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お披露目会

88. 勇者お披露目会2

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 ギルドで簡単な地図を貰った。今日勇者を乗せた馬車が通る箇所が載っているのもで、そこを中心にゴミ拾いをしてくれとのことだ。まあそりゃそうか…ゴミを踏んで馬が転んだら危ないもんな。小石程度なら普段とかわらないけど落ちているゴミはそうとは限らない。うん、これは納得だわ。

 その地図によると馬車が通るのは城からまっすぐ北へ抜け、外周を東にまわってからその東側から中央へ、その後南へ抜け、外周を西にまわり西側から中央城へと戻るらしい。となるともう馬車は出発しているだろうから今から北に向かっても遅い。というか貴族街になんて入りたくない。今いるギルドは中央東側…まあここから中央に向かってゴミ拾い始めるか。

「ノノさんノノさんあれは何の店?」

「ノノさんノノさんなんか変なの売っててた」

「ノノさんこれおいしいけど食べる?」

「ノノさ…」
「リョー…祭りを楽しむのはいいのですが仕事はしてますか?」

 そんな睨むなよ…ちゃんと仕事はやってるよ? 歩きながら足で拾って。全部すぐにインベントリにしまってるからノノさんが気がつかないだけなんだけどね~

 東側を歩き終え今は中央から南へと向かって歩いている。まだ馬車は現れない。たぶん通常よりゆっくりと移動してるんだろうね。お披露目だし。

「おいきたぞー」
「端によれ~っ」

 おっ 騒がしくなってきたね。どうやら馬車がやってきたみたいだ。先頭に鎧を着た人たちが歩き道を開けるように周りにいっている。その後ろに馬に乗った人が続き馬車が3台…げ。馬車の窓から花びらがまかれているんだがっ もしかしなくてもあれも回収対象?

 周りの歓声が一層大きくなる。勇者…たけが馭者台で手を振っていた。わー…すごいみためだわ。なんかきらっきらした鎧着てる…それが勇者の専用装備ですか? それともただの衣装かね? とりあえず俺だったらあんなの着てたらまず動けないね。

 2台目の馬車には大賢者…雪乃が。なんか黒っぽい質のよさそうなローブを着ている。装飾が多くてちょっと重そう。さすがにこれは装備ではないと思う。目が合って睨まれた!

 3台目の馬車は聖女…響子だ。とにかく白い! 柔らかそうな白いローブをベースにところどころに金色の刺しゅうが…ちょっと豪華に見える。これもただの衣装だね。布がビラビラしてて邪魔そうだし、防御力が低そう。まあ魔法がかかっていたらわからんが。なんにしてもこれだけ衣装が派手だと顔なんて誰も覚えていないんだろうなーまあ覚えられない方がいいのかな? 行動しにくくなりそうだしね。

 とまあ馬車たちがさっていったわけなんだけど…花びらが…うん。これは俺の仕事の本領発揮だね! というかはしりまわるだけだけどねっ もちろんゆっくりね? あまり速く走るとなんかから逃げてる人に見えるから。よし、追いかけても仕方ないから中央へ引き返しながら回収だ。そして西にまわって再び待ち伏せだね。

「ノノさんいくよー」
「あっ はい」

 そうだついでに黒の杖も試そう。魔法を使用して一気に花びら回収だっ
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