このことは、内密に。

空々ロク。

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このことは、内密に。第4話

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カシャ、カシャとシャッターを切る音が鳴る。
昔からこの音が好きだった。
大人になったら絶対に大きなカメラを買うと決めたのは小学生の頃だったように思う。
その時はこの音の善し悪しで決めよう、と。
大人になった今の自分からしてみれば可愛い思い出だが、最初に買ったカメラは本当にシャッター音で決めた。
性能よりも音を重視したのはプロでなかった頃の自分の特権だ。
そのカメラはもう趣味でしか使っていない。
代わりに購入した新しいカメラはプロ仕様で性能がとても良い。
逆に言えば仕事の時はこちらのカメラしか使っていない為、仕事とプライベートで使い分けていることになる。
ボタンひとつで思い出を切り取れるカメラという物に目覚めたのは小学生になる前だ。
カメラ好きだった父の影響でカメラに興味を持ち、沢山の世界を切り取りたいと思った。
子供の頃から将来の夢の欄にはカメラマンと書いていたし、中学卒業後は迷わずカメラの専門学校へ進んだ。
上手くいかないことも勿論あったし、挫けそうになった時もあった。
それでも自分の夢は生涯これしかないと思っていた。
自分の写真が誰かの心に響いたらいい──それだけが俺の願いだった。
別に俺の名前を知らなくてもいい、誰が撮ったかなんて考えなくてもいい。
とにかく綺麗な写真を、奇跡の一枚を見て感動して欲しかった。
「綴は自己顕示欲がないんだな」と友人に言われた時、初めてその存在を知ったぐらいだ。
「そうかもな」
「勿体ないな。こんなにいい写真撮って沢山反応も貰ってるのに。名前出せばもっとカメラの仕事来るかもしれないぜ?」
「まぁ、そうかもしれねぇけど。俺は自分が撮りたい物を撮るタイプだから。来るのを待つより自分から行きたいかな」
──今まではそうだった。
頼まれてもあまり依頼を受ける方ではなかったはずなのに。
『綴くんにお願いがあるんだけど、俺とユニのカメラマンになってくれない?』
あの日スイから送られてきた言葉に対し、まさか承諾の返事をするなんて自分でも思わなかった。
けれど撮ってみたいと思ったのだ──摩訶不思議な双子のことを。
そして今、初めて2人の撮影をしている。
場所は都内から大分離れた場所にある長閑な公園だ。
綺麗な花が咲き誇っているその場所は「映える公園」として有名だった。
俺も以前撮影しに来たことがある。辺り一面の花々を飽きずに一時間撮影し続けた。
その一部の写真はキラリとしてSNSにアップしていたのだが、スイはそのことをよく覚えていた。
公園についた瞬間「この公園って昔キラリちゃんが撮影してたよね?」と言われた時は心底驚いた。
「よく覚えてるな」
「えへっ!だって俺、キラリちゃんの大ファンだから」
アイドルスマイル付きで言われ、俺は何も言えなくなった。
基本的にスイの笑顔には弱い。
出会った頃はそんなことなかったはずだ。
着実に自分の気持ちが揺れ動いて行っている。その自覚はあった。
簡単に言えば少しずつ惹かれて行っている。
誰かを好きになることなど有り得ないと思っていたけれど、最近の自分を思えば認めざるを得ない。

「そろそろ休憩を入れましょう」
撮影に夢中になっていた俺を止めたのはスイとユニのマネージャーだった。
時計を見れば昼過ぎになっていた。
撮影を始めてから1時間以上経っている。
「すみません。夢中になってしまって」
「いいんですよ。青宮さんのお陰でユニもスイも真面目にやってますから」
「いつもは真面目じゃないんですか?」
俺の問いにマネージャーは苦笑した。
「あの2人は結構気分屋なんですよ。気が乗らないと笑顔は一切見せないので。まぁそういう時は大抵カメラマンさんに問題があったりもするんですけどね」
「問題?」
「例えば茶化すようなことを言ったりとか必要以上に馴れ馴れしくしてくるとか。カメラマンさんによってはスキンシップの一貫だと言い張る人もいるんですが、ユニとスイは一度機嫌を損ねると駄目なので」
「成程。そんな人もいるんですね」
同業者に会ったことも少なくない。確かに色んな種類のカメラマンがいる。
モデルと仲良くなることが良い写真を撮る1番の秘訣だと言っていたカメラマンもいるぐらいだ。
モデルとカメラマンの間には大きな齟齬があるのかもしれない。
「綴くん!撮影お疲れ様。疲れたでしょ?」
「いや、大丈夫。スイ達の方が疲れただろ?休憩中ぐらい力抜いていいから」
やっと休憩に入れたというのにスイは変わらずアイドルスマイルを絶やさない。
少しぐらい休んだ方がいいという意味で言ったのだが、スイの隣に立っていたユニが苦笑する。
「それは先程までの営業スマイルと違ってスイの素の表情ですから。綴さんに撮ってもらえて嬉しいんですよ」
「……そういうことか」
「あ、ユニ!そういうこと本人に言っちゃう?」
「スイの気持ちなんて綴さんに伝わってるんだし別にいいでしょ。じゃ、先に休んでるね」
ユニはスイに気を使ったのかスタスタとマネージャーの元へ行き、昼食について話し始めた。
自分の気持ちをあっさり言われてしまったスイは「ユニの奴」とブツブツ文句を言ってから俺に笑顔を向けた。
「でもまぁ確かにユニの言う通りだよね。今更隠すことでもないしいっか。ちょっと恥ずかしいけど」
「お前がいいならいいけど」
「俺はいいけど綴くん的にはどうなのかなぁって」
「どうって?」
「俺のこと、少しは好きになってくれた?」
ほんのりと照れたような顔を向けてくるスイ。
スイの気持ちが本物だということぐらい鈍感な俺でも勿論分かる。
だからこそ中途半端な答えは言えなかった。
本気には本気で返さなければ。
「んー、まぁ……結構」
「結構?」
「好き、かもな」
「本当!?すごく嬉しい!抱き着きたいぐらい!」
言葉ではそう言ったもののタイミングをわきまえているスイはバッと手を広げただけで抱き着くことはない。そういう部分も好印象だった。
「それはまた今度な」
「今度ならいいの?それってもう完全に好きなんじゃない?」
ニコニコと笑って言われるとつい認めてしまいそうになる。俺自身、そう思いつつあるからかもしれない。
「さぁな」
「素直じゃないなぁ、綴くんは。俺、綴くんより綴くんの気持ち分かってると思うんだけどな」
顔を覗き込まれ、視線を逸らすしかなくなる。
もういっそ自分的にも認めてしまった方が良いのではないかとも思う。
「……」
「綴くん?」
「お前の考えてる通りだ」
「え?」
「だから、俺もお前のこと好きなんだと思う……多分」
「えっ、嘘!?綴くんが告白してくれるなんて思わなかったんだけど!嬉しい!」
スイはキラキラと目を輝かせ、撮影中よりも大きな笑顔を見せた。
撮影中も充分魅力的な表情だったし、人気あるのも頷けると思っていたが素の笑顔は比べ物にならないぐらい素敵だった。
「……とはいえお前の好きと俺の好きにはまだすげぇ差があると思うぜ。お前が思ってくれてる程は思ってねぇし」
「そんなのいいって。俺は気にしないから。綴くんと付き合えることが嬉しい」
「は?無理だろ。スイ、自分の職業分かってんのか?」
駆け出しとはいえ立派なアイドルだ。
スキャンダルの火種になりそうなことは避けなければならない、と言おうとした時スイがウインクした。
「綴くんこそ俺の超能力忘れてない?」
「……あ」
スイは人の記憶をいじることが出来るらしい。
その能力で2つの夢を叶えてきたのだ。
3つ目の夢を叶えることなど容易いのだろう。
「綴くんが心配してるようなことは起きないから大丈夫。あとは綴くん次第かな。流石に綴くんの周りの人たちに片っ端から超能力使う訳にはいかないから……このことは、内密に」
「俺が周りに言うことは絶対ねぇから安心していいぜ」
「そっか。じゃあ恋人だね」
ニコリと微笑まれ、俺は意外にもすぐ頷いていた。
「嬉しい!ありがとう。俺もなるべく変装して綴くんに会いに行くし万が一何かあっても超能力使うから任せて」
「ま、それが1番だな。派手に動き回らなきゃ大丈夫だろ」
「あ、あと内密にって言ったけどユニには言ってもいい?」
「勿論。隠し通せると思えないし何より言わなくても気付くだろうからな。ユニが1番スイの変化に敏感だろ」
何なら今既に勘づいているかもしれない。
ユニはスイ以上に不思議なオーラを纏っている。
双子の弟の変化にはいち早く気付きそうだ。
「良かった。あとで言っておくね。ユニも喜んでくれるだろうなぁ」
「だといいな」
きっとユニは喜ぶだろう。
今日撮影していて思ったが2人は本当に仲が良い。
撮影以外で互いに向ける笑顔も嘘ではないとはっきり分かるぐらいに。
「結構時間使っちまったな。2人のとこ行くか」
「そうだね。お腹も空いたし。マネージャーさんとユニは近くのファミレス行ったみたい」
「何で分かるん……あ」
悪戯が成功したかのようにニヤッと笑うスイ。
喋る機会もスマホをいじる機会もないのに知っている理由はひとつしかない。
「便利な能力だな」
「俺もそう思うよ。2人で頑張った甲斐があったよねってよく言ってるんだ」
「じゃ、ファミレス行くか」
「うん。あ、今日は綴くんに初めて撮影してもらった記念日だと思ってたけど付き合い始めた記念日でもあるね」
「何だそりゃ。記念日だらけになっちまうじゃねぇか」
「そう。何でも記念日にしちゃえば嬉しい気持ちになるでしょ?だから俺は嬉しいことは全部記念日にしてるんだ」
「へぇ。面白ぇな」
記念日などあまり考えたことはなかった。
祝い事は誕生日とクリスマスぐらいしかまともにやっていない。
それすら近年怪しくなってきているぐらいだ。
「ま、記念日っていう言葉にかこつけて騒ごうよっていうだけの話。綴くんと沢山幸せな思い出作りたいの、俺は」
「……沢山お前の笑顔写真切り取ればいいわけだ」
「そこは俺たち、にしてよ。2ショットじゃなきゃヤダ」
「はいはい。分かったよ」
並んで歩いてファミレスへ向かう。
席に着いた瞬間にはもうユニが意味深な笑みを浮かべていた。
スイが超能力で伝えたのか、ユニが一瞬で察したのか分からないけれど──恐らく後者だろうと俺は思った。

昼休憩後、撮影を再開する。
人間を被写体にすることはほぼない俺から見てもスイとユニはかなり優秀なモデルだと思う。
そのシーンごとに欲しい表情とポーズをくれる。
シャッターを切るタイミングともピッタリだ。
予定時間より大分早く終わり、マネージャーの車の近くに集まった。
先程撮影した写真をパソコン画面に映し出す。
「こんな感じだ。俺から見れば完璧だと思うけど、本人の希望に添えてるか分からない」
2人は沢山並んだ写真をじっと眺めた。カチカチとクリックを繰り返してからユニが言った。
「充分です。ありがとうございます。素敵な写真ばかりで嬉しいです」
「やっぱり綴くん、人物写真も上手いんだね。風景写真も好きだけど人物写真もすごく綺麗」
「そうか。気に入ってもらえて良かった」
お世辞ではなく心から喜んでもらえたらしい。
先程のマネージャーの言葉を思い出す。
2人は本気で嫌だったらはっきり言うタイプだろう。
初めての仕事は及第点を頂けたらしい。
それはカメラマンとして純粋に嬉しかった。
「では戻りましょうか。青宮さんも乗っていかれますよね?」
マネージャーに言われ、俺は首を横に振った。
「折角なのでもう少し風景写真撮影してから帰ります。また機会があったらお声掛けてください」
「分かりました。それじゃユニ、スイ。事務所戻るから車乗って」
ユニはぺこりと俺に頭を下げてすぐ車に乗り込み、スイは小声で俺に「また連絡するね」と言ってから車の中に入って行った。
運転席から会釈するマネージャーに軽く頭を下げた。
車はゆるりと駐車場から出ていった。
1人になった俺はぼんやりと景色を眺める。
今日は色んなことがあった。
人物を撮影する楽しさを知った。
感謝される嬉しさを知った。
自分の気持ちを知った。
そして──恋人が出来た。
1日でこんなに沢山の感情が動いたのは初めてだ。
(記念日、か)
スイの言う通りかもしれない。
今日は俺にとって大きな記念日だった。
(アイツに出会ってから色々変わったな)
適当に歩き、大きな木の傍に咲いた花を見つけ、スマホを取り出す。
ピンクと黄色の可愛らしい花を撮影しすぐに加工まで終えた。
そのままスマホをしまい、今度は一眼レフカメラを取り出した。
夕暮れの空を撮影する。何度もシャッターを切った。
写真を撮影している時が1番幸せな気持ちになれる。
30分ほど飽きずに撮影しているとスマホが振動していることに気付いた。
スイからのメッセージが3件届いていた。
『今日はありがとう!あの後ユニと写真全部確認してたんだけど2人で大喜びしちゃった。こんなに素敵な写真撮ってもらえて幸せ!またお願いします』
『告白してくれたこともすごく嬉しかった!綴くんと付き合えると思ってなかったから今でも信じられないけど……夢じゃないよね?』
『綴くんが暇な時にデートしたいな』
最後のメッセージが今届いた物だった。2つ目のメッセージから少し時間が空いていた。
悩んでから送ってくれたのかもしれない。
帰路に着きながら返信をする。
『こちらこそ喜んでもらえて良かった。また依頼して貰えたら嬉しい。ありがとな。あと夢じゃねぇしいつでもいいぜ。スイに合わせる』
淡々としたメッセージを返してからSNSを開く。
キラリのアカウントは相変わらずの人気だ。
今日はまだ何もアップしていないというのに前日までの写真への反応やコメントが沢山ついている。
大半は写真やキラリ自身を褒める言葉だ。
最近それが当たり前になっていて感謝していなかった。
今日の撮影で感謝の言葉を貰って思った。もっと周りに感謝しなければならないと。
当たり前になり過ぎて忘れていた。
それが思い出せたことも今日の収穫のひとつかもしれない。
『今日は可愛いお花を見つけたよ☆何てお名前か分からないけど、すごく惹かれたんだ。知ってる人がいたらキラリに教えてね!』
先程撮った花の写真と共にメッセージを添える。
少し考えてからその後に空白を沢山空けて言葉を繋げた。
『いつもありがとう。今のキラリがいるのはみんなのおかげだよ。本当に感謝してます。キラリにとって今日は色々いいことがあった1日でした。皆の毎日も素敵な日になりますように☆』
珍しく長文を書いて写真と共にアップする。
少し気恥ずかしさもあったが、これで良いと思う。
「青宮綴」にとって良かったことは「キラリ」にとっても良かったことなのだから。
すっかり慣れてきた二重生活だが、これももう少しで終わるのだろう。
何となくそんな気がした。
──それはきっと「青宮綴」が満たされ始めたから。
(ま、その時はその時で)
スマホが振動したのを感じメッセージを開いた。
『じゃあスケジュール分かったらすぐ連絡するね!あ、あと綴くんに伝えたいことがあったんだ。綴くんってやっぱり写真撮ってる時が1番カッコイイよね!輝いてる感じがする。さっきすごくドキドキしちゃった』
続いて照れ顔のうさぎのスタンプが送られてくる。
スイの言葉は素直に嬉しかった。
撮影している時が1番幸せだと感じた思いは他人にも伝わっていたらしい。
『サンキュー。予定待ってる』
思った感情は全てしまい込み、素っ気ない返信をした。
けれどスイにはバレているだろう。俺が本当はどれだけ喜んでいるか。
(アイツには隠し事出来そうにねぇな)
電車に乗り込む。
今日は良い日だったと──心から思った。
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