僕のためにひと肌脱いで

青い縞猫

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半年後 [ほぼエロなし]

とある週末の次の週末

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しかし、その手紙が逆にユーグの不安を煽ったらしく、金曜日の仕事終わり、迎えの馬車に乗り込んだらユーグが中で待っていた。

「兄上ごめんなさい。僕が悪かったんです。不在って、どう言う事ですか?返事も要らないなんて!!!僕の事、嫌いになったんですか、、、」

矢継ぎ早に捲し立てられ、一言も言い返す暇がないから、無理矢理キスで口を塞いでやった。

「また、兄上に戻ってる。ユーグは俺の夫になったのだろう?それに返事、聞かなくてもちゃんと予定、空けてくれているよな?」

ニッコリ笑ってやると泣きながら抱きつかれた。
そこまでは良かった。

一緒の寝室に来て貰えるか?
と聞かれたから
当たり前だろう?夫婦なんだから。と答えたのだが、、、

若い奴の2週間分って、怖い。
もっと自制心を養えと、声を大にして言いたい。

「仕事出来なくなったら、どうするんだ⁉️」
と言ったら、
「問題なく養える。」
と、笑顔で切り返された。

まぁ、上手く仕事をこなしてくれる優秀な夫で良かったよ。
という事にしておこう。

「少しは手加減してくれ。明日は、大事な日なんだ。」

「どういう事ですか?ジル。」

「折角夫婦になるのだから、やはり必要かと思って、、、」

「…?」

「本当は、先週一緒に選びたかったんだ、、、」

「ジルの瞳と同じ色の石が着いたタイピンは頂きましたよ?」

不思議そうにユーグは小首を傾げる。

「そうじゃなくて、、、 指輪。」

真っ赤になったジルが小さな声で零す。

「⁉️ 今、指輪って言いました⁉️」

慌てるユーグ。

「ジル、本当にいいんですか?」

「当たり前だ。お前は嫌なのか?本当は、お前の誕生日に渡したかったんだ。でも…側に居られなかったし。その……まだ言ったこと無かったけど……す……きだ…ユーグ、……あ…い…してる。」

恥ずかしさに途切れ途切れになったジルの告白。

「指輪!俺は仕事中は出来ないから、チェーンも合わせて用意するけど、お前にはずっとつけていて欲しい。」

「あぁぁぁぁ、ジル‼️ 嬉しいです。僕も貴方が大好きです!愛しています!!」

ユーグはジルに抱きついて思いっきり唇を重ねる。

土曜日に指輪を手にしたユーグの顔は緩み切り、暫くの間頭はお花畑。仕事にならなくなり、、、
ジークハルト様は大変呆れ、ユーグの分まで仕事を運んでくるセバスに八つ当たりをし、セバスに虐められてストレスを発散させていたとか、いないとか。
そして、平和な侯爵家のとある週末の出来事は終わる。
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