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毒華の指
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「それで?食中りはどんな症状ですの?」
「大体は吐き気と腹痛だ。めまいを起こして倒れたり、酷い奴は後遺症が出て再起不能になるし、下手すりゃ死ぬ奴もいる」
ふむ。と思案する。
「高熱が出たり、幻覚が見えたりは?」
「それは聞いた事がねぇ」
なるほど、なるほど?
「調理器具や食器は汚れてませんわよね?手も洗ってる?」
「当たり前だ!ガキじゃあるまいし」
「よく食中りが出る食材は判ってますの?」
「芋だ」
「カトル芋かしら?」
「そうだ……どうせ辺境の兵士が食うもんだからって、古くなった芋しか送って来ないからだろう!それとも、芋もエルトアルの仕業だってのか?」
「有り得なくは無いですけど、多分違いますわね。調理は専門のシェフが行っている訳では無いのでしょう?」
「一応、料理人が仕切ってるが、基本は持ち回りだ……まさか裏切り者が居るなんて言うんじゃねぇだろうな!」
同じ釜の飯を食ったという連帯感から声を荒らげるが、王女は顔色一つ変えもしない。
「食中りの原因をご存知?」
指を立てる。
「一つは不衛生。食材、食器、料理人の手や衣服、食べる側の手などに何らかの汚れが付いていた場合」
もう一本立てる。
「一つは加熱不足。きちんと火が通っていなかった場合に消化出来ない物質だったり、寄生虫が死滅していなかった場合」
三本目。
「水が悪い場合。飲用に適さない成分の水というものはあるものですわ」
四本目。
「食材の管理が悪い、そして処理が悪かった場合。今回のは、多分コレですわ」
「大体は吐き気と腹痛だ。めまいを起こして倒れたり、酷い奴は後遺症が出て再起不能になるし、下手すりゃ死ぬ奴もいる」
ふむ。と思案する。
「高熱が出たり、幻覚が見えたりは?」
「それは聞いた事がねぇ」
なるほど、なるほど?
「調理器具や食器は汚れてませんわよね?手も洗ってる?」
「当たり前だ!ガキじゃあるまいし」
「よく食中りが出る食材は判ってますの?」
「芋だ」
「カトル芋かしら?」
「そうだ……どうせ辺境の兵士が食うもんだからって、古くなった芋しか送って来ないからだろう!それとも、芋もエルトアルの仕業だってのか?」
「有り得なくは無いですけど、多分違いますわね。調理は専門のシェフが行っている訳では無いのでしょう?」
「一応、料理人が仕切ってるが、基本は持ち回りだ……まさか裏切り者が居るなんて言うんじゃねぇだろうな!」
同じ釜の飯を食ったという連帯感から声を荒らげるが、王女は顔色一つ変えもしない。
「食中りの原因をご存知?」
指を立てる。
「一つは不衛生。食材、食器、料理人の手や衣服、食べる側の手などに何らかの汚れが付いていた場合」
もう一本立てる。
「一つは加熱不足。きちんと火が通っていなかった場合に消化出来ない物質だったり、寄生虫が死滅していなかった場合」
三本目。
「水が悪い場合。飲用に適さない成分の水というものはあるものですわ」
四本目。
「食材の管理が悪い、そして処理が悪かった場合。今回のは、多分コレですわ」
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