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20: 綺羅と綺羅の可愛い腹ペコ羅武たん。
しおりを挟む「羅武……悪かったよ……。ホントにごめんね…。」
俺、綺羅は目の前で泣きながらライスを掻っ込んでる羅武に謝った。
「ぅぅ……米!久し振りの…米ぇ!うめぇ!米うめぇ!麺!麺もうめぇ!ズッ……んく、んく、んく、……っぷはぁ!」
『餃子二人前、ライス大一つ、デラックスラーメンのチャーシューダブルメンマダブルと、赤辛味噌ラーメンのチャーシューダブルメンマダブルとあ、キュウリと、チャーハン小』
女の子とかで良くある、『種類多く食べたいけど食べきれないからシェア』かと思って見てたら、綺羅は何も頼まねぇの?なんて言われて。
慌てて頼んだ一番シンプルなラーメンの小を啜りながら、俺は目の前でスルスルと羅武の腹の中に収まっていく食べ物の数々を驚嘆と罪悪感を感じながら見送っていた。
回りの客が驚いてるが、オバチャンと呼んでもニコニコ返事しそうなパートらしき人や店長らしきおじさんはほっこりした顔して見てるので、この量を一人で平らげる男子はそう珍しくないのだろう。
俺の周りには皆無だったけど。
羅武が食事してる所は一度も見れなかったし、報告にも無かったから、こんなに食べるとは知らなかった。
監禁中も、そんなにひもじそうには見えなかったし……。
まさか、食欲までラブラドール並みの大食いとは……。
そんな羅武に、あんな激しくしといてゼリー飲料とスポドリしか飲ませなかったなんて、後悔しかない。
チョコラブにチワワ分のご飯しかあげないようなものじゃないか…!
「あ、ここ、ニンニクあるんだ?スイマセーン!ニンニク下さい!それと、替え玉二つも!!」
俺が己の愚かさを呪ってる間にもライスと、サービスで山のように盛られたチャーハン小が消え、残してるな、と思ってたラーメンが替玉用に具を置いてただけと判明する。
羅武、本当に良く食べる。
時々、餃子やチャーハンを有無を言わさず口に突っ込まれたが、これは量が多いから食べさせてるんじゃない。
俺が少ししか頼まなかったから、可哀想に思って大事なご飯を分けてくれてる。
どうしよう。どこまでもチョコ羅武過ぎて心臓が破裂しそう。
プシッ…ぎゅ、プシュ…
そうそう、こんな風に。
まるで破裂する心臓を表現するかの様に、目の前で羅武がニンニクを搾る。ガーリッククラッシャーとニンニクを出されて自分で搾るなんて、なんてワイルドなんだ。ああ、羅武の瞳がキラキラしてる。
「羅武ってば、俺とのデートなのにニンニクを追加するなんて。」
ああ、俺が好きになったのは男の子なんだなぁ、なんて思いながら冗談めかしていえば、俺の食べかけのラーメンにもギュニュッとニンニクを一欠片分トッピングされてしまった。
「何言ってんだ、綺羅。男子たるもの、無料のニンニクトッピングが有れば追加するもんだぞ。」
「ちょっ……もう。俺がニンニクで元気になったら、後で大変な事になるのは羅武だよ?いいの?」
「………ぁ、そっか。」
生のニンニクの強烈な臭いに若干怯えつつ、ニンニクで俺が元気になってエッチがハードになったらどうするんだと茶化してみれば、羅武は少し考えてから、自分のラーメンにニンニクをもう一欠片追加して、これで大丈夫とばかりにニッコリした。
無意識なんだろうけど、ハードでも付き合ってくれる気満々な姿に、愛しさが倍増する。
いきなり強硬手段で恥ずかしい所もシモも全部見られたせいか、羅武はこの短時間で、俺に対して殆んど遠慮無く素を見せてくれる様になった。
時々、緋狼に捨てられた経験から来る怯えというか遠慮みたいなものも感じるが、それが消えるのも、時間の問題だろう。
いや、時間の問題だ。俺が、そうしてみせる。
そんな決意と共に、伸びかけた麺を啜る。
初めて食べた生ニンニクは刺激的過ぎるし辛過ぎだったけれど、欲しかった羅武の愛が少しずつ俺に注がれてきてるのを実感して舞い上がった俺は、羅武に倣って汁まで飲み干した。
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