぶつぶつ言い出したカショウを無視して、ぴょん太とエリーナに教える事にします。
「ぴょん太、エリーナ。あと三十分歩くと着くしょうでしゅ」
「さすが坊っちゃま! 優秀ですねー!」
『まさかアーミーアントンと思念のやり取りを……?』
ぴょん太がムムムッ!て感じでお顔を真ん中にギュッと寄せてます。
ちっちゃいお顔がムギュムギュってなって、可愛いです!
なんだか僕もムギュッてしたくなります。
「ちょっ! 何ですか坊っちゃま、そのお顔は!?
可愛いんですけどぉ!! 俺をまた萌え殺す気ですか!?」
うっ……。
カショウは声が大きいですね。
森の中なんですから、もうちょっと小さいお声で喋らなくてはいけませんよ?
カショウが大きなお声で喋るから、ありさんまで僕が気になったのか振り返って見てきましたよ。
──え?可愛いよ。ですか?
ありがとうございます。
ありさんの大きなお目々もうにゅうにゅ動く角も可愛いですよ!
僕は今、カショウに抱っこされてありさんのお家に向かってます。
本当は自分で歩いて行きたかったのですが、当初の時間より遅くなってしまった為、スピードアップが必要だからという理由で、抱っこでの移動となりました。
最初から僕の言う事を聞いてくれてたら、こんな事にならなかったのに!って、ぷんぷんしてたら、母さまが僕の為に安全かを確認していたのだから、怒るのではなく感謝を伝えるのよ?って。
うむむー……。
そう言えば僕、自分の事しか考えていませんでした。ごめんなさいです。
なんか今更感謝を伝えるのって、ちょっと恥ずかしいですね。
でも、ありがとうって言える時には言っておかないと、タイミングを逃しちゃいますし、言えないとありがとうが溜まっていっちゃいますしね。
それにまとめてありがとうって言うのも、感謝の気持ちが伝わらない気がします。
やっぱり、都度都度伝えるのが一番感謝の気持ちが伝わりますよね!
だから僕はちゃんとみんなにありがとうって伝えました。
ただカショウに僕が『ありがちょ』って言うと突然『うぉーっ!』って叫んで手をわきわきしてたのが怖かったです。
勿論そんな行動をマティアスが許すわけもなく『メッ!』って怒られてました。
どうやらカショウはエリーナに続く残念さんのようです。
そんな感じで色々ゴタゴタしましたが、ようやく出発出来たのです。
勿論出発前には元気よく母さまにご挨拶しましたよ。
母さまも笑顔で気を付けてね、と言ってくれました。
「ありしゃん、ありしゃん。お家までは遠いのでしゅか?」
あんまり遠いと僕を抱っこしているカショウにが疲れますからね。
一応確認しておかないとです。
ありさんはくるりとお顔を僕の方へ向けると、じっと見てきました。そして角をうにょうにょと動かしています。
僕もありさんをじっと見ます。
──うむうむ。なるほどです。
ありさんは僕が納得したのを確認すると、またお顔を前に戻して歩いて行きました。
「え? 坊っちゃま、今ので分かったんですか?」
僕を抱っこしてるから、同じようにありさんに見つめられてたカショウが聞いてきました。
だから僕は逆にえ?って思いました。
ありさんがさっき教えてくれたのに、カショウは分からなかったのでしょうか?
「もちろんでしゅよ?
カチョはなんで分からないでしゅ?」
「ええっ!? 今ので分かるとか絶対無理ですよ!」
「世の中に絶対はないでしゅよ」
「え? なぜいきなり真理的な言葉が……」
なんかぶつぶつ言い出したカショウを無視して、ぴょん太とエリーナに教える事にします。
「ぴょん太、エリーナ。あと三十分歩くと着くしょうでしゅ」
「さすが坊っちゃま! 優秀ですねー!」
『まさかアーミーアントンと思念のやり取りを……?』
ぴょん太がムムムッ!て感じでお顔を真ん中にギュッと寄せてます。
ちっちゃいお顔がムギュムギュってなって、可愛いです!
なんだか僕もムギュッてしたくなります。
「ちょっ! 何ですか坊っちゃま、そのお顔は!?
可愛いんですけどぉ!! 俺をまた萌え殺す気ですか!?」
うっ……。
カショウは声が大きいですね。
森の中なんですから、もうちょっと小さいお声で喋らなくてはいけませんよ?
カショウが大きなお声で喋るから、ありさんまで僕が気になったのか振り返って見てきましたよ。
──え?可愛いよ。ですか?
ありがとうございます。
ありさんの大きなお目々もうにゅうにゅ動く角も可愛いですよ!
応援ありがとうございます!
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